肌荒れ、肩こり、疲れ目、脚のむくみ、わけもなくやってくるイライラ……。

仕事もプライベートもそこそこ充実しているけれど、疲れ度ピークの私と親友マキコは、とある土曜日の朝、なんとか早起きをして、東京駅からJR外房線特急わかしお号に飛び乗りました。

電車の中で爆睡すること約1時間半。千葉県の上総興津駅にぼーっとしながら降り立ち、送迎バスに揺られ約10分。20万坪もの広大な敷地を有する、ブルーベリーヒル勝浦という敷地の中に、今回お目当ての『テルムマラン パシフィーク』はありました。

『テルムマラン パシフィーク』は1997年から親しまれてきたタラソテラピー施設なのですが、そもそもタラソテラピーって知っていますか？　

「タラソテラピー」とは海水や海藻など、海の恵みを使って人間の自然治癒力を高めていく、医学的理論に裏付けられた自然療法とのことで、フランスを中心に、古くからヨーロッパの人々に愛されているそうです。

なぜ勝浦？　それは、勝浦は日本でも指折りの、海水が圧倒的にきれいな土地だからなんです。

私はマッサージやエステなど、美容のイメージが強かったのですが、プロサッカー選手や柔道選手、ウィンタースポーツの選手たちも、体作りに取り入れているとのこと！　

今回は1泊2日のショートステイプランを体験してきたのですが、結論から言うと、本当におすすめです！　！　帰るころには2人とも顔色がよくなり、体がほぐれて気持ちまで前向きになりました。

これから詳しくレポートしたいと思います！　

『テルムマラン パシフィーク』の代名詞的トリートメント「ピシーナ リラクゼーション」。 お母さんのお腹の中にいる感じ？

　

1日目

はじめに、スタッフの方に自分の体の悩みや受けてみたいプログラムなどを相談しながら、1人ひとりメニューを組んでもらいます。

メニューが決まったら、更衣室で水着に着替え、バスローブを羽織ります。館内では基本的に水着の上からバスローブを着て過ごすんです。

　

アクアトニック サーキット

まずは「アクアトニック」という温海水プールから始まります。プールの水は、毎日汲み上げられる海水から砂などを取り除き、温めただけとのこと！　　なめると確かにしょっぱい!!

このプールは13のゾーンに分かれていて、肩や腰をジェット水流で刺激するゾーンや、歩行浴のゾーンなど、さまざまです。海水の浮力とジェットの水流により、13のゾーンを周るだけで自然と筋肉の緊張がほぐれ、高い運動効果を得られてしまうという不思議なプールです。

水は柔らかくて、浸かっていると肌がうるおう感じです。不思議と喉が乾いてくるので、水分補給は必須です。私たちのお気に入りはデッキチェアーバスというゾーン。寝ながら足裏をジェットで刺激します。逆側になると、寝ながら肩にジェットを当てられるという裏ワザも！　

アクアトニックは自由に利用することができますが、スタッフの方にポイントを教わると、より効果的に利用できておすすめですよ！　
　

歩行浴中。ただ歩くだけでも結構運動になります。

アウフグース

アクアトニックをひとまわりした後、「アウフグース」というアクティビティを体験することに！　

「アウフグース」とはドイツ式のサウナ入浴法で、スタッフの方がサウナストーンにアロマ水を注ぎ、タオルで扇いで1人ひとりその熱気をかけてくれるんです。室内はアロマの香りで満たされ、全身はブワーっと熱気に包まれ、汗が一気に噴き出してきます。

所要時間は7～8分ほどですが、すごく満足度の高いアクティビティでした。それにしてもスタッフの方の体力にはびっくり！　あんなに暑い空間で、元気よく説明をしながらタオルを扇ぎ続けられるなんて……。

ちなみにこれはオプション料金なしで体験できます！　

アウフグース。慣れてくると熱風にやみつきに。

　
アクティビティ　アドバンス

次はトリートメントプールに移動して、プールの中でエクササイズをしました。担当の方はテルムマラン パシフィークの支配人でもある高梨さん！　頼もしくてとてもやさしい方でした。

エクササイズのテーマは月変わりで、今日のテーマは肩。慢性的な肩コリに悩まされている私たちにはぴったり！　

ここでもジェットを利用しながら、高梨さんの言う通り、肩や腕を動かしてみます。海水の中だとバランスを取りづらかったり、思うように体が動かせなかったり。簡単な動きのようで、運動量は結構あります！　

このプログラムの特徴は運動と冷海水に入る交代浴を繰り返すことです。これにより体の代謝を高めるそう。
冷海水には合計3回入りましたが、何度入っても冷たいっ……！　でも高梨さんの「毛穴が引き締まりますよ」という一言で、なんとかがんばれました。

肩のエクササイズ中。奥にあるのが冷海水プールです。 なんとか肩まで入りました！

　
ランチタイム

今回身を持って感じたのは、海水の中にいるとお腹がすごく空く！　ということです。普段働いているときは、12時頃なんて全然お腹が空かないのに、この日の空腹感は久々に感じた感覚でした。

ランチは施設内の『カフェ ド サンマロ』にて。ここもバスローブのまま入れます。せっかく勝浦に来たので、お魚をチョイス。ワラサという、とっても脂の乗ったお魚で、2人ともペロリ。パンもお代わりしちゃいました。

パンはお代り自由です。野菜たっぷりでどれもおいしかった！

　
ピシーナ リラクゼーション

ランチの後は、フィットネスプールで「ピシーナ リラクゼーション」というトリートメントを受けました。これは首の後ろと足首の後ろにポール状の浮き具をはさみ、全身脱力した状態で海水の上に浮かびます。セラピストの方に導かれるように水面に身をゆだねると、不思議と半分眠っているような状態に。

あとで聞くと、胎内の羊水の中にいる感じと似た感覚だそうです。終わったあとは頭がぼーっとして、何か夢を見ていたような、いなかったような。体から力が抜けて、ふわふわと心地よかったです。

　

エアロゾル

この日最後のプログラムは「エアロゾル」です。海水のミストで満たし、海辺に近い状態を人工的に作った空間で、デッキチェアに横たわり目を閉じます。さっきのピシーナ リラクゼーションでも眠ってしまったので、さすがにもう眠れないよ、と思いきや、気づいたらぐっすりと深い眠りに。終わってからお互いの顔を見て、「顔色よくなったねー」と言い合いました。

大充実のタラソテラピー1日目を終え、向かった先は今回のホテル、サヤンテラスです。綱代湾の目の前という、絶好のロケーション。古いホテルをリノベーションしたとのことで、おしゃれで落ち着いた雰囲気です。

部屋を開けると、とにかく広い！　そしてテラスからは海と砂浜が！　この日受けたタラソテラピーといい、ホテルといい、ここが千葉とは思えないくらい、海外リゾートに来たような気分です。

エアロゾル。深～い眠りの世界へ落ちていきます。

　

自然環境のいいところでしばらく過ごし、心身を休めることを「転地療法」と言うそうですが、今回のプランはまさに、手軽に取り入れられる転地療法だと、心から実感しました。

あんなにお昼にたっぷりと食べたのに、タラソのおかげでまたまたお腹が空いてしまった私たちは、1階のレストラン『ルザット』で早めのディナーを取ることに。地元の素材を活かしたフレンチは、野菜たっぷりでどれも本当においしかったです！　私たち、しあわせ～！　

普段意外とできないガールズトークをして、やっぱり価値観の似ている女友だちって大事だなーと思いました。ライトアップされたテラスやプールはとてもロマンティックで、男性と来てもぴったりの雰囲気でしたよ。

また1階の「コンシェルジュサロン“リラックス”」ではワインを購入できます。ワイン片手に、思い思いの夜を楽しんでみてはいかがでしょうか？

空腹も満たされ、体もすっかりリラックスでき、23時くらいにはぐっすりと眠ってしまいました。
　

レストラン『ルザット』でディナー。 落ち着いたインテリアです。

私たちが泊まったデラックスツインのお部屋。広～い！

　

2日目

朝起きて、カーテンを開けるとそこは白い砂浜と水色の海がキラキラ。太陽の光を浴びて、体内時計がリセットされている感覚がすごく心地よかったです。

朝起きて、部屋から見える海をパチリ。

こちらのホテルの朝食はなんともユニークで、フリースタイルのサンドウィッチ、フルーツ、ドリンクなど、好きなものをバスケットに入れて、海岸やプールサイドなど、好きな場所で楽しめるスタイルなんです。

　

朝食用のバスケット。 これに入れて好きな場所で食べられます。

ピタパンやフォカッチャに好きな具をはさんでテイクアウト！

この日は風が強かったので、レストラン内で食べることにしたのですが、海辺で朝食って、とっても素敵なアイデアですよね！　

今回私たちは時間の都合上、利用することができなかったのですが、1階のサロン『リラックス』では、サーフィンやノルディックウォーキング、ビーチエクササイズ等の受付から、サーフボード、アクティビティ、フィットネスグッズのレンタルもあります。

次回来た時は、長年の夢であるサーフィンにぜひ挑戦ししてみたいと思います！

ホテルをチェックアウトし、今日もテルムマラン パシフィークに向かいます。今日は楽しみにしていたパックやマッサージの日！　わくわく!!

朝食の後、浜辺をお散歩。サーファー日和でした！

　

アルゴパック

アクアトニック（温海水プール）で体をほぐしたあとは、「アルゴパック」（海藻パック）です。フランスから取り寄せたという海藻パウダーをペースト状に溶いて温めたものを、セラピストの方が全身に塗ってくださいます。

温めることで毛穴が開き、より浸透しやすくなるとのこと。

パックの上からビニールで包まれ、待つこと約20分。ここでも気がつくと眠ってしまいました。毎日寝てばかりの私です。ビニールをはがされ、シャワーを浴びた自分の腕や脚を見ると、びっくり！　本当にツルツルで光ってる！　このテルムマランオリジナルの海藻パックは代謝を高めるヨウ素が豊富に含まれていて、冷えやむくみ、肩こり、腰痛などを和らげてくれる効果があるそうです。

　
バンジェ

次は「バンジェ」というトリートメントです。これは温海水の入ったバスタブに横たわり、足先から肩まで移動するジェット水流が全身をマッサージしてくれます。バスタブに入れるオイルは2種類から選ぶことができて、私はリラックスのオイルを選びました。柑橘系の香りがジェット水流によってふわっと広がり、汗がじわじわ。身体が芯から温まった～！　という感じでした。

バンジェ。ぼーっとしております……。

リラクシング フェイシャル

最後のメニューは一番楽しみにしていたビューティートリートメントです。フェイシャル2種類、ボディ4種類の計6種類から選択できて、私はフェイシャルのアロママッサージ（60分）を選びました。フェイシャルと言っても、ボディクリームによる肩から指先までのマッサージと、デコルテから顔全体のオイルマッサージが含まれます。

オイルは3種類から選べるのですが、今回選んだラグジュアリーというオイルが本当によくて、絶対おすすめです！　フローラル系の温かみのあるオイルで、ホルモンバランスの調和をサポートしてくれるそうです。
マッサージは強すぎず、弱すぎず、ツボをしっかり押さえて、まさに天国でした。最後はテルムマランオリジナルのスキンケアで整えてくれます。

ちなみにマキコが選んだのはヘッド＆アロマ。あまりに気持ち良すぎて、ほとんど眠っていたそうです！　

その後、ランチ＆着替えを済ませ、16時57分上総興津駅発の特急わかしお号に乗り、18時40分には東京に到着していました。

　

休みたいときは、リラクゼーション ルームでごろり。

オリジナルのテルムマランサンマロ製品はエントランス近くのショップで購入可能。

即行Twitterでつぶやいてしまうほど、本当におすすめなこのプラン。2days stay（5トリートメント）＋サヤンテラス（1泊2日・朝食付き）で30,650円～となっています。すべてのプランにアクアトニックが含まれます。

その他宿泊なしの1dayプランや、本場フランスのタラソテラピー本来のスタイルである長期の滞在プログラム（6日間）も用意されています。ご自身のライフスタイルに合わせて、ぜひ一度体験してみてください！　

　

だいぶ長くなってしまいましたが、東京から2時間弱で、海外リゾートに行ったかのような、心身ともにリラックスできるこのタラソテラピー体験。女性だけでなく、男性にも自信を持っておすすめします！　

ぜひぜひ一度、体と心がみるみる元気になっていくこの感覚を体験してみてください！　

詳しくはテルムマラン パシフィークのホームページにてご覧ください。

　

テルムマラン パシフィーク

http://www.thalasso.jp/tmp/index.html