土屋孝元のお洒落奇譚。サンドウィッチには、紅茶か、珈琲か。

(2010.10.07)

以前、紅茶についていろいろと述べましたが、紅茶や珈琲にはサンドウィッチが似合います。僕の好みで何点かご紹介しますので、好き嫌いはあるかと思いますが、お好みでどうぞ。

家で自分で作るには、パンはバケットか、イギリスパンのどちらかを選びます。
基本のタマゴサンド、卵を固茹でにして、この固茹で加減ですが、便利な器具があり家では使っています。卵型のプラスチック製の器具でそれを卵と共に茹でると卵のなかの黄身の茹でかげんが見えるのです。

©Takayoshi Tsuchiya

それを使い固茹でにします。それから卵を細かく切り、このみじん切りにする時にまな板を使わずに切ります。小さなガラスボールに固茹で卵の殻をむき、入れ、ペティナイフで刻みます(ナイフは使う前によく研ぐことをお忘れなく。)。こうするとまな板も汚れずに細かく切れて便利です。そしてマヨネーズと混ぜあわせ、冷蔵庫にピクルスがあれば、それも加えます。まあ これは好みによるのですが、実山椒の漬物を入れても美味しいですね。粗挽きのブラックペッパーはもちろん美味しいです。トーストしたパンに辛子バター(エシレバターなどあれば、申し分ないです。)を塗り完成です。

美味しい新鮮な鯵の開きがあるときは、ご飯があれば、ご飯とみそ汁、簡単なお漬物、との相性が一番ですが、たまには気分を変えて、鯵の開きをさっと焼き、この時焼き過ぎはいけません、この鯵を身も皮もほぐしてマヨネーズと和え、この時にわさび漬けを入れてもよいですね。香り付けにお醤油をお好みで入れ、焼き海苔をパンにのせてから、バター有り、なしはその日の気分にて鯵マヨネーズ和えをのせて食べます。好き好きはあるとは思いますが、僕はけっこう気にいっています。
大葉があれば、千切りにして鯵マヨネーズ和えにのせます。これも香りが増して美味しいですよ。

©Takayoshi Tsuchiya

小腹が空いていて、すこし時間がある時は豚の生姜焼きか豚のピカタを簡単に作り、キャベツを千切りにしてパンにのせて食べます。生姜焼きは基本の作り方で、表面が少しこげるぐらいが美味しいと思います。
ピカタの簡単な作り方は、豚のロース肉(厚切りでも、薄切りでも。)に、塩、コショウ、を振り小麦粉をまんべんなくつけ、とき卵(パセリを入れたもの、パセリは多いほど良いです。パセリがないときにはコネギか分葱を細かく輪切りにして。)をつけてフライパンで焼きます。オリーブオイルで焼くとさっぱり仕上がるのでお勧めです。
ケチャップとマスタードを半々の分量で混ぜ合わせ、ピカタに塗り出来上がりです。
お好みでピカタの上にとろけるチーズをのせても美味しくなります。
ここでピカタの基本について簡単に。ピカタは、イタリア料理で豚、牛、鳥、などの肉に塩、コショウ(ブラックペッパーがお勧めです。)して、パルメジャーノレッジャーノを入れたとき卵につけてソテーした料理です。鱈やズッキーニなどでもでき、美味しく食べられます。

冬になるとよく作るのは、りんご(最近は紅玉が手に入るので、それを使います。)が余った時にりんごペースト(ジャムよりも形を残して 僕は4等分にしたものに砂糖を入れ、レモン汁を入れて出来上がりです。)を作り置きして このりんごペーストとロースハムかスモークハムの組み合わせのサンドウィッチも美味しくいただきます。このサンドウィッチには、トーストしたイギリスパンがよくあいます。

これはサンドウィッチと言ってよいのか迷いますが、厚揚をオーブントースターで焼き、パリパリになった厚揚げに醤油をさっとかけ、前述の鯵ペーストをのせて食べるとパンとは違う食感で美味しいのです。これもお好みでゆずコショウなどを厚揚焼きにのせてもよいですね。

おやつには、フルーツサンドウィッチもなかなか良いものです。バナナ、マンゴー、パイナップル、パパイヤ、キウイ、イチゴ、メロン、巨峰、カキなど季節ごとに手に入れやすいものを生クリームで和え、(この時、生クリームは余り甘くしないほうが好みです。)トーストしないパンに挟む。これは少し濃い目のダージリンが似あいますね。

昔、父親がよく、お土産に買ってきてくれた、カツサンド。(今は空弁として評判のようです。)。翌朝の冷たくなったカツサンドも僕は好きでした。トンカツソースがキャベツ、パン、カツにしみこみ、混然一体となった様が僕は美味しいと思うのです。

食べる、その場所や時間をも含めた空気感により、サンドウィッチの印象も違うことでしょう。これから 空気も美味しくなる季節を迎え、クルマで郊外へドライブなどして、柿とサラミ(ソーセージでも可。)をお好みのバケットにのせて食べる。キャンピングナイフで柿は少し厚く、サラミ(ソーセージ)は薄切りにして下さい。柿の甘さとサラミの塩加減がちょうどよいところで、この組み合わせは、ご自由にメロンとロースハムでも、イチジクと生ハムでも。冷たい空気も味のうちですから、お好きな珈琲にでも紅茶にでも、どうぞ。

お好みのサンドウィッチでも持って出かけましょうか。