池田美樹, 池田美樹のLOVE♥ CITY WALK旅の心強いパートナーは、お気に入りのスーツケース。

(2008.10.07)

 皆さんの旅のお供は何だろうか?

 ミュージシャンの宇多田ヒカルさんは、お気に入りのクマのぬいぐるみを、どこに行くにも連れて行くと聞いたことがある。ついには、そのクマちゃんを運ぶための専用のスーツケースを「ルイ・ヴィトン」に特注したとか。

 少女時代にバイブルのように読んでいた雑誌『Olive』に、旅に持っていくものとして、写真立てが提案されているのを見たときには衝撃的だった。家族や友達、ボーイフレンドなど、大切な人の写真を持っていき、旅先でも側に置いておきましょう、という。
 そんなおしゃれなこと、考えたこともなかったなあ、と思ったものだ(それから恐ろしく長い時が経ったが、未だに一度もこの提案を実行したことはない)。

 ミラノとパリのコレクションを見るために、毎年2回ずつ現地に出かけているスタイリストさんは、定宿に着くと、まず、アロマキャンドルを買いに行くのだとか。
「コレクションの間はまったく遊ぶ時間がないから、ホテルの部屋だけがほっとできる場所。キャンドルを灯してリラックスしているの。ちょうど使い切る頃、帰国の時期になるのよね」と言う。

 私の場合は何だろう、と考えたときに、答えはスーツケースだった。長年使って、どこに行くにも一緒。最近はあちこちがボコボコにへこんできて、さらに特別な愛着を感じている。その私の愛用する「リモワ」のフラッグシップショップが、東京・丸の内にオープンすると聞いて、オープニングパーティに出かけてきた。

 

「リモワ 丸の内店」オープニングパーティでにぎわう店内。

 

丸の内店オープン記念限定商品。既存のアタッシェケースの取っ手が通常はシルバーのところ、黒い革になっている。

 

店頭にディスプレイされていた1961年発表のヴィンテージモデル。使い込んだ味がカッコいい。

 意外なことに、日本でもかなり使用人口が多いスーツケースブランドにも関わらず、これが日本初の旗艦店。こぢんまりした店内には、スタンダードなアルミのモデルから最近人気のポリカーボネイト素材のものまでが数多くラインナップされている。ヴィンテージ商品がディスプレイされているのも楽しかった。この店でしか買えない限定商品もどんどん発表していく予定だとか。

 丈夫で長持ちするものだから、なかなか買い換えることがないのがスーツケース。しかも旅行や出張のたびに必ずお供をしてくれるパートナー。だからこそ、とことん好きなものを選んで使う方がいい。
「リモワ」は心強く思い出深いパートナーになってくれた。学生の頃、悩みに悩んで、なけなしのおこづかいをはたいて買った甲斐があったなあ、としみじみ感じた夜だった。

 私の場合、問題は、その中に入れていく物に何のポリシーもないこと。大人になった今こそ、そろそろ「こだわりの旅支度」を語れるようになりたいものだけど。まずは写真立てを買いに行ってみようかな。

 

「私とリモワ」その1。ニューヨークに短期留学したときの部屋で。

 

「私とリモワ」その2。バリ島・ウブドの「アマンダリ」で。オレンジのベルトは、遠くからでも自分のものだとわかるようにとつけた。友人達には格好悪いと不評だけど。