籾山由美の東京-島根 小さな暮らし実家の昭和、パート2。
少し大人な懐かしアイテム。

(2012.01.16)

2012年が明けました。全ての人の健康を祈って賀正! 昨年の年末、普段は掃除しない所の片づけをしました。今回は私の納戸と父の本箱。やっぱり出てきました、懐かしの昭和アイテム。

前回は家族全体の物を入れて置く納戸でしたので子供時代のものが多かった。良く残っていたなと家族全員が口を揃えていました。今回掃除をした場所は個人的な収納場所なので少し大人の懐かし物が出てきました。出てくるたびにオォーとか、あ〜とか、単語にもならない言葉をそれぞれ勝手に発するのでうるさいことこの上無し。(笑)

ナニが入ってるかわからない私の納戸まで掃除を手伝うと家族がついて来る。ひゃ〜、困った。私だって大人。妹には見られても親には見せたくない冷や汗物のグッズがあるやも知れず、出て来たらかなり気まずい。

「大丈夫、ひとりで掃除するから。部屋も狭いし手伝わなくていいよ。」と苦しい言いわけ。

「まあ、そう言わず。みんなでやれば早いから。」と理にかなった台詞。

追いつめられた挙げ句にいいからいいからと家族を部屋から押し出す私。これで一人が軽くつまずき誰が押したのか的発言で家族喧嘩の元となる。はぁぁ〜、ため息。いつまで経ってもドタバタ家族なのでありました。

芸術! 煙草デザイン。
『たばこと塩の博物館』で見つけてね。

忘れもしない、初めて買った煙草のイヴの模様のマッチ箱。未使用のマッチがきっちり詰まって入っています。煙草はパッケージもありません。この煙草が販売されていた30年前、こんな繊細な柄の煙草パッケージは女性の私にはピッタリと勝手に思い込んで購入していました。煙草の巻き紙にも繊細な柄が印刷されていました。ところで東京 渋谷に『たばこと塩の博物館』があります。私の大好きな博物館のひとつ、お勧めです。
入館料大人200円。

たばこと塩の博物館


当時ライターは高級品が多く、まだまだマッチが幅を利かせていました。
ゴールデンバットは、短くちぎってキセルで吸う、
それがスタンダードでした。

向かって左はフィルターの付いていないゴールデンバット、右は葉が刻んであるききょうです。私が小さな子供の頃、近所のおじいちゃんやおばあちゃんがキセルで吸っていた煙草です。その絵柄が大好きで大人になってから自分のコレクションとして買った煙草です。おじいちゃんが畑仕事の合間に土手に座りながら刻みのききょうを指で摘んで丸め、キセルに詰めて美味しそうに煙草を吸っていたのを覚えています。まるで浮世絵の図版を見ているようでした。

キセルをとんと叩いて吸い殻を出す。

またまた初めて話。私は大学生になるまで『マクドナルド』に行った事がありません。というより周りにお店がありませんでした。(苦笑)

その初めては東京・原宿の店舗です。その当時『マクドナルド』には、写真の使い捨て灰皿が置いてあったのです! もちろん友達も私も灰皿を使いました。私だけそのまま捨てずにもって帰った『マクドナルド』刻印入り灰皿2枚。今では全く想像できない1980年代のマックでありました。

喫煙場所が少ない現在、かつてのチェーンスモーカーは少し寂しいですね。


どこにも灰皿。喫煙者優先時代、それはそれで嬉しいけれど。
レイアウトがすばらしい
昭和44年の『アサヒグラフ』、月面着陸特集。

米国の宇宙飛行アポロ計画による月面着陸を特集した『アサヒグラフ』、昭和44年1月31月発行と毎日新聞、昭和44年8月10日 日曜付け。全ページをお見せできないのが残念。今でも古さを感じさせない写真のレイアウトがすばらしい。そうさせる写真に力があるのでしょう、有無を言わせない迫力が伝わります。私はこのときの映像を町役場の待合室のテレビで見ていました。大人の歓声とため息と夢と希望を感じた日でもありました。

世界中で号外が出たことでしょう。号外収集家に見せてもらいたい。

アポロ計画


世紀の大事件、月面着陸! 宇宙旅行も夢じゃない。
海洋冒険小説『宝島』 のパロディー漫画『髑髏』。
作者は漫画家を目指していた若かりし、わが父。

高校生の父が漫画家を目指した時に描きはじめた海洋冒険小説『宝島』 のパロディー漫画『髑髏』が出てきました。鉛筆で下書きをして丁寧に色を入れています。何度も描き直したようです。コマ割が少しずつ違っていたりする。結局、最後まで描き切らないところでおじいちゃんに見つかって勉強しろとガツンとやられたらしい。よって未完。(笑) パラパラとめくって読むとその情景が漫画のように浮かびます。まさに『三丁目の夕日』ですね。

試験前は読書したくなったり、片づけ物をしたくなったり、あちゃ!

三丁目の夕日


勉強していると思いきや、いつの時代も変わらない。
なんと手作り! トランプと花札。
モノがなくても知恵を使う。

これも父親所蔵の一品。手作りトランプと花札。父が高校生のときは戦後が落ち着きはじめたものの贅沢品がすんなり買える家庭は多くはありませんでした。普通に貧乏だった父の家には遊ぶ道具などなにもなかったらしい。

そこで一念発起した父は、同級生が作ったトランプと花札を参考にして自らも製作。花札にいたっては薄い紙を何枚も貼付けて絵札を描き、ニスまで塗って強度をつけたらしい。いったいどれくらいの時間を費やしたのか? 暇な高校生だったのか、カードで遊ぶために製作時間を惜しまない父とその同級生。その情熱に頭が下がります。

無ければ有る物で知恵を使う。これが暮らしを楽しくする秘訣ですね。


私の手作り好きは父親譲りだったのか!愕然。