籾山由美の東京-島根 小さな暮らしお部屋を綺麗に片つけて晴れ舞台に。
盆栽のたのしみ。

(2011.12.06)

自分で探すお店です。無事到着できるでしょうか?
盆栽を扱うお店『隆龍』

今回は、盆栽を扱うお店『隆龍(りゅうりゅう)』を紹介します。場所は渋谷区代々木、小田急線参宮橋駅 歩いて3分程度の住宅街の中にあります。

「盆栽を暮らしの中に取り入れて身近におきたいならば、心構え、覚悟が必要です。それが出来ない方は盆栽をあきらめて欲しい」と隆龍さん。これから始めたい人にも始めている人にも厳しいと感じると思います。でもお話を伺っていると納得する事なのです。

そもそも盆栽は、野に咲く花のように外で育てますが手がかかるのです。特に隆龍さんが作る小さな盆仕立てはさらに気をつけなくてはなりません。でもそれに花が咲き実がついたなら嬉しさはひとしおのはず。そして観て一番楽しい時期を見計らい、家の中の好きな場所を綺麗に片つけて晴れ舞台にするのです。その世話が面倒とか辛いと思う人には向きません。そういう方は枯れるのがわかっている切り花や造花の代替えを考えて欲しいとおっしゃいます。確かに!


盆栽を育てる心構えができたら『隆龍』へ。

How to 盆栽

盆栽を上手く扱うには世話をする事が生活習慣のひとつとなり、苦にならない事が最大のポイントのようです。そこで購入前の初心者のために世話をする方法を教えてもらいました。

、まずは本屋さんや図書館で盆栽について調べてみる。

、外で育てますから庭やベランダの風の当たり方、お日様の当たり具合などの環境が盆栽に向いているか調べます。

、1と2を踏まえて自分の生活が水をやったり暑さ寒さをしのぐために盆栽を移動させる余裕があるかを考えます。家を長く空ける生活の人には無理ですね。私がそうです。

、覚悟が出来たら隆龍さんを尋ねてください。            

隆龍さんには、何度でも通ってみて下さい。始める前に正しいアドバイスをしてもらえると思います。そして末永く、代々伝わるような盆栽として育んで欲しいと考えます。ここでは電話番号もホームページのリンクもしません。自分でなんとか辿り着いて下さい。その意味はお店を見つけたらわかります。

初心者の衝動買いは禁物!よく考えて。

盆栽は植物の組み合わせに魅せられて衝動買いしがち。次の年も同じように葉をつけるのが極端に難しい組み合わせがあります。どんな環境を探せばいいのか必ず聴いてから購入を決めて下さい。後で泣きます。


クロモジ、ダイモンジソウ、フイリノリュウノヒゲ、ユキワリソウ、ホソバオキナゴケ。1~2年に一度の土替えの注意点も聞いておきましょう。

雨にも負けず、風にも負けず。

始めて盆栽を購入する方は、あまり小さい器は避けましょう。土が少ない分、水やりなどが難しくなります。小さいとつい家に長居させてしまいますが、盆栽のためならず。十分に自然の光や風に当てるため外に出して育てます。


コガネギク、ハクリュウ、ササリンドウ、ホソバオキナゴケ。過保護に注意。小さいと風で倒れることがあります。強風には気をつけましょう。

器選びは重要。目で見て楽しい事も考えて。
器の中に余分な水を溜めないような器を見つける。

写真は玉造り(たまつくり)と言う手法の盆栽です。隆龍さんでは器を陶芸作家7人の手で作ってもらっているそうです。盆栽の健康を保つには器選びが大切です。形だけでなく底穴が空いている事を必ず確認して慎重に選んで下さいね。初心者の人にはモミジがお勧め。小さな環境の変化に敏感に反応するので風あて、水やりなどの時期がわかりやすいそうです。今どういう状態かを判断できる事が大切ですね。


マルバヒメヤブコウジ、チゴササ、ユキワリソウ、ホソバオキナグサ。

枝が伸びたらワイヤーで形をキープ。

こちら(左下)は6年目のクロマツの盆栽です。松としてはまだまだ子供。器を入れて高さ約8㎝あります。皮が剥げて古木に見えるようになると素敵です。18年経つと言うクロマツを見せて頂きました。いいですよ~。でも非売品。

かなりの技術を要する仕立てです。悠久の時間を感じますね。


クロマツ、ホソバオキナゴケ。

ホソバオキナゴケ。一種で楽しむ。苔好きにお勧め。
苔は盆栽には重要なポジション。最初は苔だけを育てるのもいいかも。