土屋孝元のお洒落奇譚。イングリッシュローズ、描いて、育てて。

(2010.08.06)

数年前から、頼まれて人に水彩画を教えています。
描くものといえば、お花や果物、スイーツなど(これは3回に1回ですが、たぶん予算の都合などあるのでしょうか。)

©Takayoshi Tsuchiya

一番好きな物はバラ、百合、オールドローズは特に良いですね。
この、画題の「花、薔薇」には思い入れがあり、最近はほんとうに花好きなのなだなあと自分でも思います。

亡くなった父親や母親の影響か、もう20年ぐらいオールドローズを栽培していて、毎年春5月にはきれいな花が咲いてくれています。
バラは難しいといわれますが、それは毎日、毎日、花たちを観察し、何が欲しいのかを感じてあげれば難しいことではないと思います。

一番の大敵アブラムシは手でつぶして駆除します。消毒をしてしまうと花のつぼみに影響が出て花がキタナクくなってしまうので。
バラは開花時期、水がとくに好きで鉢植えの場合など水涸れして枯れてしまうこともあるほどです。

夏の暑い時期には、朝、夕と2回ぐらい水やりをしてもよいほどです。
僕は自分が旅行などに出るときには、自動の散水装置をセットして水やりにそなえていきます。

これでも、十分ではなく、旅行から帰って弱った植木たちの世話が沢山増えるのですが、
僕はバラのための虫対策として、てんとう虫やクモ、カマキリなどを捕まえては、バラの近くに放します。食物連鎖によりアブラムシは捕食され、
数が少なくなり花がきれいに咲いてくれますから。

バラの鉢植えの場合にはゼラニウムの鉢を株もとに栽培もしています。
ゼラニウムは虫除けになる花で、よく、ヨーロッパの街角の風景には窓辺にゼラニウムが植えられているのを見かけますが
あれは、ゼラニウムが虫たちが嫌いな匂いを出し、虫除け効果のためになのだそうです。

バラにはクレマチスがよく似合います、クレマチスとは、あまり花に詳しくない方でも日本の「鉄線」と言えばおわかりでしょうか。
よく茶会の茶花には使いますね。

正式にはトケイソウの仲間でつる性の植物です。僕がバラに合わせて栽培しているのは、クレマチス「モンタナ」です。
代表的な花は白い4ベンの花で白十字に見え「薔薇十字団」のことなど一人で連想して一人悦に入っているのですが。

バラにはモダンローズ(これはお花屋さんでよく見かける花弁の尖った花達で病気や害虫に比較的強い品種です。)
オールドローズ(モダンローズが出てくる前、昔からあった種類で花はカップ咲きなどが多く、茎が細くて繊細です。
花が大きくて重たいので垂れ下がってしまうほどです。香りはみなさんがご存知のバラの香りです。)

 
アブラハムダービーイングリッシュ
ローズです。(自宅の花撮影)
  ニコルです。ふちがピンクでです。(自宅の花撮影)

イングリッシュローズまたはティーローズ(代表的なものはイギリスのデビットオースチンが改良したもので、デビィドオースチンローズとも呼ばれています。
香りには、紅茶の香りのするものもあります。僕はこのイングリッシュローズで「グラハムトーマス」という黄色い花や
「ニコル」ふちがピンクで綺麗な花が好きで栽培しています。
ほかには、オールドローズの香りを受け継いだ種類も沢山あります。)

このイングリッシュローズはオールドローズとモダンローズの良いところを受け継ぎ改良されているので、
初めての方たちにはおすすめですね。
薔薇の花を描くには、自分なりの表現ですが、ポイントは赤い花ならば 反対色を使いきわだたせるとか。
赤い花を赤のグラデーションで描いても単調な表現になると思うのですが、どうでしょうか。

例になるものを添付してみましたのでご覧ください。

©Takayoshi Tsuchiya