永崎ひまるの日丸行→ - 7 - 東京日仏学院主催・シアターXカイ提携公演『ロス・タイム〜コンテンポラリーダンスとサッカー』の巻。

(2011.02.04)

フランス人振付家ピエール・リガルのコンテンポラリー・ダンス公演『ロス・タイム』が、昨年12月に3日間連続で、東京・両国のシアターΧ(カイ)にて開催された。この作品は、1982年のセビリアで行われたW杯準決勝「フランス対西ドイツ戦」から着想を得た作品。コンテンポラリーダンスという、セリフの無い、肉体でストーリーを魅せる。

サッカーは世界的人気の高いスポーツ。日本でも、つい先日、2大会ぶり4度目のアジア大会チャンピオンに輝いた。夜中にも関わらず、高視聴率を上げ、どれだけ昨今、この国でも強くなった日本サッカーへの感心が高いか感じる。

日本サッカーが強くなり、勝つことで、日本国民の心がひとつになっていく。
それはサッカーを愛するどこの国も同じのようだ。フランスも例外ではない。フランスは1998年の自国開催ワールドカップに、初めての優勝を経験するが、それは1982年のセルビアでのW杯の闘いが関係ある。それは準決勝。西ドイツとの闘い。

試合は1対1で勝負がつかず延長へ。

延長前半にフランスが2点を決めて優勢になるも、西ドイツのゲルマン魂に火が着き、なんと2点差を追いつく。そしてPK戦で、西ドイツが勝利する。

フランス人がみな、同じ衝撃を受けた。勝利が見えた場所での悪夢。それは、国民の心に暗い影を落とした。でもそれが様々な起爆剤になった。

少年時代、この試合を観たというピエール・リガルであるが、その悪夢はいつしか彼の中で「芸術作品」として復活する。それがこの「ロスタイム」である。劇中に描かれている、彼の中の悪夢はユーモアを含みながらも、彼にとってもどれだけ衝撃的な出来事だったか示している。

その作品「ロスタイム」の魅力、及び、公演後に行われたトークショーに特別出演されていた2002年日韓W杯 元日本代表 フィリップ・トルシエ氏への独占インタビューを2回に渡って紹介!

サッカーについて色々伺いました。どうぞお楽しみに!!

 

 

シアターXカイ提携公演
『ロス・タイム〜コンテンポラリーダンスとサッカー』

2010年12月10日(金)〜12月12日(日)開催
会場:東京都 両国シアターX(カイ)
振付・演出:ピエール・リガル(カンパニー・デルニエール・ミニュート)
トークショー特別ゲスト:フィリップ・トルシエ(元サッカー日本代表チーム監督)
勅使河原三郎(12月10日のみ)
料金:一般・当日3,000円 東京日仏学院