籾山由美の東京-島根 小さな暮らし梅雨入り、季節の変わり目。
庭の花を活けてみました。

(2011.06.02)

咲いた順に庭の花を活けてみました。

島根に帰省して数日が過ぎ、梅雨入りとなりました。帰省当初はこごまっていた庭の花も日増しに葉を大きくし、花実をつけるようになりました。梅雨入りと聞き少しうっとしい気分になっていたのですが、その梅雨の雨で花が育ちます。その変化が楽しみになり、蕾が開くのを心待ちする自分がいます。そこで咲いた順に庭の花を使って活けてみようと思い立ちました。ほとんど緑葉と思っていましたが、庭の隅まで探してみるとほんとうに小さな雑草も元気に咲いています。手のひらに乗る小さな活け込みが頭に浮かびます。こうして庭先に立っていると梅雨という季節、春から夏への変わり目をくっきりと感じます。次は散歩をしながら野辺の花草を探しに行ってみようと思います。空を見上げながら花摘みをする静かな毎日です。

 

床の間にはアクセントの強い色。

実家の床の間から活けます。夏前の時期を意識して葉の種類を多くしました。アクセントに色の強い花を選ぶと上手くまとまると思います。花器は水を溜める落しの入った篭を使っています。庭の花ですから、あえて葉に虫食いの痕のあるものを選んでいます。黄色くなって枯れ始めている葉は、秋を連想しますから使わないでくださいね。虫が食んだ葉であっても色つやのある元気なものを選んで下さい。季節を織り込む事が活け花では大切です。自分で摘む花は水の下がりが早く、萎れやすいのでできるだけ早く水に浸しましょう。水を入れたバケツを持ちながら花摘みをするのも妙案ですね。

ちなみに活け花の道具についてですが、お花を活けるのに最初に必要な道具は花切り鋏です。初心者の人は専門の高級な鋏を購入しないこと。手入れがまず出来ません。お勧めなのはセラミックの鋏。濡れても心配がなく手入れしなくて大丈夫です。私のフラワーアレンジメントのクラスの生徒さん用鋏は東急ハンズで購入しました。京セラ セラミックハサミ CH-400-FP 4200円。おすすめです。

花材 カヤ、アヤメ、アジサイ、サツキ、オトギリソウ。

ガラス瓶にワイヤーでフックを。

佃煮のガラス瓶が空いていたのでそれにワイヤーをくくってフックを作り、板塀に掛けてみました。吊るした時に器が斜めになりひっくり返る事もありますから事前に具合を見ておいて下さい。垂れ下がる蔓物は水上げが難しく、他の花より早く萎れてしまいます。どの花から萎れて行くか知っておくと切り花のメンテナンスに役立ちます。青色のニチニチソウのように1~2日で枯れてしまう花もありますから要注意です。最初はわからないと思います。私もわかりませんでした。経験するしかありませんね。笑) 

花材 ツルニチニチソウ、チェリーセージ、ベゴニア、ムラサキカタバミ、ジャスミン。

小さなヒオウギ貝を器に。

私の手のひらにすっぽり収まる小さなヒオウギ貝を器にして花を活けて見ました。ワイヤーをグニャグニャに曲げて剣山代わりに使います。今までの中で一番小さな活け込みです。濡れ手に小さな花が付いてしまい、何度も挿し直したりと思いのほか苦戦してしまいました。水は、小さな花を短く切っているので貝に薄くひいた量で十分です。わからない名前があり図鑑で調べたのですが、小さいと小さいサイズを示す名前になっていて面白いですね。いとあはれなり。 

花材 クロタネソウ、シロツメクサ、キツネノボタン、ヒメジオン、カラスノエンドウ、コメツブウマゴヤシ。


 

 
 
 

階段がかわいいお花のステージに。

実家の階段の右端は、ずっと母の花器展示場です。豪華な器があるわけではありません。母のお友達から頂いた物、形のいいガラス瓶、祖母の代からある蓋のなくなった茶瓶等々。段ごとに花器が並び、割れたり飽きたりするといつの間にか替わります。花を活けるのにひょいと取れるのが具合が良いらしい。ま、実務的な理由です。そこに時々花を挿しているので、私も真似をして活けて見ました。花器は母のお友達から40年前に頂いた焼き物を使いました。 

花材 ノアザミ、ドクダミソウ、ユキノシタ。