TOTO×マガジンハウス エコスタイル通信 - 9 – Part 1  ファッションも、エコに楽しむ時代です。

(2010.03.01)


環境問題が深刻になっていくこれからも
ずっとファッションを楽しむためには、何をすればいいの?
ロンドンのデザイナーたちが発した、
「エシカル・ファッション」という考え方は、
パリ、ニューヨークを経て、ファッション大国日本へ。
エコにおしゃれを楽しむこと、考えてみませんか?

 

ここ数年、ファッションの世界で「エシカル・ファッション」という言葉を耳にします。エシカル=ethical とは、”倫理的な”、”道徳的な”という意味。ファッションが理論的、あるいは道徳的というのは、どういうことなのか、業界に詳しい、ファッションジャーナリストの生駒芳子さんに伺うと、

「ファッション──服はこれまで、素材であるコットンの栽培をはじめ、染料そして製造工程で使われる水の量など、環境に負荷をかける方法で大量に生産されてきました。そして大量に作るために、労働条件が整っていない発展途上国に経済的、人道的に負担をかけるような生産方法もたくさん採られてきました。昨今の環境問題や自然保護、そして人権問題などを背景に、これまでのように環境を汚染したり、人権をおびやかし搾取するような製造方法ではない服を作ろう、という考え方が誕生しました」と話します。(続きを読む)

 

バングラデシュで織り物を生産する女性。フェアトレードによって経済的な女性の自立を支援し、また伝統的な手織り技術を守ることにも通じる。©People Tree
ファッションとデザインを応用したクリエイティブなリサイクルプロジェクトとして誕生。デザイナーは、フェンディ家の3代目イラリア・ヴェントゥリーニ・フェンディ。おもなプロダクトは、リサイクル、再利用素材を用いたハンドバッグとアクセサリー。イタリアのクラフツマンシップによって生み出されたオリジナル、1点ものが特徴。写真提供/I.F.P.O(16AOÛT complex)

『TOTO×マガジンハウス エコスタイル通信』は、環境問題に真剣に取り組むTOTOとマガジンハウスのコラボレーションでできた、最新のエコ問題を取り上げるコンテンツです。環境をテーマに最前線で活躍するジャーナリストが、いま注目すべきエコなニュースはアクションをレポートしています。

 

筆者プロフィール

いのうえ あきこ

編集・ライター。“暮らし”“生活”から見た農や食、ごみやエネルギー問題、CO2排出の削減を社会を通して考える「低炭素社会づくり」を音楽と絡めたテーマで、雑誌、ウェブなどで企画、編集、執筆を行なう。