和菓子もカワイイ!山種美術館にて
『特別展 Kawaii日本美術』

(2014.01.10)


『藤袋草子絵巻』より。16世紀(室町時代)、紙本・彩色、サントリー美術館、前後期で巻替。

時代を超えて人々の心を捉えてきた「かわいさ」に注目、シンプルな線、カラフルな色彩、ユーモラスな表現に潜む「Kawaii」を日本美術を通して紐解く展覧会『特別展 Kawaii日本美術 -若冲・栖鳳・松園から熊谷守一まで-』が山種美術館で開催中です。

猿を擬人化してまるで子どものように描いた室町時代の『藤袋草子絵巻』(サントリー美術館)、江戸時代の伊藤若冲による枡目描き技法の動物尽くしの屏風『樹花鳥獣図屏風』(静岡県立美術館)のほか近代日本画の竹内栖鳳『みゝづく』、折紙で遊ぶ少女の姿を描いた上村松園『折鶴』、小さな化粧道具など約80点の作品が展示されています。

併設カフェ『Cafe 椿』の和菓子の可愛さにも注目。毎回展覧会ごとに出品作品から花や果物、動物などのモチーフを選び、青山の老舗菓匠『菊家』に特別オーダーしたオリジナルで、今回は小茂田青樹『愛児座像』に描かれた子供が着ている春着を練り切りとこしあんで表現した『春着』、上村松園『折鶴』から、少女が折る鶴をモチーフにした『折鶴』など。抹茶とのセットで1,100円。日本茶とのセットなどもあり。Kawaiiを五感で感じてみてください。 

*写真はクリックで拡大します。


小茂田青樹『愛児座像』 1931(昭和6)年、第15回日本美術院試作展、紙本・彩色・軸(1幅)、142.5×59.7cm、山種美術館


『愛児座像』の春着(晴れ着)から着想を得た『春着』


守屋多々志『波乗り兎』、1987(昭和62)年、紙本・彩色・額(1面)、3.5×46.0㎝、山種美術館


『波乗り兎』を扇型の練り切りで。『波とうさぎ』


伊藤若冲、『樹花鳥獣図屏風』、18世紀(江戸時代)、紙本・彩色、静岡県立美術館、後期展示

山種美術館
『特別展 Kawaii日本美術
―若冲・栖鳳・松園から熊谷守一まで―』

会期:開催中~2014年3月2日(日)*一部展示替 前期:開催中~2月2日、後期:2月4日~3月2日
会場:山種美術館(東京都渋谷区広尾3-12-36) 
電話番号:03-5777-8600 (ハローダイヤル)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月 *1月13日は開館、14日は休館
入館料:一般1200円、大高生  900円、中学生以下無料

主催:山種美術館、朝日新聞社
協賛:東邦ホールディングス株式会社