ポルトガルの家具が帆船に乗って世界を巡回中。

(2010.09.03)

1543年。ポルトガルの人々が船に乗って種子島にやって来て、
我が国にカステラや鉄砲などの西洋文化を伝えたといわれていますが、
2010年の夏、ポルトガルの船に乗って東京にやって来たのは、ポルトガルの家具でした。

この夏、7月24日(火)〜28日(木)の間、
六本木ヒルズ ヒルサイド 2F『Roppongi Hills Cafe(ロッポンギヒルズ・カフェ)』で開催の
『PORTUGAL FURNITURE EXHIBITION(ポルトガル・ファニチャー・エキシビジョン)』にて
紹介されたポルトガルの家具の数々。
ポルトガルの海軍練習船で、世界で一番美しいと言われる帆船『サグレス号』に乗ってやってきました。

ポルトガル木工家具産業協会 aimmpと
その企業ブランド『Associatice Design(アソシエイティブ・デザイン)』が、
ポルトガルの家具の一流製品を世界に紹介するワールドツアーの一貫です。

モダンの中にも温かみを感じさせる北欧デザインの家具とはまた違った趣の
ぬくもりがあるのが印象的なポルトガルの家具。
アール・ヌーボーを彷彿とさせる有機的な流線を描く輪郭や、
ちょっと懐かしい感じの材質や色味、
機能随一ではないエモーショナルとも言えるデザインで、
なおかつただ古いとは思わせない不思議な魅力です。

扉に描かれた葉の描線がキラキラ。手作業で載せられたスワロフスキーなのです。”Haut de Gamme”社の”ROSSI”
ポッテリとした優美なラインがなぜか新鮮。Munna社 ”Mellow stool”と”Lipstick armchair”。
ポルトガルの木工技術の集大成にして、木工マイスターたちへのトリビュートとも言えるHESTIA社” Piano’s Paper”
ニューヨークのMoMAに収蔵されているTemaHome社 “Handle and baby Handle”。100%ハンドメイド。
ポルトガル・リスボンのアルカンタラ港から家具を積んでやって来た木造船『サグレス号』のミニチュア。
無機的なマテリアルと、しなやかな曲線のコンビが印象的なREDI社の椅子。左・BUBBLES、右・ANGEL。
フレンチコロニアルスタイルのチェスト、Ambitat社 “Margot”。フランスのデザイナー Gilbert Weckerlétによるもの。エレガントです。
ローマ法王べネディクト16世のポルトガル訪問に合わせて作られたAntarte社の”Benedict XVI”。背にべネディクト16世の紋章、肘掛の脇には十字架が。
アリス・アーキテクト・アソシアード アウシーナ・モンテーロさん、ポルトガル投資貿易振興庁中日代表、ジョゼ・フェルナンデスさんら。

サグレス号は家具を積んで世界を航海、
『PORTUGAL FURNITURE EXHIBITION』は世界中を廻っています。
東京のあと、万博に湧く上海へ。
そして10月19日〜23日にはシンガポール、
その後はマレーシアを廻ります。

インターネットで買った海外からの品物があっという間に届く時代に、
エンリケ航海王子が放った船団さながら
木造船で時間をかけてゆっくり世界を巡回するエキシビジョン。

世界の海を駆け抜けた大航海時代のセルフカバー風の、
小粋なイベントである、
と観察しました。

LAMEIRINHO社のベッドリネンは、カラフルで楽しい色。

ポルトガル・ファニチャー・エキシビジョン

ポルトガル木工家具産業協会 aimmp