ストックホルムのセラミックギャラリー『カオリン』の展覧会。
(2014.08.11)『イデーショ ップ 日本橋店』では現在スウェーデンの陶芸家アーティスト集団『カオリン』 による陶芸作品を大フィーチャーしています。『カオリン展』の企画の大島さんに、本展のきっかけ、その作品の魅力について書いていただきました。
陶芸家が集まって共同運営する
ギャラリー&ショップ『カオリン』
今から3年ぐらい前に、アンティーク買い付けの帰りにリサーチとして訪れたストックホルムで初めて『KAOLIN(カオリン)』のショップに行きました。『KAOLIN』は、セーデルマルム(Södermalm)というアーティストやクリエイターなどが多く住む地域にあります。
『KAOLIN』はストックホルムで1978年にスタートした陶芸家が集まって共同運営するギャラリー&ショップ。店名は景徳鎮磁器の材料としても有名な良質な粘土を産出する中国の地名、高嶺(Kaoling)からとったそうです。現在は創設メンバーを含め21名の作家が所属。共同運営ということで店番もシフト制になっていて、所属している作家が日替わりで店頭に立つそうです。
店内で展示販売されている作品は全て陶磁器で、日本民芸に通じるような作品から北欧らしいデザインコンシャスなアイテムまで幅広く置いてあり、たいへん興味を持ちました。また併設するギャラリーでは、有名無名関係なく『KAOLIN』がよいと思う作家の展示会を定期的に開催していて、面白いなと思いました。その中で「Midsummer(夏至)」をテーマに所属作家全員の作品を集めた過去の展示会の写真を見せてもらったときに、そのインスタレーションの素晴らしさにとても感動して、ぜひこの展示を日本でやりたいと思いました。
伝統的な技術に新しいコンセプトを加えた
面白い作品がたくさん。
それから毎年買い付けのタイミングで『KAOLIN』には出向き、少しずつ企画の話を進め、ようやく今年展示会を実現することができました。共同運営ということで、すべての話が全員の意見を確認して進めなければいけなかったり、すべての作家を平等に展示するよう指示があったりと、結構時間がかかってしまいました(笑)。
今回の展示で天井から吊っている特大のリースや壁・テーブルに貼ったボタニカルアートなどもその展示会で同様にディスプレイされていました。
北欧の陶磁器というと、昔のデザイナーや作家の作品があまりにも有名で、現代作家に注目が集まることは少ないですが、スウェーデンの伝統的な技術に新しいコンセプトを加えたとても面白い作品がたくさんあります。この展示会を通して、今活動するスウェーデンの作家をたくさんの方に知っていただき、興味を持ってもらう機会になればと思っています。
●『KAOLIN展』出展作品より
Anne Junsjö
Carl August Sandgren
Masayoshi Oya
Suzzie Holler
Lisbeth Forstag
Ann-Sofie Gelfius
Catarina Mårtenson
Dale Karlsson
Lars Bergström
Karin Bengtson
Ingemar Aulin
●『KAOLIN』のイメージムービー
スカンジナビアンサマー2014
SCANDINAVIAN SUMMER 2014
イデーショップ 日本橋店『カオリン展』
会期:2014年8月1 日(金)~ 9月1 日(月)
会場:IDÉE SHOP Nihonbashi (イデーショップ) 日本橋店
東京都中央区日本橋室町 1-5- コレド室町3 ,3F
(東京メトロ 三越前駅 A4 出口直結)
営業時間:10:00~21 :00
問い合わせTEL:03-3510-3047