横浜『BankART Studio NYK』にて「INTERVALLO幕間展」開催中。

(2009.07.06)

 
6月26日(金)から、横浜『BankART Studio NYK』にて「INTERVALLO幕間展」がはじまりました。
オープン初日は、逢坂誉士さんによる琵琶演奏と展覧会をイメージしたフードでみなさまをお出迎え。逢坂さんは、本展出品デザイナーであるコロンバさんがデザインした衣裳で登場。おだやかな海風につつまれながら琵琶演奏を楽しみました。

ベルリン、ミラノ、ロンドンをイメージしたフードたち。
逢坂誉士さんによる琵琶演奏。
右から和井内京子さん、クリスティーネ・ビルクレさん、逢坂誉士さん、コロンバ・レッディさん。

ヨーロッパの3都市を拠点とする3人のクリエイターが主役です。
クリスティーネ・ビルクレは、ベルリンのミッテ地区でフェルトを中心に、衣装、インテリア小物などを制作。コロンバ・レッディは、ミラノで絹をはじめ世界各地の布を扱い、ファッションのコレクションも自分のリズムで実施。和井内京子はロンドンでイギリス、日本、インドその他の素材をクラフト造形に生かした、バッグやインテリア用品をつくっています。

フェルトの達人として知られるクリスティーネ。独自の製法で羊毛をあやつる。
標本のスタイルでフェルトの創作、「ちょうちょう」。
「おすもうさん」のフォルムがフェルトの世界にも登場。抱きしめる感触からメッセージを受ける。
「おさるさん」表情とカラーの豊かさが抜群。
ファッションデザインの作品を撮影。パーティションとして空間を作る。
デザイナーの強調点を見せる、表現の一例。
作品のプレゼンテーションをさまざまに試みている。
日本の伝統織物の華やかな表現への挑戦。海外の生活者ならではの和と洋のライフスタイル。
透けて見えるテキスタイルを扱ったバッグ。芯地が構造を支えている。
バッグデザインに人体との関わりを洞察する。体に寄り添うかたちの立ち上がり。

 
INTERVALLO 幕間(まくあい)とは。

幕が開いている時のみ正しく座って 舞台を見る、そんな堅苦しさを好まない、決まり切った形から離れて制作に向き合うことを願う彼女たちの展覧会のために、タイトルは“INTERVALLO”=幕間(まくあい)、明るい気分でイタリア語の発音にしました。
3都市の3人のデザイナーは、もの作りの基礎をファッション、インテリア、プロダクトの領域に置きつつ、アートとしての歓びも生んでいきます。

 

本展企画者 小池一子さんより。

3都市でそれぞれ独特のもの作りをしているデザイナー3人が 出会ってハッと思ったそうです。
同じように考えて生きている 仲間の発見、つくることが生活することと一緒という信条。そして生まれたYOKOHAMAへのプロポーザルです。同時発生的に3人がしてきたことは、身体というメディアから 始まる創作で、生まれた表現はファッション、インテリア、インスタレーションなど。領域や業界を前提にしないで、既成の区分の合間をすりぬけるような軽やかさで、創りつづけてきた3人の仕事です。人生のステージの幕間、生活時間の幕間、芸術と産業の幕間、いろいろな意味を主題にこめています。