表参道eco日記 - 10 - 食と映画、その幸福なマリアージュを提案する神森真理子さん。

(2010.06.03)

「女子2名。荷物はトランクひとつ。ウィーンで待ち合わせて、1ヶ月でヨーロッパ17都市制覇!」という冒険をしたことがあります。プラハでは地元の人がよく行くスーパーに通いつめ、ストックホルムではなぜかスウェーデン語字幕のフランス映画を堪能……たくさんの旅をしてきましたが、これは本当に特別な思い出!

そんな冒険を共有してくれたのが、パリ留学時代に出会った友人、神森真理子さん。帰国子女の彼女は英語とフランス語が堪能なトリリンガル。可憐な外見からは想像もつかないくらいパワフルでアクティブな素敵女子です。現在は、インターネットマーケティング・コンサルティングの仕事のかたわら、フードアナリストとしても活躍。

食と映画のマリアージュを提案する素敵女子、神森真理子さん。パリ大学で勉強していた頃に買い集めた映画関連の書籍やDVD、初めて訪れたカンヌ映画祭の写真は宝物。

徹夜明けにいきなり富士登山をしたりフルマラソンをデビュー完走したりなんて日常茶飯事で、ある日突然『今度、化粧品会社のCMソングをフランス語で歌うことになったんです!』『この前、ショートフィルムのアフレコをしたんです!』といった近況報告をしてくれることも……・。彼女のつぶやきを読んだり話したりするたび、『私も頑張ろう!』と思える、大切な存在です。

そんな彼女のライフワークは、『食』×『映画』をテーマに日本文化の素晴らしさを海外に発信すること。帰国後はお互い忙しくて頻繁には会えていませんが、グルメでオーガニック食材にも詳しい彼女に表参道のロハスなランチスポットを教えてもらおうと、久しぶりに連絡してみました。待ち合わせは表参道のカフェレストラン(詳細は後程ご紹介します!)。出会いの場所、パリを思わせる素敵な雰囲気の中、カフェオレをいただきつつ話を聞きました。

 

『食』と『映画』と神森真理子

Googleで『食』×『神森真理子』を検索してみると、結果は……・1,840,000件(4/9時点)! 予想を超えるヒット数に、『食』と『映画』のマリアージュ(=仏語で『結婚』。コラボ、融合、お互いを一層高め合う組合せの意。)を生み出す彼女の活動の幅を感じました。

彼女が文化としての『食』に強い興味を持ったのは7歳の時。父親の仕事の都合で移り住んだベルギーでの体験がキッカケでした。学校にお弁当を持って行った時、初めて日本食を見る同級生たちから次々とショックな言葉を投げかけられたのです。『なにそれ、気持ち悪い。食べ物じゃないみたい。』愛情たっぷりの母親の手料理が自慢だった彼女にとって、それは本当に悲しい出来事でした。

大好きな『日本の食べ物』を否定されることは、自分の存在、日本文化を否定されるような感覚……・そのことにショックを受けた神森さんは、決心します。『自分のこと、日本のことをもっとわかってほしい。日本文化の素晴らしさを伝えたい!』その強い気持ちは、大人になってからも彼女の核となる大切な部分として残りました。

 
ヨーロッパで暮らす中で、もうひとつ、自然と興味を持ったもの。それが映画でした。慶應大学とパリ第三大学(ソルボンヌ・ヌーヴェル)で映画ビジネスについて研究し、CNC(フランス国立映画センター)でインターンを経験、卒業後は日本の大手映画会社に入社。配属されたのは、希望していた国際・宣伝ではなく財務でしたが、そこで、映画産業の構造やその特殊性、日本の映画業界の仕組みや課題を俯瞰するうち、徐々に『自分で発信するための仕組みや空間をつくりたい』という思いを抱くようになりました。

夢の実現に向けて数年前に転職。今は幅広い仕事を体験できるベンチャー企業で働きつつ、食・ワイン・映画関連のイベント企画や情報発信、フードアナリストとして執筆・講演など、精力的に活動。ライフワークの『食』と『映画』についての情報発信スキームを模索する日々です。

わずか7歳で受けた『衝撃』、そして、そこから生まれた強い思い。また、学び進む中で得た多くの発見。それが今の彼女をつくっています。神森さんの座右の銘は『自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ』。ある企業の昔の社訓ですが、幼い頃から心の中にあった思いを表現している大好きな言葉だそうです。その信念に基づいて、彼女はフードアナリストとして、また、別のアクションの主軸となる存在として、どんどん活動の幅を広げていくことでしょう。大切な友人として、フードアナリスト・神森真理子のファンの1人として、彼女が生み出す、『食』×『映画』の情報発信・ムーブメントに注目していきたいと思います。
 

ワイン会『ワン・ワインライフ(OWL)』を主催。さらには木挽町料亭で『和食マナー講座』をも開催している神森さん。

 

ワイン会『ワン・ワインライフ(OWL)』を主催し、お料理×ワインのマリアージュ+αの楽しみを提案。写真は、ボルドーシャトー『レオヴィルポワフェレ』のオーナーをお招きしての回のもの。

フードアナリストとして、木挽町料亭で『和食マナー講座』を開催。日本食文化の魅力を伝えるイベントの企画・情報発信にも力を入れている。

表参道のダイニングレストラン『COPON NORP(コポンノープ)』。店名は 『no popcorn』をもじったもので、映画と本格的なお料理のマリアージュ(ポップコーンではなく!)を楽しめる、神森さんお気に入りの空間。

(レストランとしての利用の他)スクリーンがあり、試写会や各種イベント会場として使われることも多く、映画を見ながら食事を楽しめる空間です。お願いをすると、大スクリーンにお気に入りの映画を流しながら、食事を楽しむこともできます。

 

神森さんオススメ、表参道のオーガニック・レストラン『nR table』

魅力あふれるフードアナリスト・神森真理子のオススメは、『nR table(エヌアールテーブル)』。ランチタイムはヘルシーなボリュームランチをしっかり、カフェタイムはオリジナルデザートでのんびり、ディナータイムはオーガニックワインでゆったり……・と、ON/OFF両方の時間を楽しく過ごせる素敵な空間です。

私も、教えてもらってから何度かお邪魔していています。料理の優しい味わいと雰囲気に和んで、つい長居してしまうことも。以前に『表参道eco日記』でご紹介した箸専門店やお花のバッグアレンジのお店のすぐ近くなので、表参道eco散歩(?)の際にはぜひ立ち寄っていただきたいオススメのスポットです!

パスタランチ(1000円~)。カフェは3F。入口にかわいい案内が出ています。

 

神森真理子さん関連リンク

Twitterにて毎日『食』×『映画』についてつぶやき中。/

料理通信アンバサダーブログ ニッポン列島 食だより(2010年6月~1年間を予定)

@nifty厳選レストラン コラム

 

nR table(エヌアールテーブル)

Tel.03-6438-0740
東京都渋谷区神宮前4-4-8

http://nestrobe.com/cafe/cafeomotesando/

東京メトロ『表参道』駅A2出口から徒歩約3分
ランチ 11:30〜16:00(L.O.15:00)、土日祝 〜15:00(L.O.)
カフェ 土日祝 15:00〜18:00
ディナー 18:00〜23:00(L.O.22:00)
日祝〜22:00(L.O.21:00)
無休(年末年始のぞく)