私のマガジンハウスでのアルバイト時代からの友人、太刀川千春さんのウェディングパーティの様子をレポートします。
彼女のことは、以前『Pressroom』の中でもご紹介しましたが、とてもユニークなパーソナリティの持ち主です。好奇心旺盛で、自分の中から生まれる価値観や、自分らしさを大事にしながらも、 きちんと自分に向き合える、そんな素敵な女性です。
二人でたくさんの映画を見たり、イベントに参加したり、写真展、美術展に足を運んだ日々……。　楽しかったなぁ。その経験が、カタチは違えど、今の私たちを形成する大事なパーツになっています。そんな千春ちゃんの結婚式ですから、娘を嫁に出す父の気持ちで、結婚式を迎えました……（笑）

昨年の11月1日（日）、セルリアンタワー東急ホテル39Fルナールにて行われた披露宴。
場所選びのポイントは、ゲストの子どもや足腰の弱い親族にも気兼ねなく楽しんで　もらえるよう、質の高いサービスを提供してくださる会場だったこと。
そして千春ちゃんと旦那様のコンセプトに基づいたパーティーを実現する為には、装飾が華美な会場はNGだったそうで、その点、セルリアンはシンプルでモダンな館内がイメージにピッタリ。自由度の高い対応をしてくれたところも決め手に。

39Fのルナールをセレクトしたのは、ゲストとの距離も近く、また渋谷の高台から一望できる景色は都外からのゲストへのおもてなしの一部になると思ったから。さらに、渋谷は千春ちゃんの人生の中でもたくさんの想い出がつまった場所だったから！なるほど。こだわりポイントをクリアして決まった会場だったわけです。

さて、二人の披露宴・挙式のテーマ。何だと思いますか？　
招待状を受け取った時、彼女たちがやりたいことがわかってニヤリ。そこに書かれた言葉は 「 Party in Wonderland 」不思議の国のアリスの大人バージョンがテーマだったのです。
　その昔。2人で一緒に何度も行ったシネマイベント。初めて参加した時の上映映画が 『 アリス 不思議の国の大冒険 』（Alice’s Adventures in Wonderland ）。私も千春ちゃんも大好きな映画だったので、やるなぁ～。ナイスセレクト！と一人で絶賛。
ちなみに招待状は、アリスの中にも出てくるカエルが配達するイメージだそう。

当日の披露宴会場の席順を見てびっくり！親戚以外のゲストは、会場のセンターに配置された長～いテーブルに、新郎新婦を囲んで着席することに。女王陛下とのティーパーティさながらのセッティング！
席次表はA４のトレーシングペーパーに。リトルプレス（パンフレット）にはなんと！簡単な家系図が！
乾杯のシャンパングラスには “Drink me” と書かれたリボンが巻かれ、ウェディングケーキには“Eat me”の文字が並んでます……。待てよ、これ飲んだら、大きくなっちゃうかも!? なんて、アリス好きには、ドキドキの仕掛けが散りばめられた披露宴……。う～ん、斬新だ！

ここで千春ちゃんと旦那様のこだわりポイントをチェック。

大きなテーマは「ゲスト至上主義」。お二人はあくまでもホストであることを忘れずに！ゲストの立場にたって、企画しました、とのこと。
千春ちゃん曰く、「30代にもなると、結婚式の場数を踏んでいるだけあって、新郎新婦が主役の結婚式にはNON！これまでの感謝、これからのご挨拶を表したく、ゲストが楽しんで、また新しいつながりが生まれるように！」
確かに！いかにも新郎新婦が主役の結婚式は、20代までで充分ですよね。（笑）　　　
もう1つのこだわりはカラーコーディネイト。　
ペーパーアイテムやブーケ、ブートニア、ブロッコリープルズで使ったリボン、そして先ほどご紹介した“Drink me”のリボン。これらは全てダークブラウンに統一。
旦那様のボウタイも、よく見ると、あら、ダークブラウン。あら、おしゃれ。

　
カラーの話がでましたので、気になる花嫁のドレスもチェック！
（本人のコメントをそのまま引用）

　
ドレス

「真っ白なシルクシャンタンのドレスはセミオーダー。本来は黄みのピンクのシルクサテンだったものを似合う色の真っ白にしていただきました。胸元のタックや裾のフリフリ、全てが気に入りました。骨格によって似合うデザインも変わるので、自分に似合う直線的なデザインのものを探し、やっとめぐり合えた至極の1着です！！」

『W-ange』

　

挙式

挙式スタイルは昼の明るさを活かして爽やかに清さを。

ベール　　　　　『W-ange』
シューズ　　 　『Pippi』
アクセサリー　母からのプレゼントのパールピアスとネックレスのみ！
ヘアスタイル　サイドは編み込みにして、生花のヘアード（バラとアイビー）
メイク　　　　　爽やかにナチュラルメイク、淡いピンクをアイカラーに。
　　　　 　 　　「ドレスとヘアスタイルに凝った分、アクセサリー類は控えめのシンプルイズベストに。
　　　　　 　 　ヘアードは親族からも大好評で従妹からずっとマリア様みたいと連呼されてました。」

　

披露宴

披露宴スタイルは夜っぽく、大人ぽっく、艶っぽく。

ヘッドドレス　　『W-ange』
アクセサリー 　マリッジリングのエンゲージリングを重ね付け
ヘアスタイル 　大正ロマン風・モガ風のフィンガーウェーブ
メイク　　　　 　日も落ちて、あでやかにパープルをプラス

　
マリッジリング　 『ティファニー』

　
ちなみに旦那様の挙式＆披露宴のスーツは『AZABU Tailor』にてお仕立てされたそうです。ナチュラル・ガーデンウェディングがイメージでもあったので、グレーや黒のスーツは考えていなかった、とのこと。彼に似合う色を、千春ちゃんがドレープ診断したところ、ブラウンが似合うことが確定！
そこで数々のテーラーを巡れど……。この色でスーツ作る人は少ないと言われたそうな（笑）。
でも、すごく似合ってますよね！
せっかくの挙式＆披露宴ですもの。男性だって、自分にピッタリのスーツで登場してほしいです！
ご両親やご親族の方からも好評だったそう。

私が特に感動したのは何と言ってもフラワーアレンジメント！
『U.GOTO FLORIST』さんに依頼したそうです。
披露宴のテーブルに並んだキャンドルやクルミ、シナモン、松ボックリ……。
フランスの田舎の森の中で結婚式をしているような、あたたかさの中に洗練を感じるアレンジでした。
もちろんテーマのアリスを連想させるように、アレンジメントの中にトランプがこっそり隠されていたり……。う～ん、お見事!!
挙式と披露宴でそれぞれのシチュエーションに合わせた千春ちゃんのブーケも見逃せません。

二人のご両親も参加して、なんと3組のカップルが並んで行なったスウィートな
「ケーキカット＆ファーストバイト」。
花嫁のブーケを受け取りたいのは、女の子だけじゃない!?（笑）
独身男子による、「ブロッコリープルズ」。
そして、涙もろい新郎と、その姿を見て喜ぶたくましい新婦……。うん。この二人、安泰だな。
家族に愛されて育った二人らしい、披露宴。こんな素敵な披露宴に呼んでもらえて、うれしかったです。
幸せオーラを吸いまくって帰りました（笑）　

筆者プロフィール 井上 裕紀子（いのうえ・ゆきこ） 好きなことを仕事にしたい。そんな気持ちで、突撃会社訪問をしてから早５年。 サリー・スコットを通じで出会えた人や場所、想いを活力に、たくさんの方にこのブランドの語りきれない魅力をお伝えできるよう、日々頑張っています。 『PRESS ROOM』でも『Sally Scott』のプレス記事を担当中。