TOTOSK KITCHEN Vol. 16 ラベンダーラベンダーで作る
ほんのり甘いスープとソース

(2013.07.22)

写真/黒澤義教
みなさん、こんにちは。
全国的に暑さが猛威をふるっていますが、いかがお過ごしでしょうか?
この時期北海道ではラベンダーがちょうど見頃ですね。
あの涼やかな香りと一面紫のじゅうたんの畑にたたずんで、
心身共にリラックス&リフレッシュしたいものです。
今回はそんな気持ちを食卓で楽しめる
清々しい香りの冷たいデザートスープをお届けしたいと思います。

♠ラベンダー料理に合わせたい「アレックス・モレイラの音楽」by 吉本 宏

食べてよし、塗ってよし、ハーブの女王ラベンダー。

ラベンダーは、地中海岸地方原産のシソ科の60㎝ほどの小低木です。南フランスが主産地として有名ですが、栽培、利用の起源は古代ローマで、日本へは江戸時代に渡来したようです。

日本での本格的な栽培は昭和初期から始まり、現在は北海道で多く栽培されています。耐寒性が強く、香り高いハーブティー用のラベンダーとして有名なイングリッシュラベンダーと葉の幅が広く、茎が長くてガクが目立つ、原種のスパイクラベンダーが代表的な品種。ほかにこの2つを交配した夏の暑さに強いラバンディンラベンダーがあります。

観賞用として人気のストエカスラベンダー(フレンチラベンダー)は、うさぎの耳のようにぴょんと花びらが2本飛び出していてかわいらしいラベンダーです。また葉に深い切れ込みがあるレースラベンダーというプテロストエカスラベンダー、ちょっとスパイシーな香りがするデンテータラベンダーという変わったものもあります。一口にラベンダーといっても本当に色々あるのですね。

ラベンダーはハーブの女王と呼ばれていて、その最大の魅力はやはりリラクゼーションを誘う香りです。花や茎、葉などに芳香があり、蒸留して得られた精油(エッセンシャルオイル)は香料や香水の材料になります。中でもイングリッシュラベンダーが最も質が高いとされています。花を乾燥させたものはポプリになります。精神を和らげ、睡眠のリズムや体のリズムを整えてくれるので、眠れないとき、不安なとき、いらいらしたときにラベンダーティーを飲めばリラックスし、ゆったりとした気分になれます。ラベンダーのエッセンシャルオイルをマッサージオイルに数滴たらしマッサージをすると、神経痛やリューマチの痛みをやわらげる効果があり、さらには日焼けした皮膚の炎症や痛みを鎮静させる効果もあるそうです。日焼けする機会が多くなるこの季節、特に注目のハーブですね。

ちなみにラベンダー(LAVENDER)はラテン語のLAVO「洗う」に由来していて、ローマ時代からお風呂にラベンダーで香りをつけていたそうですよ。おっしゃれー。


ラベンダー
桃とラベンダーのスープ

ダシ袋にラベンダーの花を入れる

材料4人分
ラベンダー 小さじ1
桃 200g
サワークリーム 100cc
生クリーム 100cc
牛乳 200cc
コーンスターチ 大さじ2(大さじ6の水で溶いておく)
白ワイン 大さじ1
レモン汁 大さじ1
砂糖 お好み
ミント 4枚

作り方
1.桃は飾り用に少し残し、水400ccとミントと一緒にミキサーで攪拌する。
2.大きな鍋に1を入れ、ダシ袋に入れたラベンダーを入れて弱火でゆっくり温める。
3.レモン汁を加え、砂糖をお好みで入れる。
4.1〜2分沸騰させラベンダーを取り出し、サワークリームと生クリームと水溶きコーンスターチをよく混ぜたものを加え、よく混ぜる。
5.火からおろしてボウルに入れ氷水で冷やしながら、白ワインと牛乳を入れる。甘くないホイップクリームをのせると美味です。

ラベンダーのカスタードソース

材料4人分

ラベンダー 小さじ1
牛乳 100ml
卵 1個
グラニュー糖 45g
無塩バター 25g
薄力粉 大さじ1/2
バニラオイル 5滴
ナツメグ 少々
レモン汁 少々

作り方
1. 小鍋にラベンダーと牛乳を入れ10分弱火で煮出す。
2. 残りの材料を大きなボウルに入れ、1を漉しながら加える。
3.湯煎しながら泡立器で攪拌する。
4. とろりとしたら氷で冷やす。

ほんのり甘いスープはデザートだけでなく前菜としてもどうぞ。

今回のソースは、バニラアイスにかけたり、ケーキのクリームにしたり、パンに塗って食べたりと、いつもとは違うちょっと大人なカスタードクリームとして楽しんでみて下さい。また冷凍保存もできますので、多めに作って小分けにラップしておくと便利ですよ。

またスープは、デザートとしてだけでなく、コース料理でおもてなしするときのスターターとしてもおすすめです。ラベンダーの香りのするスープでお友達をびっくりさせてみてはいかがでしょうか?


桃とラベンダーのスープ

ラベンダーのカスタードソース

太陽の下で踊りだしたくなるクリス・デランノとアレックス・モレイラの音楽

 
青い大空のもとに広がるラベンダー畑を眺めていると、思わず身体ごとすい込まれてしまいそうな清々しい感覚に包まれます。ラベンダーは香りとともにその色合いがとても魅力的ですね。普段はハーブティーのイメージが強いラベンダーですがトトスクキッチンのレシピでどんな姿に変身するのか楽しみです。

そんなラベンダーを思わせるヘア・カラーのアーティストがブラジルのクリス・デランノで、そのパートナーのアレックス・モレイラと一緒にアルバムをつくりました。2人は大西洋上にあるカナリア諸島を旅行しときに恋に落ちて結婚したそうです。

彼らは、かつてボサノヴァの青年だったホベルト・メネスカルやジョアン・ドナートたちとも親交が深く、本作ではドナートやジョイス・モレーノとの共作の歌も披露しています。彼女の歌声には、ブラジル人の声に少しヨーロッパの女性ヴォーカルのエッセンスを加えたような澄んだ香りを感じます。

とにかく、どの曲も明るく楽しい音の世界が広がり、思わず身体を揺らしたくなります。さあ、彼女の歌と一緒に夏の小舟に揺られて、気持ちのよい潮風を受けながら爽やかな大海原へとくりだしましょう。

文/吉本 宏

Cris Delanno & Alex Moreira / Nosso Quintal

TOTOSK KITCHEN
手作りの味を大切にし、食べるとちょっと幸せになるお料理をつくっていきたいと思います。
デリ/カフェ&レストラン/ケータリング/製菓/キッチンスタジオ
場所:文京区水道2-8-3 1F(江戸川橋3番出口/大きな道路を渡って華水橋信号門)
連絡先:totoskkitchen [at] gmail.com ( [at] を@に替えてメールしてください)
Deli
OPEN : 水〜土曜(9:00〜17:00)
スープセット¥680、ランチ¥850、コーヒー¥400
On the table
■Afternoon Tea set (3日前予約)
アフタヌーンティーセット(2〜10名様)1名¥2,000(ドリンクおかわりOK)
■Dinner & Party 貸切り(1週間前予約)
着席(6〜10名様)1名 ¥4,000〜
立食(15〜20名様)1名¥2,500〜(フィンガーフード)
*ドリンク持ち込み可(グラス使用料1名300円) *自家製サングリア(要予約) *自然ワインを中心にご用意いたします。

Take away
■ Anniversary cake 記念日のケーキ(3日前予約)
15㎝(4〜6人分)¥2,000〜 / ボストンケーキ 15cm¥1,800〜
☆ウェディングケーキほか、お気軽にご相談下さい。
■結婚式の引き菓子、発表会など特別な日のプレゼント菓子(2週間前予約)