独特の旨味があり、含有される微生物の働きによって腸内環境を整える働きがあるという発酵食品。塩麹など、発酵系の調味料がブームになりましたが、このところ注目されているのが水切り塩ヨーグルト。水切り塩ヨーグルトとはスバリ、水切りしたプレーンヨーグルトにほどよく塩を加えたものです。

ヨーグルトには良質なたんぱく質と乳酸菌が含まれています。乳酸菌は腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れた時に、善玉菌を増殖させ腸内環境を整えたり、免疫を活性化する働きがあるといわれています。そのヨーグルトを水切りすることにより、食感がなめらかになり、酸味がやわらぎます。サワークリームやクリームチーズのようなおいしさながら、乳脂肪分はそれらの1/4程度。低カロリーでヘルシーな食事ができてしまうのです。

ヨーグルトを水切りしたものに「塩を少し加える」というひと手間かけているところもポイントです。水切り塩ヨーグルトの状態で保存しておけばすぐに料理に使うことができて、様々なスタイルで楽しめます。

たとえばクリームチーズやフレッシュチーズの代わりにそのままいただいたり。生クリームやサワークリームのようにディップや料理の仕上げに使えます。料理のソースや調味料にもよいでしょう。そのほか塩麹のように料理の下ごしらえや、漬け置き料の漬けタレにもできますし、水切りした時に出る水分、ホエー（乳清）を使ってスープやドリンクまでできてしまいます。

それでは、2ステップでできる水切り塩ヨーグルトの作り方を説明しましょう。

材料
プレーンヨーグルト 450g（明治ブルガリアヨーグルト LBB1、プレーン）、塩　小さじ　1/2

用具
ドリッパー、ペーパーフィルター、容器、スプーン

グー先生は明治ブルガリアヨーグルトを愛用。どこのお店にも必ず置いてあるので。

ヨーグルトを水切りをすると、水切りヨーグルトとホエー（乳清）ができます。水切りする時間によって、それぞれできる量が変わってきます。80分の水切りで、水切りヨーグルト250g、ホエー200gができます。なめらかクリーミーな口当たりのヨーグルトになります。もう少し時間をかけ、ひと晩水切りすると、水切りヨーグルト140gとホエー300gができます。こちらは濃厚な食感のものになります。

料理に合わせて80分バージョンとひと晩バージョンを使い分けてもよいですし、水切り塩ヨーグルトにホエーを戻して固さを調節して使うのもよいでしょう。

水切り塩ヨーグルトとホエーは別々の容器に入れて保存します。プレーンヨーグルトの賞味期限を目安に使い切るようにしましょう。出来上がった水切りヨーグルトの方ばかり気になりがちですが、ホエーにも乳酸菌がいっぱい。やさしい酸味でドリンクやスープ、ピクルス液などに適しているので捨てないで使ってみてください。

詳しいレシピは『塩ヨーグルトの最強レシピ』(主婦の友生活シリーズ) 、『魔法の水切り塩ヨーグルトレシピ：おどろきの新食感！』（LADY BIRD 小学館実用シリーズ）で紹介しています。今日はその中から人気の高いレシピをご紹介しましょう。ヨーグルトとホエーの両方を使い切ることのできる「タイ風ランチセット」、それから食べごたえがあって、風味いっぱいの「豚肉のマスタード焼き」。どちらも簡単にできるメニューです。ぜひ試してみてくださいね。