映画『華麗なるギャツビー』ノスタルジックなハイファッション、
ブラックミュージックで彩る20年代。

(2013.06.15)

1920年代のゴージャスな狂騒を
なんと3Dで。

いよいよ6月14日(金)より全国ロードショーとなる映画『華麗なるギャツビー』。いわずとしれたF・スコット・フィッツジェラルドの名作「グレート・ギャツビー」を、『ロミオ+ジュリエット』(’96)、『ムーラン・ルージュ』(’01)のバズ・ラーマン監督が、レオナルド・ディカプリオを主演に迎え映画化した本作。なんと3Dで1920年代のゴージャスな狂騒を描きだし、ジェイ・Z監修による音楽が全編を彩る極上のエンタテインメントです。


F・スコット・フィッツジェラルドの名作『グレート・ギャツビー』。1920年代の華麗なファッションが現代のハイブランドで、熱狂的な音楽はジェイ・Z監修によるヒップホップやストリートミュージックで甦る。

舞台は1922年のニューヨーク。札束の飛び交う空前の好景気のなか、夜ごと絢爛豪華なパーティーが繰り広げられる大邸宅に暮らす謎めいた男、ジェイ・ギャツビー。裕福な名家に生まれ、戦争中に数々の勲章を受けて英雄となるも、両親を亡くした現在は天涯孤独……という身の上話の真偽の程は定かではないけれど、贅の限りを尽くした暮らしはまさに浮世離れした別世界。囁かれる黒い過去と、生涯をかけた運命の恋が次第に明らかになる中で、ギャツビーの抱える心の闇が浮き彫りになってゆくのです。

ディカプリオ・ギャツビー……
ハリウッドで培った大人の貫禄。

バズ・ラーマン作品には『ロミオ+ジュリエット』以来2度目の主演となるレオナルド・ディカプリオは、監督をして「彼は素晴らしい進化を遂げた」と言わしめるほど、どこか少年の面影を残していたロミオ役とは打って変わって、ハリウッドで培った大人の貫禄を漂わせています。ストーリーテラーとなる隣人のニック・キャラウェイを演じるのは『スパイダーマン』シリーズで人気を博すトビー・マグワイア。さらに、『17歳の肖像』(’09)でアカデミー賞にノミネートされ、着々とキャリアを積むキャリー・マリガンが、ギャツビーの運命の女デイジーに扮しているのです。


絢爛豪華なパーティーが繰り広げられる大邸宅に暮らす謎めいた男、ジェイ・ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)とその運命の女性デイジー(キャリー・マリガン)。

ノスタルジックなハイファッションと
ブラック・ミュージックで彩る20年代。

豪華キャストで不朽の名作を甦らせるにあたり『プラダ』、『ミュウミュウ』、『ブルックス ブラザーズ』、『ティファニー』といった超一流ブランドによる衣装やジュエリーの数々が、スクリーンに本物の輝きを与えています。

見所は、なんといってもギャツビー邸での20年代のフラッパースタイルを再現したパーティーファッションと、ジェイ・Z、ビヨンセ、ラナ・デル・レイら現代のアーティストが手掛けたサウンドトラックの見事な融合です。

煌びやかな装いと当時の最先端を極めたバーレスクのショーは、90年以上を経た今なお古びるどころか、とても新鮮に映ります。さらに20年代にジャズが流行した衝撃を現代の感覚で観客に体験してもらうため、あえてヒップホップやストリートミュージックを盛込むという離れ技を披露。過去の映画作品のリメイクではなく、あくまで原作小説の映画化、といったスタンスでポップに仕上げるバズ・ラーマン監督ならではの手法が、全面に発揮された渾身の一作といった出来栄えなのです。


ギャツビー邸でのパーティ。音楽、ファッション、メイクともに20年代そのままの再現ではなく、21世紀の現在、最先端のセンス、テイストを絶妙にミックス。

***

映画の冒頭、デイジーと大富豪の夫トムが暮らすブキャナン邸のカーテンが風にはためく場面や、ギャツビー邸を訪れたデイジーが、ギャツビーの投げた色とりどりのシャツに埋もれて涙を流す場面など、パーティーシーンのほかにも、脳裏に焼きつくほど印象的なのが、あふれる光や時代のまとう空気を繊細に捉えているシーンです。

傍目には欲しいものを全て手に入れたかに思えるギャツビーが、恋愛に対しては危なっかしいほどロマンチストで、どこかコミカルなキュートささえ醸し出してしまう。これも『タイタニック』(’97)から『ジャンゴ 繋がれざる者』(’12)まで、多岐にわたる役柄を演じ分けてきたディカプリオ版ギャツビーの魅力の一つでしょう。

非日常をリアルな装飾品と最新のミュージックナンバーで裏付けした究極のファンタジーとも言える、バズ・ラーマン流『華麗なるギャツビー』。名作文学の映画化という括りを遥かに凌駕した本気度が堪能できる作品です。

裕福な名家に生まれ、ヨーロッパを遊学。戦争で多くの勲章を受けて英雄になり、両親に先立たれた今は天涯孤独である、と囁かれるギャツビーの素性。その隣人でデイジーの従兄弟であるニック(トビー・マグワイア)は次第にギャツビーと打ち解けていく。

●18日(火)まで『伊勢丹新宿店』3Fで開催、『「華麗なるギャツビー」の世界展。』

『伊勢丹新宿店』3F、センター・パーク/ザ・ステージ#3では映画の公開を記念して、劇中でレオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイアなどが実際に身につけた衣装、ジュエリー、アクセサリーを『「華麗なるギャツビー」の世界展。』として公開しています。『ブルックス・ブラザーズ』が美術・衣装デザイナーのキャサリン・マーティンとのコラボレーションのもと制作した衣装、パーティシーンに登場したドレス、『ティファニー』とのコラボレーション・コレクション「ジークフェルド」、『プラダ』『ミュウミュウ』とのコラボレーション衣装のデザイン画パネルなどが展示されています。3Dならぬ本物の輝きに触れてみて。

会期:開催中〜6月18日(火)
会場:伊勢丹新宿店本館3階=センター・パーク/ザ・ステージ#3  ( 東京都新宿区新宿3-14-1 )


『「華麗なるギャツビー」の世界展。』に来場したバズ・ラーマン監督。2年前に来日した時、東京のファッショニスタたちはすでにストローハットを被っていた。映画『華麗なるギャツビー』でもハットを斜にかぶってみたりいろいろしているのでぜひ試してみてほしい、とハットを手に語った。


『ブルックス ブラザーズ』とのコラボよるギャツビー(左)とニックの衣装。今季『ブルックス ブラザーズ』ではギャツビーにインスパイアされた限定コレクションを販売している。また『プラダ 青山店』ではコラボレーション衣装の展示を14日(金)〜30日(日)まで開催。

『華麗なるギャツビー』

2013年6月14日(金)丸の内ピカデリー他、全国ロードショー 
2D/3D同時公開

出演:レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、キャリー・マリガン、ジョエル・エドガートン
監督:バズ・ラーマン
原作:F・スコット・フィッツジェラルドの小説『グレード・ギャツビー』がベース
美術・衣装:キャサリン・マーティン(『ロミオ+ジュリエット』、『ムーラン・ルージュ』)
配給:ワーナー・ブラザース
©2013 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.