11/24(土)から2週間
『ポーランド映画祭2012』開催

(2012.11.15)

イエジー・スコリモフスキ監督が提案する
戦後ポーランド映画傑作選。

『ポーランド映画祭2012』企画のきっかけは、当社と映画配給・宣伝でコラボレーションしている『マーメイドフィルム』がここ4,5年集中的に『イエジー・スコリモフスキ`60年代傑作選』などイエジー・スコリモフスキ監督の作品を配給協力してきた関係で、監督と直接お話する機会があり、監督から直接この企画のご提案をいただいたことです。なんといっても監修にポーランド人の監督、しかも巨匠の呼び声の高いスコリモフスキ監督に入っていただけたことが、これまでの『ポーランド映画祭』と大きく異るとこでしょう。渋谷『シアター イメージフォーラム』にて11月24日(土)〜12月7日の(金)の2週に渡って開催され、全23作が上映されます。

またこの11月はポーランド文化の月でもあり、音楽、アート、映画のいろんな角度からポーランドを体験していただけるイベントが各所で開催されています。どこからでもポーランドを感じてもらえるように企画しました。

スコリモフスキ監督も絶賛
アンジェイ・ムンク監督作品に注目。

ポーランド映画は、フランスのヌーヴェル・ヴァーグや、イタリアのネオレアリズムと並んで戦後ヨーロッパの映画界の一角を担った映画郡です。

今年の上映ラインナップの中で、注目作品といえば、監修のスコリモフスキ監督も絶賛のアンジェイ・ムンク監督作品『エロイカ』(’57)『鉄路の男』(’57)、『不運』(’60)、『パサジェルカ』(’63)。ぜひこの機会に見ていただきたいです。

アンジェイ・ムンク監督4選


左・わずか5本の長編を残し40歳の若さで事故死したアンジェイ・ムンク監督『エロイカ』(’57)“戦争”を主題に扱うことの多い〈ポーランド派〉の代表的な1本。
右・列車事故を防ごうとして命を落とした退職鉄道技師の物語をリアリズム・タッチで描いたアンジェイ・ムンク監督の意欲作。『鉄路の男』(’57)


左・1930年代から1950年代のポーランドを舞台に日和見主義者の青年が語る人生悲話。アンジェイ・ムンク監督『不運』(’60)
右・アウシュヴィッツ収容所の女看守という特殊な状況下のヒロインを描いたムンクの遺作。『パサジェルカ』(’63)カンヌ映画祭国際映画批評家連盟賞。

ブニュエル、リンチなどが熱狂した『サラゴサの写本』
コメダ楽曲提供の作品も。

またコッポラ、スコセッシ、リンチなども熱狂した『サラゴサの写本』(’65)や、ポーランドジャズと言えばのクシュシュトフ・コメダの楽曲が使われる『夜の終りに』(’61)や、『さよなら、また明日』(’60)、『水の中のナイフ』(’62)、『バリエラ』(’66)も良い映画です。

カルト作品、コメダ楽曲の作品


左・17世紀のスペインを舞台に繰り広げる愛と冒険の物語。現代音楽の鬼才ペンデレツキのサウンド、迷宮感覚のカルトな想怪人奇譚『サラゴサの写本』(’65)
右・巨匠アンジェイ・ワイダの異色作で戦後のポーランドの若者の青春群像。『夜の終りに』(’60)。スコリモフスキが脚本、クシシュトフ・コメダが音楽を担当。


左・鬼才ポランスキーの長編処女作。共同脚本スコリモフスキ、コメダのモダン・ジャズがスパーク。ヴェネチア映画祭批評家連盟賞受賞。『水の中のナイフ』(’62)
右・スコリモフスキが世代間の断絶を前衛的な手法で描いた初期の傑作。物語性からの逸脱と研ぎ澄まされた造形美、コメダのサウンド……今見ても新鮮。『バリエラ』(’66)

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ポーランドのデュオアーティストのシャザがスクリーンに映る映画にその場で音を付ける『シャザ・プレイズ・ポランスキー』もライブ感覚で観たい方におすすめです。

そのほかジャパンプレミアとして上映される『イクシアナ』は今月開催の『ローマ国際映画祭』のコンペティション出品作で、映画祭監修のイエジー・スコリモフスキ監督の息子さん2人のミハウとユゼフのスコリモフスキ兄弟の最新作です。こちらもお見逃しなく。


ポランスキーが学生時代に撮った短編のコラージュなどを素材に、ポーランド人デュオアーティストSzaZa(シャザ)が映像と音楽の生ライブを披露。『シャザ・プレイズ・ポランスキー』

『ポーランド映画祭2012』

会期:2012 年11月24日(土)〜12月7日(金)
会場:渋谷シアター・イメージフォーラム、その後大阪・シネ・ヌーヴォ、京都・みなみ会館、名古屋・シネマテークなどで開催
スケジュール: http://www.polandfilmfes2012.com/schedule.html
第25回東京国際映画祭提携企画

主催:ポーランド広報文化センター 
共催:マーメイドフィルム/VALERIA/スコピャ・フィルム
協力:フィルムスタジオ・カドル/アダム・ミツキェヴィチ・インスティチュート/東京国立近代美術館フィルムセンター
後援:駐日ポーランド大使館 
配給:マーメイドフィルム 
宣伝:VALERIA