三浦春馬登場で会場騒然! 
『東京公園』特別試写会。

(2011.06.21)

青山迎賓館バンケットルームに200名が。

去る6月9日(木)夜、『Hanako』読者限定 『東京公園』スペシャル試写会が開催されました。会場は新古典主義さながら白亜の石柱を擁する外観が圧倒にエレガントな青山迎賓館バンケットルーム。100組200名の当選者限定観覧というスペシャルな企画にジャストマッチです。

シックなアール・ヌーボー調のインテリアで統一されたエントランスには『Hanako』997号の「三浦春馬さんと巡る『東京公園』ランチ案内。」の拡大ページが掲示され、訪れた三浦春馬さんファンは歓喜、展示記事とともに記念写メする人もいるほど。エントランスを抜けるとそこはシャンデリアの輝くバンケットルーム。

着席した20代~の女性を中心にした200名の当選者の方々を前にMCのいとうさとるさんから『東京公園』の簡単なストーリー紹介。そして「豪華ゲストをお招きしています!」と嬉しいアナウンスが。ステージ正面の扉が開くと、主演の三浦春馬さん、なんと髪を短く切っての登場です。



 

今まで演じてきたどの役よりも自分に近い。

「きゃーっ!」という嬌声と拍手の嵐が会場に響き渡り一同騒然。しかし、残念かな、この日は写真撮影禁止。白いシャツにグレーのジレ、ベージュのクロップトパンツに身を包んだ三浦さんの爽やかな佇まいと笑顔を目に焼付けようとみなさん必死の様子。

ステージ上ではのトークがスタート。まずは『東京公園』の主人公、カメラマン志望の大学生 光司を演じるための役作りについてのお話。「のんびり屋な光司は今まで演じてきたどの役よりも自分に近い。自分にとって特別な作品になると思います。」一眼レフで撮影する光司の気持ちを体得するために実際にカメラを持って公園に通ったそうです。

共演者で光司の親友の元カノ・トミナガを演じた榮倉奈々さんについては「キャスティングを聞いた時からトミナガにぴったりだなー、と思いましたが、現場でもいつでもトミナガでいてくれました。独特の空気がある方なんです、榮倉節とでもいいましょうか。素敵な間のある喋り方なんです。」とその印象を披露。(ちなみにトミナガは、足をケガしているわけでもないのに松葉杖を使って歩き、「もしもの時のために練習している、と説明するようなちょっと変わった女の子。)

また、光司の姉・美咲を演じた小西真奈美さんについては「知的でクールなイメージですが、とてもキュート。時おり垣間見えるちょっと天然なところが可愛らしいです。そんな中でもトミナガとはまったく異なる空気を持っている美咲を演じる時にはとても素敵に演じられるすごい女優さんだなと感じました。」とコメント。

 

代々木公園、潮風公園など公園が舞台。

『東京公園』はタイトル通り、舞台は代々木公園、潮風公園など8つの東京の公園。ロケを行った、東京の公園についての印象は「撮影が秋だったせいもあって、イチョウ、モミジの葉の絨毯が輝くとっても素敵な景観。公園の中にいる人々も興味深かった。茨木県出身なのですが、茨木の公園と比べて東京の公園は一歩足を踏み入れてからの空気感が違いが大きい。世界が全く変わる。東京というと、歩く歩幅も広く、スピーディでせかせかしたイメージ。それとは異なる時間が流れていました。」と語り、いちばんお気に入りの公園はどこ? の質問には「みんな好きだったのですが、ちょっとした山がある、光が丘公園かな。丘がまっ黄色に染まっている光景がいいなあと思いました。」と答えていました。

三浦さんにとって、この映画はどのようなものになるか? との質問には「ラストシーンに光司の長いセリフがあるのですが、それを本番一発でNGなしでできた時に、青山真治監督が心の底から「すばらしい!」と言ってくれた。監督はあまり人を褒めないのでことさら嬉しかったです。役者をやっていてよかったと思いました。」と役者の仕事としてもたいへんな充実感を持っていることを語りました。その後、『Hanako』北脇編集長がステージに登場、花束贈呈。

北脇編集長を交えてのトークでは『東京公園』ロケと『Hanako』で取材の代々木公園内のスポットについて、取材で行ったバーガーレストラン『ARMS』(アームズ)のアボガドバーガーの肉入りがおいしかったこと、でも肉がなかったらハンバーガーじゃないよ……などのお話が飛び出しました。

この日の模様は7月28日発売『Hanako』1000号にも掲載されます。そちらもお楽しみに。

見つめることからはじまる、ボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー。

さて映画『東京公園』、みどころは『Hanako』北脇編集長いわく「公園を歩いている三浦さん。公園のみどりをバックにカメラを片手に歩いているその姿は、死語かもしれないですが”胸キュン。”です。」

まさにその通りで、代々木公園、潮風公園、上野恩賜公園、猿江恩賜公園、城北中央公園、赤松公園、光が丘公園、野川公園、8つの公園が登場。木々の緑、落ち葉の黄色、美しい東京の風景が、東京再発見の感。そしてその間をある時はコンタックスの一眼レフ、ある時はデジカメでシャッターチャンスを追う光司の一心な様子は被写体を「見つめること」の切ない思いに満ちています。

お話は、公園に出没する赤いベビーカーを押した人妻らしき女性をパパラッチする仕事を請け負った光司を中心に、光司と3人の女性のストーリーがゆるやかに進んでいきます。

緑と光に溢れた東京論。

3人のうちのひとりは、光司のアルバイト先のバーの常連で、光司とは血の繋がらない姉・美咲。もうひとりは同じくバーの常連で光司の親友 ヒロの元カノ トミナガ。そして公園の、人妻らしき美しい人。

もがくわけでも、大いに悩み悶えるわけでもないけど「どう生きて行ったらよいのか、わからない」という大きな疑問符を抱えた光司が、3人の女性を本気で見つめることで次に進んでいく。静かなボーイ・ミーツ・ガール・ストーリーです。

「中心には公園があって、またその公園を取り巻く公園がたくさんある巨大な公園。そこで誰かと誰かが出会ったりする。それが東京だよ。」というのは、光司のアルバイト先のパーティーに居合わせるお客のひとり、島田雅彦さん演じる人物が星空を見上げながら言うセリフ。この作品は、緑と光に溢れた東京論でもあるのです。

 

『東京公園』

出演:三浦春馬、榮倉奈々、小西真奈美、井川 遥
監督・脚本:青山真治
原作:小路幸也『東京公園』(新潮文庫刊)
共同脚本:内田雅章、合田典彦
製作:「東京公園」製作委員会
配給:ショウゲート
©2011「東京公園」製作委員会

2011年6月18日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショー