『角川シネマ有楽町』にて開催全作品上映の大回顧『没後30年フランソワ・トリュフォー映画祭』
(2014.10.10)2014年10月11日(土)から3週間にわたり『角川シネマ有楽町』にて開催される『没後30年フランソワ・トリュフォー映画祭』。『大人は判ってくれない』から『逃げ去る恋』まで20年にわたりトリュフォー監督の分身ともいうべき主人公 アントワーヌ・ドワネルを演じたジャン=ピエール・レオーをゲストに迎えるとあって大いに盛り上がっています。映画祭のきっかけについて、企画・宣伝に携わったVELERIAの小倉さんに教えていただきました。
トリュフォー監督の全作品を上映。
『没後30年フランソワ・トリュフォー映画祭』企画のきっかけは一昨年の『スクリーン・ビューティーズ Vol.2 カトリーヌ・ドヌーヴ』。『スクリーン・ビューティーズ』は、映画史の中で燦然と輝く女優の作品をデジタルリマスター版で劇場で上映しようという特集です。vol.2はカトリーヌ・ドヌーヴで、トリュフォー監督の『暗くなるまでこの恋を』(’69)を上映しました。翻訳家で映画評論家の山田宏一さんの字幕によるものでした。山田さんはヌーヴェルヴァーグの潮流を生み出す核となった映画評論誌『カイエ・デュ・シネマ』の同人のひとりで、トリュフォー監督とは昵近。『トリュフォー ある映画的人生』(平凡社)などトリュフォー監督に関する出版物も多く手がけています。
その際、山田さんと配給元マーメイドフィルムとの話の中でまだ山田さんが字幕をつけていないトリュフォー作品があるとわかりました。また2014年はトリュフォー没後30年で、山田さんも新たにトリュフォー監督に関する本を出されるとのことで、何とかして山田さんの字幕によるトリュフォー映画祭を行いたいと実現に向け企画を進めました。
今回の『没後30年フランソワ・トリュフォー映画祭』では全23作を上映します。没後10年、没後20年の機会にトリュフォー監督の特集上映は組まれて来ましたが、全作品の上映まで至ってはいませんでした。例えば『華氏451』(’66)、や『黒衣の花嫁』(’68)、『野性の少年』(’70)はほとんど上映されておらず、久しぶりのオンスクリーンになります。今回のプログラムはまんべんなく全作品観られるように組むことを心がけました。
23作品のうち『アメリカの夜』(’73)をのぞく22作品が、山田宏一さんによる字幕になります。
トリュフォー監督の年表と
照らしあわせてみると更に面白い。
今回の映画祭のフライヤーには「トリュフォーの人生」と見出しを付けたトリュフォー監督自身についての年表を入れてあります。これはなぜかと言うと、トリュフォーという一人の人間の生き方そのものが、トリュフォー映画につながっていると感じたからです。
今まで、トリュフォー作品を見たことある人でも、トリュフォーその人について知っている人は数少ないと思います。例えばジャン=ピエール・レオー演じる少年 アントワーヌ・ドワネルの物語『大人は判ってくれない』は本当にトリュフォー監督自身についての物語であるし、その後の恋愛映画についてもトリュフォーの人生を知ってから見ると更に面白いと感じてもらえるはずです。映画を見た後にまた人生を振り返っても楽しいでしょう。
心から映画を愛し、映画と共に生きた映画監督フランソワ・トリュフォーの映画はいつの時代に上映しても古く感じない作品ばかりなので、この機会に若い人たちにも観ていただきたいです。
『没後30年フランソワ・トリュフォー映画祭』
スケジュール
スケジュール
会期:2014年10月11日(土)~10月31日(金)
会場:角川シネマ有楽町(東京都千代田区有楽町1-11-1 読売会館8F
Tel. 03-6268-0015
料金:一般1800円、大学・高校生1500円、中学生・小学生1000円、60歳以上1100円、水曜サービスデー 1100円
上映作品の日時・座席指定券は、角川シネマ有楽町 劇場窓口およびオンライン(インターネット販売)にて、鑑賞日の4日前より販売。
角川シネマ有楽町 チケット窓口受付時間:劇場オープン時間より最終回上映開始まで。
オンライン販売期間:鑑賞日の4日前の午前0:00より、上映開始時間の30分前まで。
*前売券(1回券・2回券・フリーパス)にて鑑賞の際には、角川シネマ有楽町 劇場窓口にて、チケット窓口受付時間内に、日時・座席指定券と引き換えが必要です。オンラインチケットシステム(インターネット販売)では利用不可。