6/26〜29 開催クオリティが高い12作のラインナップ『フランス映画祭 2015』
(2015.06.03)*『ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲』上映の鑑賞券をプレゼントあり。くわしくはこちら。
6月26日(金)から29日(月)の4日間、有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ 日劇で開催される『フランス映画祭 2015』。昨年に引き続きは短編集は5月30日(金)からの『ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2015』に組み込まれ、長編12編の上映になります。
今年の映画祭団長はエマニュエル・ドゥヴォス。『クリスマス・ストーリー』、『キングス&クイーン』などアルノー・デプレシャン監督作品でお馴染み、個性的なルックスと確かな演技力は2回のセザール賞主演女優賞でお墨付きです。本映画祭では主演作『ヴィオレット(原題)』が上映されます。
そのほか映画祭のために来日するのは大人気のフランソワ・オゾン監督とその主演女優アナイス・ドゥムースティエ、名匠オリビエ・アサイヤス監督、さきごろのカンヌ映画祭で短編、シネ・フォンダシオン部門審査員長をつとめたアブデラマン・シサコ監督ら。クオリティの高い作品を繰り出す実力派揃いです。上映後の登壇トークやイベントで彼らのたたずまいや考え方を身近に感じれれることは映画祭の大きな楽しみのひとつです。彼らの作品はじめ、上映作は大ヒットコメディ、フレンチタッチの音楽シーンを背景にした青春ドラマ、ドキュメンタリーと幅広いジャンルに渡る充実のラインナップとなっています。フランスを代表する映画会社『ゴーモン』が創立120周年を迎えることを記念したレトロスペクティブ上映もあり。
また関連イベント『彼らの時代のすべての少年・少女たち』(開催中~6月30日 アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ)として、思春期をテーマにしたフランス・日本映画の名作が特集上映されます。フランス映画祭に登場するオリビエ・アサイヤス監督と映画評論家樋口泰人、深田昇司監督ティーチインもあります。そのほかドキュメンタリーのクロード・ランズマン監督の来日とスペシャルイベントも予定されています。
オープニング作品
『エール!』
原題:La Famille Bélier(105分)
上映:6/26(金)17:20~ 有楽町朝日ホール
フランスで1千万人超動員のコメディ
『ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲』
原題:Qu’est-ce qu’on a fait au bon Dieu ? (97分)
上映:6/26(金) 21:15~TOHO シネマズ 日劇
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ノルマンディーの美しい村で恋するブーランジェリー
『ボヴァリー夫人とパン屋』
原題:Gemma Bovery(99分)
上映:6/27(土)10:30〜 有楽町朝日ホール
ノルマンディー地方の美しい村の文学好きなブーランジェリー マルタンはエマならぬジェマ・ボヴァリーという名の女性と出会いすっかり魅了されてしまいます。愛と官能の「ボヴァリー夫人」的世界が繰り広げられ……絵本作家ポージー・シモンズがフローベルの「ボヴァリー夫人」を題材に描いたグラフィック・ノベルをアンヌ・フォンテーヌ監督が映像化。マルタンをファブリス・ルキーニがユーモラスに演じます。アンヌ・フォンテーヌ監督が来日。
フランソワ・オゾン監督最新作 ロマン・デュリスが男の娘に!?
『彼は秘密の女ともだち』
原題:Une nouvelle amie(107分)
上映:6/27(土)14:00〜 有楽町朝日ホール
女性のみならず男性ファンも多いフランソワ・オゾン監督の最新作は、ジェンダーを考えさせる愛の物語。親友ローラを亡くして失意のクレールが心配してローラ宅を訪ねるとそこには娘のめんどうを見るダヴィッドの艶やかな女装した姿。女装癖を打ち明けられ戸惑いながらも、ともに出かけたりするうちに……美しい音楽と映像、ストーリーテリング、繊細な心の動きの表現と作品を重ねるごとに巧みになっていくフランソワ・オゾン監督と主演のアナイス・ドゥムースティエが来日します。
“フレンチタッチ”ジェネレーションの軌跡を辿る青春
『EDEN エデン』
原題:Eden(131分)
上映:6/27(土)17:30~ 有楽町朝日ホール
90年代フランスのハウスミュージックのエポックメイキングな”フレンチタッチ”の一派の奇跡を辿りながら、DJの愛と友情、名声と挫折を描く作品。20年来第一線のDJとして活動してきたスヴェン・ラブの実体験を交えた脚本を妹のミア・ハンセン=ラブが映画化。スヴェンと主演のフェリックス・ド・ジヴリが来日します。スヴェンは本作上映を記念したイベント『フレンチタッチ』(6/27 土 22:00〜 @青山 Le Baron de Paris)にも登場、プレイします。
アルベルティーヌ・サラザンの自伝「アンヌの逃走」の映画化
『夜、アルベルティーヌ』
原題:L’Astragale(97分)
上映:6/27(土)21:15〜 TOHO シネマズ 日劇
モノクロの美しい映像で1950年代末のパリとその空気感を盛り込みながら描かれる痛切なラブストーリー。強盗の罪で服役する19歳のアルベルティーヌは刑務所から脱走。足を怪我して困っているところにバイクで通りかかったチンピラのジュリアンに救われパリへ。ともに過ごすうちに愛し合うようになるふたりであるが……名匠ルイ・ガレルの元妻で女優・監督のブリジット・シィの長編第2作。『預言者』で知られるレイラ・ベクティとレダ・カテブが共演。ルイ・ガレルの妹エステル・ガレルも出演しています。
ジュリエット・ビノシュ、クリステン・スチュワート、クロエ・G・モリッツ競演
『アクトレス ~女たちの舞台~』(原題:シルス・マリア)
原題:Sils Maria(124分)
上映:6/28(日)10:00~ 有楽町朝日ホール
国際的に活躍する大女優 マリアの葛藤を描く。フランスを代表する女優 ジュリエット・ビノシュがマリアを、そのアシスタントをクリステン・スチュワート、かつてのマリアのような若いハリウッド女優をクロエ・グレース・モレッツが演じる。アルプスの谷に起こる神秘的な自然現象「マローヤの蛇」瞬間を捉えるアサイヤス監督ならでは美しい映像と、世界の第一線で活躍する3人女優競演の濃厚な人間ドラマです。シャネルが衣装協力をしているという面でも贅沢な作品。アサイヤス監督が来日。アンスティチュ・フランセの特集上映のほか、28日(日)には渋谷・映画美学校でのマスタークラスにも登壇します。
エマニュエル・ドゥヴォス主演作
『ヴィオレット(原題)』
原題:Violette(139分)
上映:6/28(日)13:50~ 有楽町朝日ホール
『セラフィーヌの庭』のマルタン・プロヴォスト監督作。“ボーヴォワールの女友達”と呼ばれた実在の女性作家、ヴィオレット・ルデュックの半生を描く。ボーヴォワール役は『愛して飲んで歌って』のサンドリーヌ・キーベルラン。背景となる40~60年代のパリの街並み、新しい文化の胎動もみどころのひとつ。エマニュエル・ドゥヴォスのほか、プロヴォスト監督が来日します。
セザール賞最優秀作品賞など7部門受賞。過激派に翻弄される家族を描く
『ティンブクトゥ(仮題)』
原題:Timbuktu(97分)
上映:6/28(日)17:50~有楽町朝日ホールにて上映
世界遺産として登録されているアフリカ・マリ共和国の古都ティンブクトゥ。そこから遠くない街で幸せな生活を送っているところにイスラム過激派がやって来たことにより自由を奪われるキダーン一家。弾圧を逃れてティンブクトゥに避難するが……。過激派の動向が大きな時局を作り出している現代を映し出すヒューマン・ドラマ。アブデラマン・シサコ監督が来日します。
創立120年のゴーモン社作品より
『たそがれの女心』
原題:Madame de…(95分)
上映:6/29(月)10:45~ 有楽町朝日ホール
現在パリにて創立120周年の大回顧展を開催中の大手映画会社ゴーモン。そのラインナップからマックス・オフュルス監督によるメロドラマの傑作が上映されます。1900年、ベル・エポックの華やかなパリ社交界。ダイヤの耳飾りをめぐり、運命の歯車にもてあそばれる上流階級の男女の人間模様描きます。主人公 貴婦人マダム・ド…を演じるのは1930年代から近年まで女優として活躍を続けるダニエル・ダリュー。その全盛期の美貌を堪能できます。
世界的な報道写真家サルガドを追うドキュメンタリー
『セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター』
原題:Le Sel de la terret(110分)
上映:6/29(月)13:30〜 有楽町朝日ホール
報道写真の大家で自然の保全に尽力する環境活動家としても知られるセバスチャン・サルガド。写真を愛し、写真作品を多く発表、また『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』などドキュメンタリー作品にも定評のあるヴィム・ヴェンダース監督がその軌跡を辿ります。美しく荘厳なその作品をいかにして送り出し続けてきたのか? 共同監督であり大いに協力したサルガドの長男、映画作家のジュリアーノ・リベイロ・サルガドが来日します。
チャップリンの遺体を誘拐したふたりの男
『チャップリンからの贈りもの』
原題:La Rançon de la gloire
上映:6/29(月)17:00~ 有楽町朝日ホール 115分
喜劇王チャールズ・チャップリンの遺体を誘拐という1970年に起きた驚愕の事件をもとにをグザヴィエ・ボーヴォワが映画化。オスマンは身代金を入院する妻の医療費にあてようと企て、親友のエディとレマン湖畔に埋葬されていたチャプリンの遺体を棺ごと盗んでしまいます。しかし詰めの甘い計画は次々にボロが出て……というハートフル・コメディ。ミシェル・ルグランによる音楽も楽しみ。
6/26(金)
17:20~オープニングセレモニー&『エール!』★
21:15~『ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲』(TOHOシネマズ 日劇)
6/27(土)
10:30~『ボヴァリー夫人とパン屋』★
14:00~『彼は秘密の女ともだち』★
17:30~『EDEN エデン』★
21:15~『夜、アルベルティーヌ』(TOHOシネマズ 日劇)
6/28(日)
10:00~『アクトレス 〜女たちの舞台〜』(原題:シルス・マリア)』★
13:50~『ヴィオレット(原題)』★
17:50~『ティンブクトゥ(仮題)』★
6/29(月)
10:45~『たそがれの女心』
13:30~ 『セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター』★
17:00~ 『チャップリンからの贈りもの』★
『フランス映画祭2015』
会期:2015年6月26日(金)~6月29日(月)
会場:有楽町朝日ホール(メイン会場・有楽町マリオン11F)
TOHOシネマズ 日劇(レイトショー会場・有楽町マリオン9F)
料金:前売り1,500円、当日1,700円
主催:ユニフランス・フィルムズ
共催:朝日新聞社
助成:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
前売り券の購入:http://unifrance.jp/festival/2015/ticket
地方開催
福岡 6月28日(日)~6月30日(火)
大阪 6月27日(土)~7月3日(金)
京都 6月29日(月)、7月4日(土)~7月10日(金)
関連イベント
特集上映
『彼らの時代のすべての少年、少女たち 〜フランス、日本映画の思春期の若者たち』
会期:2015年5月17日(日)〜 6月29日(月)
会場:アンスティチュ・フランセ東京
料金:一般1200円、学生800円、アンスティチュ・フランセ会員500円
上映スケジュール
フランス映画祭と合わせて楽しみたいアンスティチュ・フランセ東京での特集上映。今年のテーマは思春期。1930年代から現代まで、映画に描かれた青春を辿ります。来日するアサイヤス監督の未公開作品『冷たい水』をはじめとするフランス映画の名作14本、ナント三大陸映画祭で金の気球賞、若い審査員賞受賞の深田晃司監督『ほとりの朔子』など5本の日本映画を上映。アサイヤス監督と樋口泰人さんの対談イベントは6/29(月)18:30〜の上映後、深田晃司監督のティーチインは6/6(土)18:00〜の海辺のポーリーヌ上映後に行われます。
『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015』
会期:2015年6月4日(木)〜14日(日)
会場:表参道ヒルズ スペース オー、横浜・ブリリア ショートショート シアターなど6ヶ所
料金:無料 ※一部イベントを除く
上映スケジュール
6月4日(木)〜14日(日)表参道ヒルズ スペース オー、横浜・ブリリア ショートショート シアターなど全6会場にて開催されるアジア最大級の国際短編映画祭。今年のテーマは「Cinematic Moment 〜映画になる瞬間〜」、各国から選りすぐりの200本をコンペティションと16の特別プログラムで紹介。1プログラムで25分以内のショートフィルム、4~13作品を見ることができます。フランス映画祭~短編作品集ではボリス・ヴィアンのシナリオ集『ラヴィサント通り Rue des Ravissantes』の中の一編『私たちのファウスト Notre Faust』から着想を得た『私たちのファウスト』など5本。カナダのフランス語圏・ケベック特集ではグザヴィエ・ドランの主演作『鏡 Miroirs d’été』など7本が上映されます上映無料(一部イベントを除く)、入場には予約が必要。
フランス映画祭~短編作品集 上映は以下の4回。
6/5(金)17:50 – 19:40 横浜・ブリリア ショートショート シアター
6/6(土)11:20 – 13:10 渋谷・シダックス・カルチャーホール
6/8(月)15:40 – 17:30 横浜・ブリリア ショートショート シアター
6/12(金)20:00 – 21:50 二子玉川・iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ
ケベック特集
6/5 (金)17:50-19:40 渋谷・シダックス・カルチャーホール
6/7(日)13:30-15:20 横浜・ブリリア ショートショート シアター
6/9(火)11:20-13:10 横浜・ブリリア ショートショート シアター
6/12(金)15:40-17:30 二子玉川・iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ