初めてのカンヌ映画祭 その4:5月17日真昼のレッドカーペットに立つ!!

(2010.05.24)

前回のプレスバッチ悲喜こもごもでお話しした通り、プレスバッチの身分制度、いや優先制度で下から数えて1番目の黄色組みのアタシ。

我らが日本代表の北野監督『アウトレッジ』プレス試写会は絶対に! と思っていましたが、今年、芸術文化勲章の最高章「コマンドール」を授与されただけありフランスでの北野評価はかなり高し。前日の試写会は案の定、というかやっぱり観損ねたので「最悪、記者会見でも……。」と意気込んで臨んだ17日。

快晴です♪

映画関係者に無敵の人気を誇る北野監督なのでダメ元で臨んだ記者会見日でしたが、私が姉のように慕う在カンヌの友人から記者会見前に突然の電話、「『アウトレッジ』の試写会チケットが手に入ったから今から、レッドカーペットを昇って早くおいで。」とのこと。入れるか入れないかの記者会見会場よりも断然、映画祭の主役、映画試写会でしょう!! ということで突如、真っ昼間からあの世界が夢見るレッドカーペットを昇ったあたし。
 

幻のチケット~。
日中だと雰囲気が違うレッドカーペット。


とはいっても突然のお誘いでフォーマルウェアからかなりかけ離れた着こなしをしていましたが、昼間と言うことでプレス、バイヤー組も沢山いらっしゃって全く問題なし。世界のレッドカーペットということで試写会入場者は皆さん思い思いに記念撮影。しかも、iPhone利用撮影者が多くてそれはそれでかなり驚き。

話は元に戻して、今回あたしが幸運にもゲットした席は全席自由のバルコンシート。さすが自由席。ちょうど、ランチタイムと重なっているだけあって一番端の席でコソコソサンドウイッチをほおばる熟年カップルの姿発見! その前ではチョコレートをパリパリ食べる若者。やっぱり映画鑑賞に食べ物を必需品ということなのでしょうか? と、肝心な映画話を。
 

自由席入口もセキュリティー万全。
なかなか快適な席でご満悦。


今年度、最高賞パルムドールを競うコンペ部門に選出されている『アウトレッジ』大胆な暴力描写が話題を呼んでいる作品でありますが、ヒャー、思わず目を両手で覆ってしまうほどのハリウッド映画にはないスーパーバイオレンス。あまり映画の話をしているとネタばれしてしまうのでココで映画解説はストップ! それにしても、フランス人との笑いのツボが異なる事に今更驚いた試写会でもありました。帰りの出口で映画について熱く友人と語っていると「ジニアル!!(最高)」と万遍の笑みを浮かべてナンバーワンの意味を示す親指を立てるしぐさをするフランス人のプレスらしきおじさま方。どんな評価よりも映画を作る側としては、観客の喜ぶ顔がなによりも励みになるのでは?北野監督に是非見せたかったです。ということで、ビバ、ムッシュー・キタノ! ビバ、カンヌ!!