大人の魅力たっぷり! 映画『シャッター アイランド』主演、レオ様来日記者会見に行ってきました!!

(2010.03.15)

いよいよ4月9日(金)より全国公開となる、マーティン・スコセッシ監督最新作『シャッター アイランド』に主演したレオナルド・ディカプリオの来日記者会見が、先日東京ミッドタウンにて行われました。

タイガー・ウッズの謝罪会見でその名を広め、日本版も進出間近の『U stream』で世界配信され、『Twitter』とも連動し話題となったこの来日会見は、映画のプロモーションとしては『ディパーテッド』以来3年ぶりとあって、異様な盛り上がり。

『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)『アビエーター』(05)『ディパーテッド』(07)につづく、スコセッシ監督×ディカプリオの黄金コンビによる、4作品目にして初のミステリーとなるこの映画で、ボストンの遥か沖合に浮かぶ孤島(シャッター アイランド)にある、精神を患った犯罪者を収容する病院内で起きた謎の失踪事件を捜査する、連邦保安官テディを演じるディカプリオ。

この来日記者会見の模様は『U stream』http://www.ustream.tv/channel/s-islandにてムービーで見れます。



映画にちなんだ演出がほどこされた記者会見場は、360度マスコミと観客がグルリと囲み、登壇するやいなやステージから桟橋が外され、全問回答しないと戻れない…といった、非常に珍しい孤島スタイル。

期待に包まれた会見場へ、スーツ姿にオールバックで現れたレオ様。往年の映画スターの渋みを身に纏い、堂々たる面持ちで、多数のカメラのフラッシュに眩しそうに「何も見えないよ(笑)」と目を細めながら、椅子に深く腰掛け足を組み、会場からの質問に挑みます。

質疑応答がはじまり、真剣な眼差しで記者の質問に耳を傾ける彼の、身振り手振りを交えながらの頭脳明晰で聡明な受け答えには思わず目を見張るほど!

中でもマーティン・スコセッシ監督との仕事について質問されると、みるみる熱い思いが溢れ出し「どんな脇役であっても、俳優たちの演技を尊重してくれる素晴らしい監督」と大絶賛。日本の黒澤明監督と並んで1000年後も歴史に残る「究極の“生きる伝統”」と称えました。

名作映画に造詣の深いスコセッシ監督による映画史のレクチャーの数々にも、多大なる影響を受けたと語るレオ様。『シャッター アイランド』では、“愛する人を失う”という出来事がもたらす影響が重要な鍵となりますが、撮影にあたり、事前に監督から『ローラ(殺人事件?)』や『めまい』を観るよう薦められたそう。

「映画づくりに一番必要なのはクランクイン前の勉強」と断言するだけあって、特に今回の撮影前には、参考文献や資料をもとに、かなり入念に準備を行った様子。

「テディという人物が島で様々な調査を行う際の、何かを追及していく姿勢は、俳優の役作りと通じるものがあった。テディには二つの側面がある。一つは周囲を観察している男。かたや、周りが何も見えていない男」「この映画はコラージュのように複雑にエピソードが絡み合い、俳優としては短篇映画を何本も撮っているようだった」と撮影を振り返りました。

また共演した50匹以上のネズミについて、「彼らはプロ中のプロ。ランチを取って、そのあとちゃんと配置に着くんだ」とジョークを交えて話し、TV局の記者からの「孤島に何か一つだけ持っていくとしたら?」という質問には「食べ物はある? 水はある?」と確認した上で、「それならTVかな。だって世の中で何が起きているか知りたいじゃない?」と茶目っけたっぷりに答えるレオ様。見事な切り返しに脱帽です。

最後に、この映画の謎を解くためのヒントを聞かれると「とにかくオープンマインドで、ストーリーに乗って観てほしい。二度三度の鑑賞にも十分堪えられる作品」とアピール。

どんな質問にも一つ一つ丁寧に応じ、聞かれた内容からさらに掘り下げて、ユーモアを挟みながらも簡潔に答えるレオ様の、映画に対する真摯な姿勢が伝わる、素晴らしい会見でした。

『ギルバート・グレイプ』の無邪気で繊細な少年は、いまやすっかり映画スターのオーラを放つ、魅力溢れる大人の役者へと変貌を遂げていました。

 

『シャッター アイランド』


原題:『SHUTTER ISLAND』
監督:マーティン・スコセッシ『ディパーテッド』(’06)『ギャング・オブ・ニューヨーク』(’02)

主演:レオナルド・ディカプリオ『ディパーテッド』(’06) 『タイタニック』(’97)
マーク・ラファロ、ベン・キンズレー

原作:デニス・ルヘイン『ミスティック・リバー』

2010年4月9日(金) TOHOシネマズスカラ座他にて全国ロードショー

配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン