『Tsukiji Wonderland(仮題)』クラウドファンディング募集中。 食いしんぼう女子2人組が発案。築地市場のドキュメンタリー映画。

(2014.08.02)

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2016年、移転予定されている東京・築地市場。長きに渡り日本の食文化を支え、独特のエネルギーが充ちるこの場所の姿をとどめようというドキュメンタリー『Tsukiji Wonderland(仮題)』が撮影中、資金をクラウドファンディングで募っています。企画者のおふたり手島麻依子さんと奥田一葉さんのうちのひとり、手島さんにプロジェクトのはじまり、クラウドファンディングについて書いていただきました。
「朝練」で築地市場の人々に感動。
『Tsukiji Wonderland(仮題)』企画のきっかけに。

企画者でプロデューサーの私たち(手島麻依子と奥田一葉)は大学時代からの友人でした。お互いに料理することや食べることが大好き。食への情熱が高じて数年前からプライベートで友人を招きホームパーティを開催したり、ケータリングをしたりするようになりました。たまたまお互いの職場が築地の近くだったことがきっかけで、「朝練」と称して、仕事の前に週一回、築地市場に通うようになりました。

最初は、築地市場内の青果市場に通っていました。毎週訪れることで、旬が移り変わっていく様子を実感できるのが楽しく、市場内をぐるっと回っていました。

水産エリアでは、圧倒的な魚種に当初はただただ圧倒され迷い込んでうろうろするだけでした。あるとき、休日にホームパーティ用の食材を仕入れるため、仲卸の方にどんな魚を買えばよいか、をたずねました。それがきっかけで、その後、魚のコトや料理方法、旬についてなど、いろいろと教えて頂くようになりました。最初に聞いたのはブイヤベースの作り方だったと思います。

市場外の活動として、仲卸の方が主催しているお魚の捌き方教室に参加し、魚の取扱いについて勉強できたことも、料理の幅を広げるきっかけになりました。

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学生時代から友人の手島さん、奥田さんは料理、おいしいもの好きが高じて仕事の前に週一回、築地市場に通うようになりました。photo / フルタヨウスケ
 

市場には、独特のエネルギーがあふれています。朝眠いながらに足を運ぶと、その活気やエネルギーにしゃきっと元気になります。

そのようにして市場に通い築地の魚の美味しさに驚き、仲卸の方の技術や知識の深さを知りました。

また何より彼らの仕事にかける情熱、志の高さを知ったことが、映画化に思い至るきっかけでした。日本が誇る豊かな「魚食文化」は、こういった人々の存在に支えられているのです。

 
 

築地から、ともに日本の文化を発信してきた会社
『松竹』の製作・配給プロジェクトに。

築地市場で働く人々の情熱や引き継がれてきた伝統を多くの人に伝えたいと思っていたところ、映画監督である遠藤さんより「築地の文化を、”映画”で残すべきだ」と発案を受け、映画化を考え始めました。

また、移転の前にしか残せない映像もあるということもあり、今取り組むべきだと考えました。その後、約1年半ほどは、休日を利用して市場に通い、仲卸の方に話をして取材をしたり、市場以外で魚に関わりを持つ人の話を聞いて構想を固めました。その一方で、この映画の配給と製作を行う会社を探していました。

そんな中、私が勤める『松竹』は、市場と同じ築地という地に本社を構え、ともにこの地から日本の文化を発信してきた映画会社だということに気が付きました。そしてこの映画の配給と製作にまさにふさわしいと思うに至りました。社内でぶつけたところ、「やるべきだ」ということになりプロジェクトが実現しました。

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『松竹』の製作・配給プロジェクトとなりました。
 
映画をより密度の濃いもの、よいものにするために
クラウドファンディングにご協力ください。

『Tsukiji Wonderland(仮題)』のクラウドファンディングでは、築地市場が支えてきた日本の誇るべき食文化を、映画という総合芸術文化に残し、広く発信するというプロジェクトを、多くの人たちと一緒 につくりあげたいと思っています。

築地市場には、今の日本の食文化を支えてきた文化があります。移転を前に、今しか残せない映像もあります。多くの人たちとともに、この文化を未来に残し、伝えていきたい。文化や伝統は、人から人へと受け継がれていくもの。クラウドファンディングを通して、そのプロセスに参加して頂くことで、多くのひとと共にムーブメントをつくっていきたいと思ってます。

この映画では、築地市場を1年に亘り、春夏秋冬を通じて取材します。日本には、旬という概念があり、日本の食文化を語るには旬は欠かせません。春夏秋冬の市場の姿を追い、長期の取材を行います。

このプロジェクト最低限の製作費は、既に『松竹』で確保していますが、撮影をより密度の濃いものにし、作品をよりよいものにするために、製作費の一部に、ファンドで集めた資金を活用します。

具体的にはクラウドファンディングサイトのREADYFOR? にて実施しています。一口3,000円から、支援に参加できます。支援者は、支援額に応じたリターンを受け取ることができます。目標金額700万円に達成しない場合は、成立しない仕組みになっています。リターンの詳細は、下記サイトからご覧頂けます。簡単には以下のとおり。

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撮影快調!築地ドキュメンタリー映画『TSUKIJI WONDERLAND(仮題)』
 
 
プロジェクト名「世界一と呼ばれる築地市場と日本の食の文化を映画に残す」

期間:2014年6月2日(月)~ 2014 年9月1日(月)23:00

支援方法:
READY FOR? 公式サイトから(クレジットカード決済)
銀行振込はFAXにて申し込み。詳細は上記READY FOR? 公式サイトにて。
支援 :一口 3,000 円、10,000 円、30,000 円、50,000 円、100,000 円、200,000 円、300,000 円、500,000円、1,000,000 円より選択可能。

問い合わせ先:TEL:03-5550-1611  松竹株式会社 メディア事業部 平日10:00~18:30

リターン:READYFOR? の仕組みは、既存の寄付とは異なり、支援額に応じて支援者はリターンを受け取ることができる。本プロジェクトでは、企画の意義を体感し参加いただけるよう、築地市場や日本の食文化をより知ることができるものなど、様々なリターンが用意されている。
主なリターン
10,000 円 オリジナル手ぬぐい(十二世市川團十郎丈が魚河岸とゆかりの深い演目『助六』を演じた際、東卸へ贈呈した隈取りを使用したデザイン)、映画鑑賞券、映画 DVD・Blu-ray エンドロールへの名前掲載

30,000円  完成披露試写会への招待
100,000円 昭和 49 年撮影 築地市場航空写真ポスター、アフターパーティご招待
200,000円 築地市場勉強会への招待、宣伝会議ご招待
300,000円 歌舞伎鑑賞ペアチケット
500,000円  映画本編エンドロールへの名前掲載
1,000,000円 プライベート上映会開催権(監督ティーチイン付き)など

*詳細はREADYFOR?サイトにて確認ください。

スケジュール:2014年~15年初春まで撮影
その後、編集~ポストプロダクション。

同時に、海外のマーケットへアプローチ、映画祭へも出品エントリーします。日本での公開は、2016年を予定しています。本映画の製作・配給は松竹株式会社が行います。

 

●映画『Tsukiji Wonderland(仮題)』のふたりのプロデューサー

手島麻依子さん
(てしま・まいこ)松竹株式会社 メディア事業部所属。モノやコトの知られざる魅力を伝えることで、生活が少しでも充足させられるような仕事がしたいと広告代理店でキャリアをスタート。消費材や嗜好品などを担当するうち、機能や効果効能で説明できない文化的なものの宣伝マーケティングに興味を持つようになり、映画の仕事をすることに。好きな映画作品はチャップリン作品。笑いの中に人間の人生の喜怒哀楽がつまっていて、老若男女誰が観ても楽しめるところ。)

奥田一葉さん
(おくだ・かずは)3番テーブル(*)。自分たちのやりたいことを叶えるためには、時代や国境を超えて文化を伝えてくれる映画という媒体が最適だと考えました。普段は広告の仕事をしており映画に携わるのははじめてなので手島さんと監督に助けられ、教えられる日々です。好きな映画は、ペドロ・アルモドバル監督作品。スクリーンから滲み出る濃密な「人間味」にぐらぐら酔うのが好きです。

(*)手島さんと奥田さんがプライベートで食の活動をする際のユニット名。
 
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『松竹』として各所との窓口業務などは手島さん(左)が、主に英語での海外取材交渉などは奥田さんが行っています。
 
tsukijiwonderland-11『3番テーブル』の料理の数々。まずは食材。
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イワシのソテー。
tsukijiwonderland-13エビたっぷりのヤムウンセン。
tsukijiwonderland-14ヒラメのお造り。

●クラウドファンディングは2014年8月27日(水)目標額に達成いたしました。ご協力ありがとうございました。支援は、引き続き、2014年9月1日(月)23:00まで募集中です。

 
築地ドキュメンタリー映画『TSUKIJI WONDERLAND(仮)』

企画・プロデュース:手島麻依子、奥田一葉
監督:遠藤尚太郎

制作プロデューサー:中山賢一(パイプライン)、坂口慎一郎(パイプライン)
撮影:角田真一

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