リブロ・トリニティ – 15 -  『女を磨く ココ・シャネルの言葉』髙野てるみ 著

(2010.01.29)
~著者+編集者+書店スタッフ3人が一体となり、力を合わせて完成した本を紹介するコーナーが「リブロ・トリニティ」です~

髙野てるみ 著

『女を磨く ココ・シャネルの言葉』

髙野てるみ 著
『女を磨く ココ・シャネルの言葉』 1,575円(税込・マガジンハウス)


■ 著者より

髙野 てるみ(たかの・てるみ)

映画プロデューサー

「巴里映画」代表取締役。美大卒業後、新聞記者を経て、『アンアン』など女性誌のライター、編集者となる。85年に雑誌・広告企画制作会社『ティー・ピー・オー』を設立、代表取締役となる。出版プロデューサーとしても活躍。87年に、映画配給・製作会社『巴里映画』を設立。フランス映画を中心に、配給・製作を手がける。映画業界への入門レクチャーとしての映画専門講座『巴里映画CINEMA SCHOOL』を運営。文京学院大学や、朝日カルチャーセンターなどで映画関連の講師も務める。編著書に『映画配給プロデューサーになる!』(メタローグ)、近著に『女を磨く ココ・シャネルの言葉』(マガジンハウス)がある。

恋して、仕事して、自分に磨きをかけた天才ココ・シャネル。
そんな彼女の言葉は、私たちを気づかせたり、教えたり、勇気もくれて、
美しく磨きあげてくれるに違いないのです。

2009年から今年にかけては、ココ・シャネルの年であるといっても過言ではないでしょう。
シャネルの自伝的映画が3本も、舞台も2公演、関連書籍と言えば過去の回顧録をはじめ、シャネルへのリスペクトを掲げる作品が次々と出版されています。
この『女を磨くココ・シャネルの言葉』は、そんな中、私たちを励ましたり、勇気づけたりしてくれる“魔法の言葉”集です。私はそのセレクションと解説をして、皆様の感性に伝わりやすくした気持ちです。しかし、言葉をそのまま受け止めていただき、ご自分の感じるままに解釈する楽しさも味わってください。きっと、読者の方々それぞれの、その時の気持ちのありようで、感じ方も変わってくることでしょう。まるでフランス映画の様な本かもしれません。

100年以上も前、まだ女性が手に入れられなかった自由、男性と同じように、仕事をしたり、恋をしたりということがままならなかった時代に、それをやってのけた、ココ・シャネル。彼女の生き様から出たリアリティある言葉たちは、。私たちの大先輩からのメッセージとなり、心に滲みてじわじわと、効きますね。そうか、と目から鱗、それどころではなく、そうか私もそうやってみなきゃと、勇気づけられもします。何だか悲しいなあと言う時にも、ふっきれて、すっきり出来ることでしょう。そして、気がつけば、磨かれているあなたにも気づくことでしょう。

そんな素敵なココ・シャネルの言葉集。あなたの日記帳と同じ存在になるかもしれません。あ、彼女のブログ集ということも言えますね。今までになかった、ココ・シャネルの生き方から学ぶノウハウ本、『女を磨くココ・シャネルの言葉』を、お手元に一冊どうぞ。必ずやあなたの宝物になることをお約束します。

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■書店スタッフより

TSUTAYA TOKYO ROPPONGI井上 彩(いのうえ・あや)

1984年、東京生まれ。TSUTAYAのBOOK担当社員3年で、『TSUTAYA TOKYO ROPPONGI』は4店舗目。店舗によって、売れる商品も、ひとつひとつの棚に対するリアクションも全然違うところがすごくおもしろいと感じています。ネット書店にはないリアルの本屋さんの魅力をお客様に伝えるべく、日々動きまわっています。

「お金は儲けるためにやっきになるのではなく、使うためにこそ夢中になるべき。」という言葉、大事にしたいと思います。

『女を磨く ココ・シャネルの言葉』を手にとってまず印象に残ったのは、ほかでもない、目次でした。女性としてはすごく気になるテーマがずらり60個。ひとつひとつのテーマに対して、シャネルの残した言葉と、それに対する解説が数ぺージにすっきりとまとまっていて、どこから読んでもOKなのですが、どのテーマから読むかで3分くらい悩んでしまいました。本を読んでいて目次に3分費やしたのは初めてです(笑)。

悩んだあげく最初に読んだのは、やっぱり働く女性として気になる「働く」。著者の髙野てるみさんも、「シャネルの言葉を読んでポンと膝を打ちました」と書いてらっしゃいますが、わたしもまさしくポンと、膝ではないですが手を打ちました。男性と女性は働く意味が違うなとは前々から思っていましたが、シャネルの言葉を読んで、女性の働く意味というのは何なのか、男性とどう違うのか、がスッと自分のものとして体に入りこんできました。

他にも紹介したい言葉ばかりなのですが、あまりいろいろ書くと皆様が読む楽しみがなくなってしまいますので……最後に、書店で働く人間としていちばん大事にしたいなと思った言葉だけ。「お金は儲けるためにやっきになるのではなく、使うためにこそ夢中になるべきなの。」商売人としてすごく大切であり、でもすぐに忘れてしまうことです。この言葉、大事にしたいと思います。

働く女性には、どんな職種であれ、ぜひ読んでいただきたい1冊です。

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■編集者より

マガジンハウス島田 始(しまだ・はじめ)

『アンアン』のファッション担当を皮切りに、アンノン族時代の『アンアン』の旅や、今はなき『週刊平凡』で皇室などを担当して、『ハナコ』創刊に携わる。女性誌畑を一筋に歩み、カスタム雑誌の編集責任者を経て、書籍編集部にたどり着く。書籍編集者歴4年。毎回、著者もテーマも変わる書籍の仕事のおかげで、刺激のある毎日を過ごす。ボケ封じに最適な職場と思っている。

かっこいい女性の典型、髙野さんが丹精執筆。読後は「ブラボー」と叫んでいました!

フランス映画の配給会社の女社長さんといえば、それはもうハイセンスで知性あふれる“時の人”。そのイメージのままの人が、この本の著者・髙野 てるみさんです。まさにかっこいい女性の典型。その髙野さんが、髪を振り乱し、一心不乱に書き上げたのがココ・シャネルの名言集。ここまで没頭して執筆した作品は、おそらく高野さんの人生の中でもなかったことでしょう。髙野てるみさんをして、そこまでかかりっきりにさせた原因は、ココ・シャネルのスゴさ。そして、数々のシャネルに関する書物。何か月も高野さんが緊張し続けたのも、本を読んでいただくと納得がいくと思います。

ココ・シャネルという人は、思っていた以上に素敵な、素晴らしい女性でした。髙野さんも本の中で、そのことを何度も触れています。歴史に残る女性のひとりですね。それを証明するように、髙野さんが選んだシャネルの名言60と、との言葉の背景にあるストーリーは、現代の女性の心を打ち、磨いてくれる福音書です。

ココ・シャネルのスゴさを、知っている方はもう一度、初めての方は心行くまで、ぜひ、味わってみてください。そして、読み終わると、シャネルとともに、髙野さんにも拍手を贈りたくなるでしょう。僕も担当編集者としてではなく、一読者になって「ブラボー」と叫んでいました。

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