アートニュース Fromミュージアムカフェ – 27 - 『「現代美術も楽勝よ。」展』は体験して楽しむ展覧会! 水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催中

(2009.09.10)

写真、絵画、インスタレーションなど、国際的に活躍するアーティストによるさまざまな作品を展示し、現代美術の楽しさを体験してもらおう!という展覧会が水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催中。ひとつの展覧会を何度も楽しめる仕掛けもあるとか? 

今回は国内外の現代美術作家の作品が大集合していて、さらにジャンルも様々! ロバート・メイプルソープや曽根裕、ジェームズ・タレル、川俣正など同館が所管している作品を展示しています。

『19番目の彼女の足』 曽根 裕 1993 撮影:安斎 重男

また、現代美術を体感しながら楽しんでほしいということで、自然や風景、人間のかたちといったテーマごとに作品を鑑賞したり、ミステリー仕立ての物語を追いながら作品を鑑賞したり、さまざまなツアーを通して鑑賞したり……ひとつの展覧会を何回も楽しむことができる仕掛けになっているそう。
アートがより身近に感じられるような展示になっていますよ。

そして、この展覧会は水戸の市民が関わりながら作ってゆく展覧会でもあるそうなんです。若手アーティストユニットNadegata Instant Party(中崎透+山城大督+野田智子)は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)のようなインターネット上での人と人との出会いをつかって、多様な出来事、プロジェクトをつくりあげるという新感覚のアーティスト集団。

写真はクリックで拡大します 『ソフト・セル 』 ジェームズ・タレル 1992  撮影:安斎 重男
『日本八景 』ジュリアン・オピー  国道300号線からみる 本栖湖の富士山  2007
『Cloud 』小林 孝亘  1999-2004

 
今回、Nadegata Instant Partyが制作するのは、水戸の市民を中心に募集したボランティアスタッフやキャストによる映画『学芸員Aの最後の仕事』。この作品の舞台は展覧会会場や水戸の街、千波湖など。会場やその近辺が映し出される映像は、現実とシンクロしていくような錯覚を誘うかもしれません。さらに映画の内容は展覧会の内容とも連動しているとか。もちろん会場で上映されますので、チェックしてみてください!

きっと観終わったら「現代美術なんて楽勝!」と思えるに違いない、そんな展覧会。
秋の連休など、ちょっと遠出して水戸のアート鑑賞、オススメです。

 

『「現代美術も楽勝よ。」展』

期日:2009年8月29日~10月12日
会場:茨城・水戸芸術館現代美術ギャラリー
料金:800円(一般)ほか
問い合わせ:水戸芸術館現代美術ギャラリー Tel. 029-227-8111
http://www.arttowermito.or.jp/