理系女子大生に贈るフリーペーパー『Girls Lab.』創刊♪

(2010.04.07)

“理系女子”と聞いて、何を思い浮かべますか?
真面目、メガネ、オタク、白衣、インテリ。文系に比べて特徴がある分、なんだか良くも悪くも尖った印象を持たれているように思います。

私の専攻は、理工学部情報工学科。新しい環境に移った大学1年生のとき、理系の友達もたくさん出来ましたが、同じくらい文系の友達とも関わりを持っていました。双方とコミュニケーションをとる中で、理系は文系に比べて真面目でコツコツと勉強している子がたくさんいるのにも関わらず、その努力が報われていないような印象を受けました。“理系の学生は忙しい”と一般に言われるイメージはその通りだと思います。自由な時間を存分に満喫して、その中でやりたいことを見つけそれに時間を費やす文系。当時の私には、そんな友人たちをうらやましく思う気持ちがありました。でも文系の友達と話しをしていると、彼らはこの大不況下においては理系をうらやましく思っているようでした。では、実際企業で働く人たちは理系をどのように見ているのか?同世代と話しているだけではわからなかった答えを、私たちは取材という形で探すことにしました。

そこでIT業界を中心として取材を依頼し、独自で開発されている技術を尋ねました。驚いたことに、どの企業の方もとても好意的に私たちの依頼を引き受けてくださいました。何社かお話を伺ううちに、理系、特に理系の女性を製造の現場に求めている企業や、女性のもつ感性を活かしたモノづくりをしたいと考えている企業が多数あることがわかりました。

最初は記事をインターネット上で公開していましたが、それでは新しく私たちの伺った話を伝え、知ってもらう機会はなかなかありません。同世代の理系女子にももっと社会からの声を届けたいと思い、同じ理系女子大生の友人とともに話しをしたところ、フリーペーパーを作ろうということになりました。さらに、より多くの人に見てもらいたいという思いから完成したフリーペーパーを電子書籍にし、インターネットがあればどこからでも閲覧できるようにしました。

こちらが、私たちこだわりの『Girls Lab.』(ガールズラボ)「Girls Lab.」です!

 

特集テーマは「理系女子大学生活白書」。内容は春から新しく入学してくる理系の女子大生に向けたものとなっています。デザインも記事の書き方も、何もわからないところからのスタートでしたが、制作メンバーを始め多くの方のご協力を得て何とかここまで形にすることが出来ました。

“希少”と誰もが疑わない理系女子の人口。細分化された理系の分野によって、彼女たちはさらにバラバラに点在しています。そこにうまくネットワークを作り、つながることが出来れば、理系女子の見えざる可能性はさらに広がっていくのではないでしょうか。

フリーペーパー「Girls Lab.」は、まずは大学の合格発表の場、そして新入生歓迎会の場で配っていこうと準備を進めているところです。いったい受け取った新理系女子大生がどのような反応を返してくれるのか、今からとても楽しみです。

筆者プロフィール

辻 瑞恵(つじ・みずえ)

1989年・平成生まれの理系女子♪慶応大学理工学部情報工学科に在学中。社会と理系学生という、今まであまり接点を持つ場のなかった両者の架け橋となるべく2009年11月に理系女子大生ばかりの凛という団体を立ち上げました。現在は、企業取材・フリーペーパーの作成・交流イベントの開催など、理系女子の可能性を探して幅広く活動中!凛のメンバーによるブログはこちら