女性のための、元気になれる俳句35 選・如月美樹 顔上げよつららがつらら着る夜も 櫂未知子

(2009.01.26)
 

 つららがつららを着る、とは、一度、あたたかい日差しで溶けかけたつららが、また厳しい寒さで凍ってしまうことのたとえだろうか。
 厳しい状況が続いていながら、そんな夜でさえも、顔を上げよと作者はいう。毅然とした女の横顔が見えてくるようだ。
 世界は大不況、大不況と唱和している。そんな中でも、顔を上げてもっと先を見つめて、一歩を踏み出してみようか。そんな気にさせられる。
 留まっていては始まらないことが、たくさんある。そして、私達はそれを知っているはずなのだ。