3年ぶりに甦る、魂のリズム。TAPPERS RIOT RHYTHM CARAVAN個性派タップダンス集団、
TAPPERS RIOT新たなステージ。

(2013.05.09)

熊谷和徳氏が率いるTAPPERS RIOT

タップダンスというとどんなイメージを持つだろうか。映画『雨に唄えば』で土砂降りの雨の中、ジーン・ケリーが主題歌を歌うシーン? あるいは、映画『座頭市』のラストで下駄を履いたキャストたちが一斉に踊り出すシーン…。もし、グレゴリー・ハインズ主演の映画『タップ』やセヴィアン・グローバーの名前が浮かんだ方は相当のタップ通と言ってもいいだろう。

日本では、音楽ライブやダンスに比べるとポピュラーとは言い難いパフォーマンスだが、そんな中、常に新しいタップダンスのスタイルを世に送り出し、多くの観客たちを驚きと興奮の渦に巻き込んできたタップダンサーが熊谷和徳だ。

タップの神様と呼ばれた稀代のエンターテイナー、グレゴリー・ハインズに絶賛され、米ダンスマガジンの「観るべきダンサー25人」に選ばれるといった輝かしい経歴を持ち、数々のCMにも出演、そのパフォーマンスはソロ公演だけに留まらず、ハナレグミ、山下洋輔、上原ひろみ、レ・フレール、東京フィルハーモニー交響楽団ほか、様々なジャンルのビッグアーティスト達と共演。その斬新な組み合わせは毎回観客を裏切ることはなかった。

そんな熊谷の呼びかけにより、2006年に誕生したのが個性派タップダンスカンパニー「TAPPERS RIOT(タッパーズ・ライオット)」だ。彼に続けとばかりに各々が確かなキャリアを重ねたダンサーたちが一同に集結、圧倒的なパフォーマンスを繰り広げる。

熊谷本人は渡米中の為、出演することは叶わなかったが今月16日を皮切りに、およそ3年ぶりの新作公演『TAPPERS RIOT RHYTHM CARAVAN』が幕を開ける。そしてこの度、カンパニーのメンバーのひとり村田氏が本公演について語ってくれた。


熊谷和徳氏

TAPPERS RIOT
TAPPERS RIOT村田正樹さんインタビュー

——約3年ぶりとのことですが?

毎年、ライオット(RIOT)としては、ライブをしたり、各メンバーがソロとして様々なフィールドで活動してきました。今回の公演のような形でカンパニーメンバーのみで構成演出を手がける舞台は3年ぶりとなります。

——なるほど。という事はこの舞台では、ライオットならではの魅力が堪能できるということですよね。そもそもビジュアルだけでもダンサーの皆さん、魅力的ですよね(笑)。

そうですね、タップダンスバトルで2012年日本1になったメンバーやタップに必要不可欠なタップボードの製作販売を行っているメンバーなど各メンバー、それぞれのバックボーンを持った中、今こうして集まっているので本当に個性的な人達が多いです。

見た目ももちろんですが、性格や踊りの考え方なども本当にみんな違うので、良い意味で大変な事もありますが、その分色んなアイデアも飛び交って楽しいですよ。

——本番だけでなく練習風景も見てみたくなってきました(笑)。『TAPPERS RIOT RHYTHM CARAVAN』という公演タイトルの込められた想いは?

今までそれぞれのダンサーたちが違う道を歩んできて、カンパニーとして今一緒に踊る。今ここで踏む事を、その瞬間を大切に、現地点での僕らのタップとの向きあい方を明確に提示する舞台になると思います。タップダンスはリズムを創り出す楽器であり、そしてカラダ全身で表現するダンス。「人生の旅路とリズムの旅」をこの公演ではテーマにしています。

タップダンスを見たことない方は今でもとても多いと思いますが、それぞれの表現が音やリズムになって出てくるものがタップダンスです。ソロでのダンスやグループでの群舞などタップでも色々な見え方があると思うので、そういったところを楽しんでもらえたら。

————ずばり見どころは?

タップダンスのほかにエアリアル(空中パフォーマンス)のアーティストにも参加して頂き、タップ×エアリアルという組み合わせで作品をつくっています。また、本公演の全ての音楽を手がけてくれている大口俊輔さんの音楽も、聞き所のひとつです。音楽を聞く気持ちで、またダンスのショーを見る気持ちで見て頂けたら嬉しいですね。そして何よりも、人間からでるエネルギーがとにかくびしびし伝わるよう踊り倒します。是非そちらを観にというよりは感じに来て頂きたいなと思っています。

——最後に、初めてタップダンスをご覧になる方や興味を持たれた方にメッセージを。

タップダンスは見ていると自然に足が動き出したくなるものだと思います。きっと帰り道ではみんな足でリズムを踏んでいると思いますよ(笑)。またタップに興味がある方は、拠点でもある中目黒のカズタップスタジオにタップを体験しに来て頂けたらと思います。是非お越し下さい!

タップの“音”は、物理的に言えばタップシューズ、つまり足先やかかとから発せられるものだ。しかし、TAPPERS RIOTの舞台を見れば、その音は体中から放たれるものだということに気づくだろう。時には軽快に、時には激しく、まったく予想のつかない音の展開に初めは戸惑うかも知れないが次第にそれがトランス状態のような、言い知れぬ恍惚感に酔いしれる瞬間がやってくる。新しく甦ったTAPPERS RIOTの“タップダンス”の域を超えた迫力あるパフォーマンスをぜひ体感して欲しい。

Tappers Riot [RHYTHM CARAVAN]

響け! 魂のリズム 届け! 魂のビート タップダンスカンパニーTappers Riot。
3年ぶりとなる単独公演は4days 5stageで、完全復活!!
日時:2013年5月16日(木)~19日(日)

 
16日(木)19:00開演、17日(金)19:30開演、18日(土)14:00開演/18:00開演、19日(日)13:00開演
出演・構成/演出:Tappers Riot (村田正樹、谷口翔有子、加藤信行、安達雄基、米澤一平、米澤一輝、今井剛、石垣うたこ)
会場:D−倉庫(荒川区東日暮里6-19-7-2F)
※受付開始は18:30 ※3歳以下入場不可
料金:前売3,500円 / 当日4,000円(全席自由)
予約:KAZ TAP STUDIO予約フォーム
tappersriot@gmail.com
チケット専用コール:0120-240-540(平日10:00〜18:00)
問:KAZ TAP STUDIO Tel. 03-6906-6076

TAPPERS RIOT (5月中は初回無料体験実施中)

熊谷和徳氏を主宰とするタップダンスカンパニー。
それぞれのフィールドで活動しているメンバーがKAZ TAP STUDIOを拠点にタップダンスをアートとして捉え、サウンド、ステージをクリエイトしていく。現在は熊谷を除くメンバーだけでの活動も精力的におこなっており、個性派揃いのメンバーによるパフォーマンスはジャンル、世代を越え、様々フィールドから高い評価を得ている。2013年1月にはタップダンスパフォーマンス集団としてTVメディアにも取り上げられ、ヒューマンビートボックスのAFRAなどと共演するなど、他ジャンルのアーティストとのコラボレーションなども多い。タップダンスのワークショップでは、日本全国30カ所を超える場所で開催している。また、2010 年より一般公募で集まった参加者とともにワークショップに取り組み、公演を 行う参加型プロジェクト『TAP the FUTURE』を開始し、2011年『X’mas Dream of TAP』@あうるすぽっとでは100名を超える タップダンサーによるTAPオーケストラを実現した。拠点である中目黒『KAZ TAP STUDIO』ではレッスンやワークショップを行い、タップダンスの普及や後進の指導にも力を入れており、東京を拠点とし全国へと活動の幅を広めている。