『TOKYO PHOTO 2014』企画展 「メディアフォトエキシビション」エディトリアル・フォトとは何ぞや?
(2014.09.17)6回目を迎えるインターナショナル・フォト・フェア『TOKYO PHOTO』。文化庁支援のふたつの企画展が大きくフィーチャーされます。そのうちのひとつ、「メディアフォトエキシビション」は、エディトリアル・フォトを集める企画展。エディトリアル・フォトっていったい何なんでしょう? 『TOKYO PHOTO』代表、原田さんに教えていただきました。
『TOKYO PHOTO 2014』詳細と入場券プレゼントについてはこちら。
エディトリアル写真を本格的にプリント
雑誌社合同の画期的な企画。
「エディトリアル・フォト」とは、広告では無く雑誌に掲載される写真の事を指す。
米国で有名なファッション/ポートレート・フォトグラファーのアーヴィング・ペンやリチャード・アヴェドンは、雑誌『Harper’s BAZAAR(ハーパース・バザー)』や『VOGUE(ヴォーグ)』で広告やファッション写真を撮り、さらにメディアの影響力も手伝い、フォトグラファーとして大きな成功を収めました。今では『Christie’s(クリスティーズ)』や『Sotheby’s(サザビーズ)』の様な世界的なオークションハウスので高値をつけているのは、これらの作家の作品(プリント)です。
90年代以後もウォルフガング・ティルマンスやライアンマッギンリー、ホンマタカシなどが、雑誌『i-D(アイ・ディー)』や『Vice(ヴァイス)』, 『NYT Magazine(ニューヨーク・タイムズマガジン)』等で活躍しました。写真集の出版やアートギャラリーでの個展、美術館でのエキシビションの前に、彼らのように雑誌の紙面で活躍し、その後世に出る写真家のケースは少なくありません。
最近では、WEBやBLOG、SNSから突如スターが生まれる事もある。スコット・シューマンがそう。写真が世に出るきっかけは、写真集や写真展に限られてはいないのです。その事に着目し、エディトリアル写真を本格的にプリントし、額装した写真展は、面白いと思いました。展示会形式で複数の雑誌社合同の写真展は、世界でも聞いた事がありません。
今回は『KINFOLK(キンフォーク)』や『Richardson(リチャードソン)』(予定)が、写真を前面としたブランディングと差別化を図り、フォトコンテンツを中心にメディア構築を成功したことを例にとり、日本国内でも写真に対する意識の高い数誌をフィーチャーします。雑誌『Pen(ペン)』は写真家の浅田政志を、購読紙『Momentum(モメンタム)』は鬼海弘雄の写真展を計画しています。
とても日本的な写真によるユニークなアプローチが見れると思います。
TOKYO PHOTO 2014 出展作家の作品より。
『TOKYO PHOTO 2014』
日時:2014年10月3日(金)~ 6日(月)12:00 ~ 19:00 *10月3日(金)は18:00まで。
会場:TOKIA東京ビルディング 西側ガレリア(東京都千代田区丸の内2-7-3)
チケット:一般1,300円 学生1,000 円(前売り 1,000 円)
*10月3日(金)のみ学生600円
主催:東京フォト委員会
助成・協賛・協力:文化庁、 オランダ大使館、BNP Paribas、三菱地所