深瀬鋭一郎のあーとdeロハス上海万博パビリオン攻略法。

(2010.05.28)

上海万博は184日間の会期中に7000万人、1日当たり38万人の入場者を見込んでおり、ようやく5月21日から連日30万人超えの入場者数になりました。ただ、初日から5月13日までの入場者数はのべ200万人、一日平均15万人と、筆者がいた頃の上海万博会場はかなり入場者数が少ないようでした。

とにかくデカイよ中国館。
日本産業館は初音ミクと相対性理論「ラブずっきゅん」でお出迎え。
マカオ的うさぎ灯篭館。

それでも、中国館、日本館、ドイツ館、サウジアラビア館といった大人気館をはじめ、イギリス館、フランス館、スイス館、スペイン館、イタリア館、韓国館、日本産業館といった人気館は長蛇の列ができていました。テーマ館(主題館)も予約券入場のみに制限されていました。
 

飾り窓でいっぱいのオランダ館。
感性城市フランス館はウエディング誘致に熱心。
いよいよ深夜に大人気ドイツ館へ突入!

一方で不人気館はフリーパスで入れる状態であり、人気館の周囲以外は人影まばら。もっとも、入場者数はこの一ヶ月で伸び続けており、大人気館では何と最大4時間待ちという状況になっているそうですから、今後上海万博に行かれる方のために、できるだけ効率的に回るための攻略法をお教えしましょう。

 
1.上海万博は朝8時30分に開場します。日本館など当日の入場を早めに締め切ってしまう館もありますので、ウェブなどで情報を仕入れて、自分が朝一番に見たい人気館の近く、または中国館予約券を取りやすいゲートから入場しましょう。
浦東側中央のメインゲートは混雑しますから、浦西側など比較的空いているゲートが入場しやすいです。

 
2.入場ゲートから遠くないところに予約機が設置されており、テーマ館(城市未来館、城市人館、城市生命館、城市地球館、城市足跡館)の予約券が発券されます。11時ぐらいにはなくなってしまうようです。中国館は入口で先着順に予約券を配っていますが、30分間でなくなってしまうとのことです。上海企業連合館や、国家電網館、上汽集団通用汽車館にも発券機があるとのことです。

 
3.中国館、テーマ館、万博センター、万博文化センター、万博軸は永久設置され、会期終了後も観覧可能なので、また上海に渡航する機会があれば無理に並んで観覧する必要はありません。筆者は予約券がとれた城市人館以外は、将来上海に行く機会もあるだろうと思ってパスしました。

 
4.午後の時間帯が一番混み合うので、日本館のように入場者を途中で締め切ってしまう大人気館は朝早めに、ドイツ館のように入場者を途中で締め切らない午後22時まで開いている大人気館は夜遅めに入ると1時間程度の待ち時間で入館できました。また主にCゾーンにある大人気館以外の人気館は、午前の後半や夕方から夜にかけて回ると待ち時間の節約になると思います。

 
5.昼12時から夕方17時頃のピーク時間帯には、それほど人気がない館の中で興味がある館を回ると良いでしょう。筆者は「悪の枢軸」と紛争地域のパビリオンを中心に回ってみました。ブッシュ前大統領が2002年1月29日の一般教書演説で反テロ対策の対象として掲げた「悪の枢軸」(axis of evil)3カ国や紛争地域のパビリオンは、万博会場の中でAゾーンの中の一定の地区に配置されています。
紛争当事者国同士はある程度距離を離して設置されています。もっとも、ピーク時間帯なだけにこの時間帯を逆に休憩時間に充てるという戦略もアリだと思います。

 
6.飲食物は持ち込み禁止です。万博は国際博覧会条約に基づく教育プログラムですから、レストランや売店は最小限しか配置されていません。会場内に酒はなく、オフィシャル・スポンサーであるコカコーラと中国企業のミネラルウォーターのみが販売されています。こうした中で飢えをしのぎつつ、朝8時30分から夜22時まで行列し続ける(ちょっと極端でしょうか?)ためには、パビリオン付設の売店を活用すると良いでしょう。筆者はアフリカ連合館やフランス館のテイクアウトを利用しましたが、フランス館の作りたてサンドイッチは超美味でした。

 
では皆さんのご健闘を祈ります。再見。

 

どこかと仲が悪いイスラエル館。
どこかと仲が悪いレバノン館。
アラブ首長国連邦館ではライブパフォーマンスが。
「悪の枢軸」地域ってこの辺のことですか?