深瀬鋭一郎のあーとdeロハスあーとdeロハス歳時記。

(2009.12.28)

今年の顔といえば、石川遼や鳩山総理もさることながら、世界的にみれば、1月からアメリカの第44代大統領に就任し、ノーベル平和賞を受賞したこの方でしょうか。

実は先日、くら寿司で、回転寿司5皿を食べる毎に行われるガシャポン的なゲーム≪ビツくらポン!≫が当たらなかったので、お土産代わりに、店の入口にあったデコトラックのミニカーが入っている200円ガシャポンをやってみました。すると、見覚えのある顔が描かれた「YES WE CAN」デコトラが出てきました。肖像権スレスレというか、かなりヤバイ感じで、筆者にとっては大当たりでした。なぜか年始に香取神宮で大吉おみくじを引き当てたことを思い出しました(笑)。
さて以下では、今年の締めくくりにあたり、9月中旬からの3カ月に筆者が出演・開催したイベント等を歳時記的に紹介しましょう。

 

1.100UMBRELLAS at 東京タワー「FLOWER POWER」

「100UMBRELLAS」は、アーティストMireyHIROKIによる、ビニール傘の使い捨てが深刻なゴミ問題を引き起こしている問題を多くの人たちと考え心の中に花が咲く様にLOVE&PEACEが育っていくことを願う観客参加のインスタレーション作品。「世界中の人の心に一輪の花を。」のメッセージを載せた6色のビニール傘の花を100本、東京タワーの足元に咲かせました(9月19日、東京タワー×MireyHIROKI×ROOTOTE)。傘を持つ100名の熱気に溢れたドキュメンタリー写真がプリントされたエコバッグが、11月21日から東京タワーなどで発売されています。このイベントに先立って開催された展覧会「FLOWER POWER」(9月15日~10月4日、gallery COEXIST)のレセプションで、筆者はMireyHIROKIさんとのトークショーを行いました。

 

2.art-Link上野-谷中アートコンペティション「龍門」2009

美術の杜上野と隣接する谷中・根津・千駄木といった下町をアートでリンクするイベント「art-Link上野-谷中」では、筆者を審査委員長として、昨年から「龍門」というアートコンペティションを開催しています。今年のコンペでは、「たけしの誰でもピカソ」の勝ち抜きアートバトル第4代グランドチャンピオンの「芸大の研ちゃん」こと海津研さんが、宮沢賢治の短編小説(童話)「よだかの星」を原作として制作したサイレント・アニメーション作品≪よたか≫で応募し、見事最優秀賞(モンブラン・パトロネージ深瀬記念視覚芸術保存基金賞)を獲得しました。準優秀賞は、横浜美術短期大学教授の浅川正樹さんのデジタルプリント作品「Colors Complex in Tokyo」でした。お二人には副賞として上野のギャラリー空にて個展の機会が設けられます。

 

3.ワールド・ハーモナイズ・プロジェクト
~世界と共鳴していく鐘を、一緒に鳴らす~

地球上にある、可能な限りの教会や寺院の鐘を鳴らしていき、それと人々が共鳴して地球上に共鳴の環(輪)をつくるというものです。今年の国連難民の日(6月20日)に国連大学ビルで行ったのが初回で、今回は第3回目。横浜タカシマヤで開催された「幸せをつなぐ」作品展の一環として、タカシマヤ屋上で黄金のシップベル(客船の出向時に鳴らす鐘)を一般参加者とともに鳴らしました。舞台上で鐘を鳴らすリード役を務めた新野圭二郎さんは演劇出身のアーティスト。必死にシップベルを鳴らすコミカルな演技に場内は爆笑の渦でした。次に紹介するART SHOW“Birth2が同日開催の予定だったので、横浜タカシマヤから表参道ヒルズに急いで移動して開催しました。

・記録ムービー

 

4.ART SHOW“Birth2”

表参道ヒルズのイベント・スペース スペースオーで開催したファッションとアートと音の融合イベントで、現役のファッションモデルたちが、アート作品を身にまとって会場を歩きました。筆者は出展応募作品の審査員とイベント運営のアドバイザーを努めました。原始時代に裸で生きていた人間は、その進化の過程で生命保護のため服を着るようになり、ひいては生殖活動のため着飾る、自分という個を主張するなど、外装の着飾りが進化していきました。こうして様々な用途で作り出された外装のさらなる進化形として、現代アートとしての表現も有得るだろうと考えられます。いう発想から、“Birth2”はこうした発想から開催したものです。欧米ではアートを購入して部屋に飾ることが服を着ることのように身近ですが、日本でもアートを身近に感じて欲しいという願いも込めています。

・Birth公式サイト

 

5.eco shift taito – アートを通して考える地球の未来

環境運動を促進するエコ・アートイベントで、東京アートシーンの新たなホットスポットとして注目を集める台東区の3つのギャラリー(Gallery COEXIST、ギャラリー空、MAKII MASARU FINE ARTS)が中心となり、2009年10月30日から11月22日まで開催されました。eco shift taitoというタイトルは、Change(変革)やStart(出発)ではなく、今あるものをShift(転換、動かす)させて未来を変えていこうというメッセージを込めたものです。世界6都市を巡回した話題のエコバッグ展≪The Nomadic “decob”≫など様々な企画展や、子供から大人まで誰もが楽しめる体験ワークショップやシンポジウムが開催されました。筆者はシンポジウムにパネラーとして参加し、エコ・アートに至る美術史について基調講演を行いました。

・The Nomadic “decob”記録ムービー

 

他にもいくつか出演しましたが、あまり長くなってもいけないので、あしからず省略します。では、今日から上海国際博覧会の準備で上海に行ってきます。年明けにeco japan cup受賞者展でお会いしましょう。