アートニュース Fromミュージアムカフェ – 15 - 上野の森美術館で開催中の『ネオテニー・ジャパン―高橋コレクション』、ニッポンの現代アートのヒットパレードが楽しめる!

(2009.05.21)

現在、上野の森美術館で開催中の展覧会『ネオテニー・ジャパン―高橋コレクション』は、日本屈指の現代美術コレクターとして知られる精神科医・高橋龍太郎氏が収集したコレクションの中から、世界から注目を集める1990年代以降の日本人作家の現代美術作品を展示しています。
そのラインナップは今日の現代アート・ムーブメントを作ってきた作家たちばかり!

加藤美佳
『パンジーズ』 2001
Courtesy TOMIO KOYAMA GALLERY

タイトルにある「neoteny=幼形成熟の意」というキーワードは、90年代以降の日本の現代美術にみられる特徴のひとつである「幼さ、カワイイ」、そして今や日本の代名詞にもなっている「マンガ、アニメ、オタク、サブカルチャー」といった世界観を多角的に表現する単語として用いられているとか。

作品から感じられるリアルさあったり、ファンタジーな物語性であったり、さらにはグロいと感じる表現だったり……。作品に込められている想いが「今」生きている作家の息吹であるということが、より作品を身近に感じさせてくれます。

展覧会初日の前日にあった内覧会では、多くの出品作家が集結。実際に描いた本人と同じ時代を生きているというのはとっても幸せなことですよね。

個人コレクターである高橋氏が自らの私財で購入した愛すべき作品たち。ひとりのコレクターの目線にたっての観賞も好みがうかがえておもしろいかもしれません。
「これ、どうやって保管しているんだろう……」なんてことが一瞬頭を過ぎるくらい、絵画だけでない立体作品など多種多様な作品が詰まっています。

出品作家は、奈良美智、村上隆など国際的に活躍するアーティストから若手アーティストまで33名! またオリジナルグッズも数多く販売しています。
日本の現代アートを知るならココ! 都内のギャラリーを数十軒ハシゴしてもこの豪華さには勝てないです!

 

『ネオテニー・ジャパン―高橋コレクション』

期日:2009年5月20日(水)~7月15日(水)
会場:東京・上野の森美術館
料金:1200円(一般)ほか
問い合わせ:上野の森美術館 03-3833-4191

鴻池朋子『mimio-odyssey』 2005
Courtesy the artist and Mizuma Art Gallery
名和晃平
『PixCell-Gazelle#2』 2006
Courtesy the SCAI THE BATHHOUSE
小谷元彦『Human Lesson (Dress 01)』1996
Courtesy YAMAMOTO GENDAI
できやよい『Untitled (Francesco Yayoi)』2001
Courtesy YAMAMOTO GENDA