アートニュース Fromミュージアムカフェ – 9 - 今、ハクブツが熱い? 恐竜たちが上野に集合! 国立科学博物館『大恐竜展 知られざる南半球の支配者』

(2009.03.26)

ティラノサウルス、トリケラトプス、プテラノドン……みなさんがよくご存知の恐竜たちは、一切いません、ありません。なぜならば、今回の主役ははるかかなた南半球の恐竜たち。2億年の時空をさかのぼり、ゴンドワナ大陸で生息していた恐竜たちが上野で甦るのです!

国立科学博物館(東京)で好評開催中の『大恐竜展~知られざる南半球の支配者~』は、南半球の恐竜発掘の研究成果を基に展覧会を構成しています。1998年に40万人の来場者を集め、反響を呼んだ『大恐竜展~失われた大陸ゴンドワナの支配者~』から11年、その間に飛躍的に進んだ研究技術の成果がここに集結しているので、世界中から注目を集めている大変貴重な展覧会なのです。

マプサウルス親子 カルメン・フネス博物館(アルゼンチン)監修復元

なかでも目玉展示は、今回が世界初公開となる史上最大級の肉食恐竜「マプサウルス」。なんと全長13メートル! そして今回は“親子”での復元骨格が展示されています。

さらにはペットサイズ(と勝手に命名)な全長2メートル以下の恐竜も(でもやっぱり肉食)。実物の骨に触ることのできるコーナーなどもあり、日本初公開が多数を占める約80点で、恐竜ワールドを堪能できます。

しかし、何より魅力的なのは、恐竜に魅せられてその発掘・調査・研究に命をかける人たちが裏側にいるということ。今展を通して、そんな「ロマン」を感じずにはいられません。

国立科学博物館は昨年開催した『菌類のふしぎ-きのことカビと仲間たち』など、最近は話題の展覧会が次々と開催されています。常設展示も洋風近代建築の息吹を残した素晴らしい建物と調和した博物の世界が楽しめるなど、マニアックな人にはもちろん、デートなどの気軽な場としてもオススメ。近頃「ハクブツ」にハマってる人、多いかもしれません…。


ちなみに4月5日までの期間は、上野動物公園の歴代パンダが剥製で大集合! な展示も開催中。剥製になってもその可愛さは永遠ですので、ぜひご覧になってください。

 

『大恐竜展 知られざる南半球の支配者』
期日:2009年3月14日(土)~6月21日(日)
会場:東京・国立科学博物館
料金:1500円(一般)ほか
問い合わせ:ハローダイヤル Tel. 03-5777-8600

スタウリコサウルス ブラジル国立博物館蔵
クリオロフォサウルス オーガスタナ大学(アメリカ)監修復元
国立科学博物館(東京)で好評開催中の『大恐竜展~知られざる南半球の支配者~』