女性のための、元気になれる俳句57 選・如月美樹 朝顔やすでにきのふとなりしこと 鈴木真砂女

(2009.08.24)
 

朝顔は秋の季語。早朝、花を開いた朝顔を見て、昨日という時がもう過ぎ去ったものなのだと改めて知る。それは美しく甘い記憶なのか、辛い記憶なのか。
どちらにしても、人は今という時にしか存在することができない。そう気づくのも、朝顔が圧倒的な現実感を持って咲いているからだ。
現実を受け止め、女は新しい一日を生き始める。掲句初出『夏帯』(1969)。