三寒四温は冬の季語だが、いま頃の実感だろう。テレビのお天気ニュースなどでもさかんに使われる言葉だ。
「三寒四温」という言葉が分離できないものだと思い、以前、「三寒四温十五分マッサージ」などという句を作ってみたこともある。ところが、それぞれ「三寒」「四温」だけでも季語なのだ。では、どうやって使えばいいのか。そう思っているときに、掲句に出合った。なるほど！　と膝をたたいた。
　ほんの二泊三日ほどの、冬の終わりの旅。しかも、四温に戻るというのだから、旅はきっと楽しかったのだろうと想像できる。あるいは、旅先での仕事がうまくいったのかもしれない。
　春は少しずつ近づいている。