アートニュース Fromミュージアムカフェ – 20 - ため息が出るようなジュエリーにうっとり。国立新美術館で開催中『生誕150年 ルネ・ラリック 華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ』

(2009.06.25)

先日、9月7日まで国立新美術館で開催されている『生誕150年 ルネ・ラリック 華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ』の内覧会に行ってきました。
19世紀末から20世紀半ばにかけて、アール・ヌーヴォーのジュエリー制作者として、またその後アール・デコのガラス工芸家として活躍したルネ・ラリック(1860~1945)。来年が生誕150年にあたるということで、記念の展覧会がようやく開幕しました。ラリックといえば、日本でも美術館があるほど愛され続けている作家でもありますよね。コレクターも多く、日本人の嗜好と似合った作品が多いのも特徴です。

ハット・ピン《ケシ》 1897年 オルセー美術館 
©RMN (Musée d’Orsay) / Jean Schormans / distributed by DNPartcom

今回は国内外のコレクションから厳選された約400点の作品を一堂に集め、その創作の全容を紹介します。有名なガラスやジュエリーといった作品だけでなく、趣向を凝らした様々な作品を展示しています。例えば、ドレス。ラリックがデザインした洗練されたデザインのドレスからも素晴らしいセンスが感じられますよ。ドレスのドレープなどの演出は見事。当時はとっても“ハイカラ”だったのでは?

さらにはデザイン画帳なども展示されています。ラリックの人となりが感じされるような直筆のスケッチも満載。実物とスケッチを比べながら観賞することができます。
展示空間もため息が出るような素敵な構成になっています。ひとつひとつが小部屋のようなつくりになっていて、次の部屋に入るたびに、そのイメージがガラッと変わっていくのも楽しいです。

ラリックといえば…な定番の作品はもちろんのこと、「こんなものまで」という新しい発見もたくさんあります。その仕事の素晴らしさが改めて感じられる作品がぎっしり展示されています。梅雨まっさかりの季節なので、美術館デートにもこの展覧会の観賞はオススメです!

ミュージアムショップに並んでいる、兵庫県のワッフルケーキ専門店「R.L(エール・エル)」のワッフルにも注目。ここのお店の名前の由来はラリックのイニシャル(RENE LALIQUE)からとったものだそうです。そんなゆかりのあるスイーツが展覧会と一緒に楽しめますよ。

『生誕150年 ルネ・ラリック 華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ』
期日:2009年6月24日(水)~9月7日(火)
会場:東京・国立新美術館
料金:1500円(一般)ほか
問い合わせ:ハローダイヤル 03-5777-8600
http://www.tokyo-np.co.jp/event/lalique/