リブロ・トリニティ – 23 - 『本日開店! 大阪・鶴橋キムチ食堂 下町コリアタウンのB級グルメレシピ120』洪性翊著

(2011.01.21)
~著者+編集者+書店スタッフ3人が一体となり、力を合わせて完成した本を紹介するコーナーが「リブロ・トリニティ」です。このたびは著者+書店スタッフ+読者の3人でトリニティ!~

洪性翊 著

『本日開店! 大阪・鶴橋キムチ食堂 下町コリアタウンのB級グルメレシピ120』

■著者より

洪性翊(ほん・そんいく)

株式会社徳山物産代表取締役社長。
1956年、大阪生まれ。1985年、(株)徳山物産に入社。2000年、同社代表取締役に就任。辛ラーメン、マッコリ、ゆず茶、韓国のりなど韓国食品の日本におけるブームの火つけ役となる。現在、関西韓食文化協会の会長も務め、日本と韓国の食の架け橋として、韓国の食文化に貢献している。

◆班家食工房(パンガショクコウボウ)
http://www.rakuten.co.jp/panga/index.html

歴史あるコリアタウン・鶴橋のB級グルメを召し上がれ!

日本で最も歴史があり、最大のコリアタウンである大阪・鶴橋。在日3世の私はこの町で生まれ育ちました。現在は“焼肉の街”として有名な鶴橋ですが、この町にもう一つ欠かせないものといえば何といってもキムチ。焼き肉店のわき役として登場するだけではなく、商店街には各店自慢のキムチが、ずらりと並んでいます。

そんな町で育った私の家の食卓には、毎日のようにキムチが登場します。子どもの頃からキムチを納豆に混ぜたり、鯖の味噌煮に加えたりと、無意識にキムチと日本料理を組み合わせ食べていました。双方のいいところをミックスして、さらにおいしくさせた料理は私たち、在日のアイデンティティーとどこか重なるようにも思います。

この本では、コリアタウンで育ってきた私が家庭料理として日常的に食べてきた、簡単に作れるキムチレシピをたくさん紹介しました。定番として日本でも当たり前に食されている鍋やチャーハンといったものから、おそらく鶴橋オリジナルのレシピである、パスタやリゾットまで。健康づくりにも役立ち、何より食べておいしいキムチレシピの数々を皆さんぜひお試しください。

最後に宣伝。2011年に、書籍と同じ「本日開店! 大阪・鶴橋キムチ食堂」という商品名のキムチを発売します!! ぜひ召し上がってみてください。

 

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■書店スタッフより

ブックファースト新宿店 リーダー Dゾーン 実用書担当渡辺裕子(わたなべ・ゆうこ)

新潟県出身。寒さが大の苦手。食べものの話ですぐにテンションが上がります。ネコを飼いたいけれど、住まいの事情で飼えないので、ペットショップに通っています。

男性にも手軽に作れる! キムチの意外な組み合わせが楽しめる一冊

本書に出会うまで、私は大阪の「鶴橋」がコリアタウンとして有名なことを知りませんでした。実は、東京の人にはなじみ深い新大久保よりも歴史があるんですね。焼き肉屋さんが立ち並ぶ商店街を散歩したら楽しそうな街だな、というのが一読者としての率直な感想です。

鶴橋キムチを使ったレシピは、簡単なだけではなく、これまでのキムチの概念を崩されるような組み合わせが印象的でした。私が特にお勧めしたいのは、「軍隊鍋」と「クリームチーズキムチ」。どちらの料理にもキムチとチーズが使われています。「チーズとキムチの組み合わせ!?」と思われるかもしれませんが、これが意外においしいのです! 在日コリアンの著者ならではの新たな料理に出会えるのもこの本の魅力の一つだと思います。

当店はビジネス街に位置していることもあり、レシピコーナーでも、会社帰りに寄っていただく方が多いのが特徴です。本書はサイズが新書版という手軽さゆえでしょうか、男性のお客様にもよく購入していただいている印象を受けます。通勤電車の中でぱらぱらめくりながら、今夜の夕食は……と献立を決められるので便利ですよ。

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■読者より

レシピブロガーやまがたん

山形県在住の31歳。フルタイムで働くかたわら、ワーキングマザーとして、夫と3人の子どものために作るレシピを公開。1カ月で30万アクセスを集めるブログ「共働き夫婦の簡単うちごはんレシピ日記」http://ameblo.jp/yamagatan/は、レシピブログランキングの常連。「共働き」「かんたん」カテゴリーでは常に1位を誇る。

◆共働き夫婦の簡単うちごはんレシピ日記
http://ameblo.jp/yamagatan/

早速、アレンジレシピを作ってみました!

普段全く読書というものをしない私が、この本に興味を持って読みふけれたというのも、載っているレシピが単純明快でわかりやすかったから。全てはこれに尽きるのではないかと思います。

ごはんのお供にと漬物感覚で食べていたキムチに、こんなにもアレンジの仕方があったことには驚きと発見の連続。

そして、これはきっと作者の方が楽しんで料理をされているからなのでしょう。キムチ料理の楽しさが本からしみじみ伝わってくるんです。だから読んでいるだけなのに、まるで自分がレシピを考え出したかのように楽しみながら読むことができました。

料理というのは手間暇をかければいくらでも凝れると思いますが、家庭にある有り触れた食材にキムチを加えるだけで、全く違った創作料理ができてしまう。これはまさに発想の転換、アイデアの宝庫。私にとっては勉強になることばっかりの一冊。

私もまたレシピを公開する弱小お料理ブロガーのはしくれではございますが、まさに目標とする私の料理の神髄はここにあり。

「キムチとは食材のみならず調味料たれ」。そんな言葉が頭に浮かんでしまうほど、奥の深いキムチ料理道に感銘を受けた一人として、これからも様々なレシピを考案していきたいと思います。

↑アレンジ料理1:大根タコキムチ 調理時間5~15分
↑アレンジ料理2:キムチコンビーフ 調理時間15~30分

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