女性のための、元気になれる俳句17 選・如月美樹 〜女一人佇てり銀河を渉るべく 三橋鷹女〜

(2008.09.15)
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「銀河」は秋の季語。銀河を渉(わた)るというのは、かなり強い意志があるのだと思える。発表当時の女性の地位を考えて読んでもいいし、現代に読み直してもいい。
句の中身は「銀河を渡ろうと、女一人で立っている」ということなのだけれど、それだけで、揺るぎない覚悟を持った毅然とした女性の姿がくっきりと目に見えてくる。
 短いからこそ、俳句はその中に大きな宇宙を盛り込むことができる。そこがおもしろい。掲句初出『白骨』(1952)。