夏の暑い日、書道の風流なアートで涼みませんか? 中塚翠涛『時-TOKI-』展

(2010.07.21)

7月16日(金)~25日(日)まで、カレッタ汐留、46Fエレベーターホールででは、カリグラフィーアーティスト 中塚翠涛(なかつか・すいとう)EXHIBITION『時-TOKI-』が開催しています。

最近、よくテレビで書道を取り上げた映画やテレビを目にしますよね~。パフォーマンス的な書道ってなんだかダイナミックかつ、繊細な使いも見られ、「書」は日本人の心を表すものだなぁ~と改めて、中塚さんの個展を見て感じました。

今回の中塚翠涛さんのイベントは、忘れかけていた日本の情景をこの個展の場で感じてほしいと言う、中塚さんのコンセプトに基づいて、「考える時」ではなくこの場で「感じてもらう時」として表現しています。
静けさの中たたずむ掛軸、デジタルアートでは書は一段と引き立ちます。そして、暑い夏に、涼しさを感じることの出来る作品です。

日本初となる、「書道とデジタルのコラボレーション!!!」リアルタイムで、気象情報と連動し、モニターで映し出された『花鳥風月』の書が、天候、気温、湿度で変化するのです。新しいアートという事で注目です。
46Fのエレベーターが開くと、3つのモニターが目の前に……。

 
こちらのモニターには東京の現在の天候、気温、湿度が「花鳥風月」の文字で動画として映し出されています。モニターは3つあり、真ん中は「東京」、両脇は「ニューヨーク」の気象情報です。
気候や温度によって「花」「鳥」「風」「月」の書がゆっくりと動いたり、大雨や雷雨の時は、激しく動いたりと、毎日、毎分違った「書」をお楽しみいただけます。
ここに来ると、目で見て分かる時計ではなく、まさに「時を感じる」ことの出来る作品です。

デジタルアートの他、掛軸、書でペイントしたMunny人形、有田焼も展示されています。

こちらの掛軸はモニターで映しだされる文字とリンクして、描いているとの事です。
中塚翠涛さんご本人がいっらっしゃったので「花鳥風月」を表現した掛軸と一緒に撮らせていただきました。

有田焼も11点ほど展示されていました。
色は、日本の色にこだわり“瑠璃色”と“うぐいす色”を使い、「花鳥風月」の文字でデザインされています。お皿や、カップのデザインもこだわりがあり、デザインによってそれぞれの形を決めたようです。
こちらの有田焼はこの個展の後、ニューヨークで展示されるそうです。
日本の色、日本の「花鳥風月」をデザインしているとはいえ、どこかヨーロッパ風な雰囲気もかもし出しています。

「花鳥風月」の文字が人形全体に入っています。
見ているだけで癒されます。そして、愛着も湧きます。
こちらの人形はもともと、アメリカの玩具メーカーから販売されている、カスタマイズできるドール・トイです。

書でペイントした“Munny人形”

中塚さん自信は、4歳から書をはじめ、大東文化大学文化部中国文学科を卒業。空間を書でデザインするという独自のスタイルを確立され、国内外の商業空間や施設、また、旅館やホテルなど多種多様な空間カリグラフィーやプロダクトデザインを手がけています。

今後の中塚さんの活動としては、7月31日~開催する『汐留博覧会2010』に参加されます。またその後は、2010年11月中旬にフランス パリにて『和美展』~美しいときに美を感じて~を予定しています。

この暑い夏、書の美しさに癒され、涼しめる中塚翠涛さんの個展「時-TOKI-」はお勧めです。
また、今後の中塚さんの活動にも注目していきたいです。

中塚翠涛EXHIBITION『時-TOKI-』
期間:2010年7月16日(金)~25日(日)
時間:11:00~24:00
場所:カレッタ汐留 (港区東新橋1-8-2)
   46F エレベーターホール
入場無料です。
お問合せ:カレッタ汐留 03-6218-2100

筆者プロフィール

伊藤 なつき

PR会社勤務
宮城県仙台市出身。高校卒業後、ロンドンへ留学。かの有名なイギリスの俳優、ゲイリー・オールドマンの通っていた演劇学校のシアターデザイン学部を卒業。その後、シアターデザインアシスタントを経て、帰国。帰国後は、現在のPR会社にて、商業施設、海外マラソンレースなどのPR業務を担当。英語でのコミュニケーションを得意としている。
趣味は、アート展、美術館めぐり、旅行、ミュージカル、バレエやオペラ鑑賞。