Shibuya Tourbillon 〜2〜 日常に潜む冒険身近な素材が化ける
巻き寿司アート×先進国無能会議。
(2013.04.08)
プレオープニング・イベント第1弾
「blank page; 」開催中。
4月5日に新しいアートスポット『アツコバルー arts drinks talk』は始まりました。
最初の企画は「blank page;」。それぞれ個性の違う魅力的な7組のグループ展。
とにかくやってみよう。と始めたものの、キュレーターのプロ、四方幸子さん、キュレーターでアーティストの福原志保さんという最強のスタッフはいるものの、私を含め全員商業ギャリーをやったことがない。内心思う。「あれ?作品ってどう売ったらいいの?」
『ラミュゼ』*のプロデューサーでもある歌手のソワレは「あんたたちホントにもう大丈夫なのかしらね?」とそわそわ。女たちは「内容が良ければお客さんは来てくれるし買ってくれるよね。」とナイーブに信じているのです。
私たちがやりたいアートビジネスの形とは、時間軸に沿っていくもの。
投資の為の時間軸ではなくて、今、気になるアーティストが同じ時代の空気を吸ってどんな作品に実を結ばせるのか、エキジビションごとに(サポートの為に買って、)追っていきます。彼らの持っているアンテナは言葉に表せない大事な何かを察知していつも社会に問いかけているから。
あなたは時代という鞘の中で自分の人生とアーティストの人生の間でエコーする何かを味わう。これはバイブレーションだ。グルーブだ。『アツコバルー arts drinks talk』はそんな貴重な体験の味わえる場所になりたいのです。まさに映画『ハーブ&ドロシー』のふたりのような作品の愛し方をわたしたちは提案します。
ここに来たらアーティストやキュレーターとぜひ触れ合ってほしいのです、コーヒーやアルコールのあるバーカウンターをぜひ利用してほしいです。
Fest*LAB vol.3
「日常に潜む冒険」
巻き寿司アート たまちゃんのにっこり寿司
ダンボール作家 本濃研太
たまちゃんのにっこり寿司
まずは写真を見て。とても安心して食べられないクレイジー巻き寿司アート! 編集者・ライターで私の同級生でもある都築響一さんのメールマガジン、『ROADSIDERS’ weekly』vol54で知りました。この巻き寿司作家たまちゃんこと清田貴代さんはその日の気分やいる場所に触発されて巻き寿司を作るといいます。先日の『アツコバルー arts drinks talk』のプレ・オープニング用には「生まれる」というテーマで精子、受精卵、胎児(逆子)胎児(臨月、逆子治っている)までを作ってくれました。「どうぞ召し上がれ。」と言われて躊躇。彼女はエロスもウンチも名画も巻き寿司で作ってしまうのです。でもそれらは食べ物。戸惑う自分の心を分析するのも面白いし、平気で喰らってしまう人の心理もまた興味深い。食べるって、生き物の根源的行動でしょ、でも胎児の形を喰らったら怖い意味が付加される。おせち料理では黒豆にだって意味があるしね。見て食べるという行動に直結するインターアクティブ(相互作用)で自分を試され疑問を投げかける巻き寿司。そして胃の藻屑と消える、はかないからこそインパクトあるアートです。
『たまちゃんのにっこり寿司』ホームページ
『たまちゃんのにっこり寿司』Facebokk
渋谷で開催!? 「先進国無能会議」
そして本濃研太。「お金のかからない素材で彫刻したかった」という理由から始まったダンボール作品です。ダンボールの特性を生かした不思議な(質感の)動物や人間を作る。数年前の築地本願寺のジャズ寄席の会場がダンボールの動物群にハイジャックされていました。そこで私は本濃さんに出会って以来、気になっていた作家。彼は東日本大震災と福島の原発事故の後、自分の仕事も社会や政治とがっつり対面しないといけないと実感して大作、「先進国無能会議」を作りました。2012年宮城県に6ヶ月の間展示したものの一部を今回初めて東京で披露。会場のバーカウンターの前に円卓がしつらえられます。先進国の首脳に交じって無能会議を開きませんか?
5月12日 最終日の17時からは
トークショー&ミニライブ
そして「日常に潜む冒険」の最終日にはピエール・バルーのトークショー&ミニライブが。「映像と言葉で時代の証言者となりたい」と願うピエール・バルーがハンディカムで撮った映像作品『時と時刻 ~ロベール・ドアノー&緒形拳』を上映します。1993年、ピエール・バルーが友人であった写真家ロベール・ドアノーに日本の俳優、緒方拳を引き合わせました。フランス人でしかも知り合いしか撮りたくないと言い張っていたドアノーが3日間共にパリの街を歩くうちに緒方拳と打ち解けていく様子を撮った貴重な映像(約40分)。ピエールの語りと歌を交えながらの展示会のクロージングとなります。常々「最も素晴らしい冒険は日常の中にある。」と言っているバルーにはぴったりの展示でのライブです。
Fest*LAB vol.3 「日常に潜む冒険」
巻き寿司アート たまちゃんのにっこり寿司×ダンボール作家 本濃研太
開催期間:2013年5月1日(水)〜12日(日)
会場:『アツコバルー arts drinks talk』
会期中無休
入場料:500円(1 ドリンクチケット )
ご予約:お問い合わせTEL:03-6427-8048
mail:ab@l-amusee.com
5/1(水)〜 5/2(木)14:00~23:00
5/3(金)〜 5/6(月)12:00~18:00
5/7(火)〜 5/11(土)14:00~23:00
5/12(日・最終日)12:00~17:00(17:00以降はトークショー・ミニライブ中のため、展示空間には入れません)
レセプション:2013年5月1日(水)19:00-21:00入場無料
会期中のイベント
*巻き寿司アーティストたまちゃんのワークショップ
5月3日(金)、4日(土)、5日(日)
15:00〜デモンストレーション、16:00 〜17:00 ワークショップ
参加費:3,500円(材料費含む)10人限定、予約優先
エプロンとハンドタオルを持参ください
*ピエール・バルーのドキュメンタリー映画の映写会とトークショーミニライブ
5月12日(日)(日本語フランス語同時通訳付き)
ギター伴奏:大西孝明
予約 2,000円、当日. 2,500円(いずれもワンドリンク付)
こちらのイベントにいらした方は展覧会の入場料はいりません。