旗竿敷地を効果的に光と風が通り抜ける
1本の木に家族が集う
(2015.09.09)
木の温もりに包まれる
都心の人気住宅街。その意外性のある玄関は、旗竿敷地を活かしたものだった。家主は小学生のふたりのお子さんを育てるご夫婦、森川さん。
「遊びに来た人は、まず玄関を入ったところで“このまま入っていいの?”と聞くんです。中の構造が分かりにくいみたいですね」。玄関のドアを開けると、靴を脱ぐ小上がりのところまで細長い木の床の廊下が続いている。
「土間にするとか庭にするとかいろいろ考えたのですが。でも、靴で木を踏む感覚はあまりないので、その感触を楽しみたいと思いました」。土間が木の床でできているような独特の空間。まわりの壁面もむき出しの木で統一され、ほのかな香りと暖かなムードに包まれる。家の中もまた、むき出しの木材で構成された意外な空間が広がっていた。