カメラボ – カメラ研究室 –本音で話そう! Nikon D700の使用感。の巻

(2008.11.26)

Q6 Nikon D700の色再現について教えて。

このD700の最大の欠点だと感じたのは色再現です。
色が一目みる分には綺麗なんですが派手で厚みが無い。言葉は悪いけどはっきりいえば下品。これについてはCanonのフルサイズもCMOS(撮像画基礎素子)なので同じ。CCD(電荷結合素子)のシックな色合いがでません。
カメラマン、特に作家系の方は 「この色は嫌いだ」という方がいます。
前回のRICOH GRⅡはCCD使用でしたから 「カメラマン好みのシックな色」と書きましたがその反対。僕も好きだとはいいかねます。

これは CMOS使用なのでとりあえずしょうがないですね。
僕がなるべく抑えた色設定にしてもタキロンさんの写真のようにかなり派手っぽくなります。この写真はこれで美しく仕上がっていて現場もこういう色でしたので気に入っていますが物によってはマズイかな、という感触。撮るものにより他のカメラを選択せざるをえないこともありそうです。今までのNikonは色がシックに抑えられていたのを好みに仕上げる楽しみがあったのでそれがこういう色になったのはちょっとショックではありました。色の厚み、上品さはこれからのフルサイズの課題ですね。もちろんCCDでフルサイズだと一番いいのですがものすごく高くなるようである程度の値段での実現まではまだ時間がかかりそうです。

美しいタキロン様のαLED’Sパネル使用ブース。多少抑えて設定したCMOSの色再現は これにはぴったり。少し抑えた色設定で撮ったところこのパネルのもつ「揺らめく焚き火のような神秘感」がうまくでた。

 

Q7 ごみ取り機能について教えてください。

D700内部。ここにゴミ撮り機能がある。

僕が大感激したのは「ゴミ取り機能」。
シャッターを切るたびに ふるふるっと震えてゴミが落ちるようです。
下に粘着テープみたいなのがあってそのゴミを捕らえて放しません!
今までゴミには悩まされていたのでこれはすごくポイント高し!

あとアクセサリーで一番必要なのは専用ストロボです。
特にアマチュアの方の場合 専用だと失敗がグンと軽減されます。
結婚式で遠くの花嫁を撮ろう、なんていう場合、望遠になって露出が変わっちゃうことがあります。そんなとき専用なら自分で対応してくれます。

そういう僕もつい2ヶ月ほど前にD700とNikon14mm~24mmF2.8のワイドレンズを手に入れたばかり。しめて50万弱。プロだから多少安くてしてもらったけれどもこのくらいはかかりました。あとのレンズは前から持っていたもの。

まだまだD700初心者ですが「買ってよかった!」と告白しておきましょう。
撮影していると フルサイズワイド画像を初めて見る人も多いので「こんなに入るんですね!!」と周りも騒然とします。そういうのもちょっと楽しい。

なんどもランデブーを重ねた上での検証はまたそのうち。

とりあえず「どうかな?」と聞くプロ、ハイアマチュアの人には「いいよ!」と即答しています。色再現に問題はあっても(個人の好みもあります。派手な色が必要ならいうことなし)現時点でフルサイズができる最高性能であるのは間違いないと思います。レンズを含め、値段も安くはありませんが最大限の許容範囲内ではないか、と感じています。

今回のフォト
ワイドならではのこの空! デザイン展は一流企業から大学サークルまでデザインを愛する人たちの祭典でもある。どこか文化祭のようなピュアなムードに青春色の空が映える。

 

撮影データ:

撮影日時、場所 2008年10月30日、東京・外苑前「100%デザインTOKYO 2008」
使用機材 Nikon D 700、14mm – 24mmズームレンズ使用、絞り11 AUTO 撮影
撮影のポイント RAWで撮影してほんの少しトリミングをほどこしてから、ちょっとだけレタッチしています。