麗娜が見る、日本のファッション 日本に来る、中国人観光客について。

(2009.08.11)

皆さん、お久しぶりです。夏休みの最中ですが、楽しくお過ごしでしょうか。私は無事に大学院を卒業して、日本で働くことになりました。今までずっとファッションに関わってきた経験や中国語を活かすことのできる、観光にかかわる仕事を始めました。皆さんも、東京の銀座や新宿、大阪の心斎橋などを大型バスで移動する、中国人団体観光客の姿を見かけたことがあるかと思います。

 

今まで中国人の個人観光旅行は認められていませんでしたが、先月7月1日から、中国人個人観光ビザが一部解禁されました。このビザの発給は申請してから約一週間かかりますので、第一陣の個人観光客は7月8日に成田空港に到着し、空港でキティちゃんに迎えられました。実はキティちゃんは正式な日本政府の観光親善大使なのです。
いかに多くの訪日客に来てもらえるか、そのために日本の魅力をPRしたり、もっと充実したサービスを開発していくことが、私の仕事です。このテーマで、今春、銀座ロータリークラブにおいて「中国人観光客と銀座ブランド」という演題で講演をさせていただきました。

昨年2008年の835万人から、「2010年に訪日外国人旅行者数を1,000万人にする」というのが日本政府のビジット・ジャパン・キャンペーンの目標です。その先、2020年には2000万人の訪日客を目指しています。2000万人のうちには、中国人だけで600万人の数を試算しています。昨年秋からの世界的不況により海外からの観光客が減る中で、中国人の訪日客だけは増え続けています。個人観光ビザが解禁され、今後もますます増加していくことは間違いありません。

 

ところで、中国人観光客というと、快く思わない方もいるように思います。よく見かけるのは、街頭やお店の中で大声で話している中国人の姿です。日本人の方はマナーが良くないと感じると思いますが、それは実は生活習慣が違うからなのです。中国では小さい声で話すことは、悪口を言うとか、陰でこそこそやっているように思われると認識しているのです。確かに表面的に見ると、我が物顔でどこでも大声で遠慮なく話しているように見えますが、本当は日本という初めての環境の中で、心理的な不安やストレスを持っている人が多いのです。こういう生活習慣の違いについては、日本の方から伝えようとしても教えにくいことがありますが、同じ中国人である私はもっと多くの中国人に日本の文化や生活習慣、マナーなどをきちんと伝えていきたいと思います。仕事を通じて少しでも日中の友好を深めていければと願っています。

 

これからしばらくは観光シリーズということで、少しずつ中国人観光客のことについてご案内したいと思います。では、次回を楽しみにしていてくださいね~♪

バスで銀座に来る、中国からの団体観光客。
銀座ロータリークラブでの講演の時に。
中国人がよく利用する、銀聯(ぎんれん)カードのサービス。
その他、いろいろなサービスのご案内。