北原徹のバカ買い! Smells Like Teen Spirit - 7 - キミは心にロックンロールを持っているか? 例えばナンバーナインのクラッシュベロア。

(2009.05.14)

自分の胸に、自分のロックンロールを持っているか?

ぼくも自信はないけれど、自分のロックンロールを持っている気がする。

ロックンロールを価値の基準、と考えてみたい。人の意見に流されない、自分だけの価値基準。とても大事なのだ。

だけれど、ある知人はぼくに言った。
「ぼくの車、世界に数台しかなくて、日本にはまだ1台しか入ってないんですよ。いいんですよ、今度見てくださいよ」
知るかバカ!! 俺は服ばかり買っているから、どうせ車も買えないけど、自分の車を見て欲しかったら、せめてブレーキランプの形がかわいくて、ひと目惚れです♡ くらい言ってみろ! レアというのは何の価値判断にもなりゃしないのだ。

 

「かわいくないですか? このワンピース。だって○○(←高級なブランド名入る)なのに」
どうでもいい。かわいくないと言った俺が悪いのかもしれないが、ブランドがよかろうが、おまえに似合っていないのだ。かわいくもない! あろうはずがない!

人はすぐに、他人の評価……それも具体的に数値化されたり、名のあるブランドだったり、誰かが着ているとか、マスコミが取り上げたとかに弱い。確かにぼくも弱い。

が、ぼくは清志郎さんに勝手に学んだ気になっている、自分のロックンロールを持っているから、本当に自分の好きな物を選ぶことができるようになった! ……気がする。

ブレない哲学、同じ高さ、同じ位置にいつも自分を置きながら、新しいものを選ぶ目を持っている。……つもりでいる。

 

ナンバーナインの服が好きだ。デザイナー宮下くんのロックンロールが聴こえてくる。あくまでもナンバーナインが好きなのではなく、ナンバーナインが”いい”から好きなのだ。

クラッシュベロアのベストとクロップドパンツ。ぼくに似合うと思ったから即買った。

『POPEYE』北原副編集長直筆。タイトルは毛筆。クリックで拡大します。
原稿は手書きなのです。

超多忙の中、書いてくれました!