永見浩之のオヤジDJの道 48でDJという趣味を見つけてしまったのだ!

(2010.11.02)

CDをiTuneに取り込んで、あるいはiTune StoreでダウンロードしてそれiPodに入れて電車の中でイアフォンで聴く、という音楽の 聴き方を10年ぐらいしていたわけなんだけど、こう、なんかつまんない なー、って思い始めたんです。昔に比べて音楽の聴き方が、随分閉じちゃったなぁ と。

ほら、昔はレコードの貸し借りとかあったじゃないですか。

若かったせいもあるけど、みんなと会えば「今何聴いてんの?」音楽の話ばかりしてた。

DJ用のプレーヤー2台はオークションで安く落としました。

最近は人のプライベートな趣味を訊くのもちょっと、みたいな気分もあって。

で、最近始めたのです。いわゆるDJというものを。とはいっても僕なんか素人をクラブで雇ってくれるわけはないので自分たちで場所を借りてそこで知り合いを相手に回すだけなんですけど。

みんななんとか時間を作って集まってくれます。感謝!

広告業界って実はとっても地味な世界で、会議室で打ち合わせばかりしていて意外にこういう機会はなかったので新鮮、いうのもあるんだろうけど一時動員は300人越えたりもしました。

いや、ホント、みんなで音楽を共有する、ということの楽しさを久々に取り戻した気分です。そもそも人間的には華やいだ場所は大の苦手で、あらゆるパーティーに近づかないようにひっそりと生きていたのですが、その自分が年に何度もパーティーを開催するとは!

これまでにいくつかのパーティ・イベントを開催していてイベントごとにジャンルが分かれています。

ざっくり分けると
1 英米の60~70年代のロック
2 歌謡曲
3 ワールドミュージック
4 80年代のニューウェイブ
この4つのジャンルでかけられるようにレコードを広くコレクトしています。
たまにノンジャンルでかけれる場合はこの1~4をミックスすることもあります。

この年で、DJやるなんて自分でも想像してなかったのですがいわゆる僕らがイメージする、クラブのDJのようにスクラッチしたり同じBPMでつないで、曲の切れ目がわからない、みたいなテクニックは若い人に任せるとしてオヤジのやるDJは1曲終われば、次の曲に単純につなぐ、という超ベタなもの。

単にBPMがあっているということではなく、曲と曲をつなぐキーワードがクイズのように隠されていることでしょうか。例えば、ビーチ・ボーイズ『グッド・バイブレーション』の後に、ニルソン『サーモン・フォールズ』がかかるとすると、ん? もしかして、ヴァン・ダイク・パークスつながり?……
そんなDJの連想が透けてくると楽しいですね。

DJというよりは意味としてはセレクターって言った方がいいのかも。

そうなると聴かせどころは選曲です! これなら、年の功でなんとかなる のです。

和モノを回すときはシングルでいきたいものです。

で、こだわりポイントはレコード。PCのデータをクリックする PCDJが多い中全部レコードで回すのです! レコードってやっぱりいいんだなぁ。塩ビの黒い盤を触っているだけで幸せな気分。そこに削られている1本の溝を、ダイアモンドの針が物理的にこすって いくことで、いろんなニュアンスの音が聴こえてくるなんて!データの音楽からこのレコードにもう一度戻るキッカケを与えてくれただけでDJはじめたかいがありました。

どうせ中古レコード屋に売りにいっても叩かれるだけだと、引っ越ししても、レコードを捨ててなかったのはラッキーでした。

もちろん一人だけで回すのはさびしいので周りをこのレコードDJ の世界に引き込んでいったわけです。じわじわ友達を説得していって、はっと気づけば、周りはみんなDJ状態に!

うちのネコ「サバ」も主人のはまりっぷりにあきれています。