パリルレロ・なにぬねの フランスで痩せる。

(2009.06.12)

あの手この手でもう10年くらい各種ダイエットを試しているのに、結局コンスタントに62キロを保ってしまった、と嘆くあなただけに、フランスからうれしいお知らせです。1カ月で5キロ、3カ月で約10キロ、確実に痩せられる方法があるのです。残念ながらちょっとお金はかかりますが、縄跳びをしたり黒酢を飲んだりするよりも、絶対に効果的です。

それは、フランスでホームステイすることです。それも、できればパリがいいと思います。そこで、憧れのパリでのホームステイとはどんな感じなのか、ちょっと描写してみましょう。

まず多くの場合、ステイ先の家庭というのは円満な、普通のほのぼの系ホットファミリーではありません。最も多いのが、何らかの理由でご主人がおらず、マダムと子供だけ、あるいは、ムッシューはいるけれどいつも家でグータラしている、そして長女のソフィーはめちゃめちゃいじわるそうで、弟のロランは完全な不良高校生。マダムは毎日勤めに出ていて、いつも疲れてるみたい。家族全員がヘビースモーカーで、サロンも台所もほとんどだれも片づけない。あなたが着いた日は全員が家にいて、テレビを見ながらステーキとフライドポテトの夕食を食べ、ワインも出してくれた。あなたの部屋は10平方メートルくらいで、ベッドとイス、机があるだけだが、あなた専用のシャワーがあるから、これはラッキー…でもシャワーは週3回で、夜10時まで1回15分くらいにして頂戴ね、シャンプーとかはもちろん自分で買うのよ、それからお部屋にいないときは必ず電気を消してね、夜は11時頃には寝ないと体に悪いわよ……。

そして翌朝、お皿の上にちょっと固くなった昨日のバゲットが2切れのっている、あれ、コーヒーまるでアメリカンで薄いかも、この家ではバターじゃなくてマーガリン使うのかな、冷蔵庫にはちゃんとバター入ってるのに……。

ああ、今日は学校(ジーコム)の初日でくたびれた、昼はスーパーでサンドイッチを食べたけど、かなりお腹が減ったから、夕食が楽しみだなぁ。あっ、今夜はパスタ!でも柔らかすぎてちょっといまいちだったし、瓶詰めのナポリタンソースかけただけで、量も不満。おそらくマダムが忙しかったのだろう。

そして翌日は冷凍のピザ、3日目は冷凍のハンバーグとインスタントのマッシュポテト、その次の日はハム1枚とサラダ……。

あれ、ジーンズがだぶだぶになってきた……。お昼だけでもちゃんとした食事したいけど、ホームステイ代で月に1000ユーロ払ってるから、やっぱりサンドイッチくらいしか食べられない……。

こんな感じで身も心もどんどんスリムになっていきますが、パリでのホームステイを6カ月以上続けるのは大変危険ですから、もともと体の弱い方には絶対にお勧めできません。ビタミン剤や各種サプリメントを大量に持って行ってください。

パリでのホームステイは、とりあえず短期間の申し込みにしておいた方が無難です。