山本貴代の“女の欲望グツグツ” 今日は、最初なので、自己紹介もかねて、私の欲望について。

(2008.06.23)
はじめまして、博報堂生活総合研究所の山本貴代です。
私が、ライフワークにしている研究テーマは、20代ー40半ばくらいまでの女性の心理行動。
本当の本音を探るため、東京ワガママOL(おっと失礼)をネットワークした「女の欲望ラボ(通称エルラボ)」を主催して、早5年目に入りました。たまにオフ会を開いて談義したり、「メール文通法」で、会員たちと1対113人の関係を続けたりして密かに活動しています。

ここでは、日々私が感じる「女の欲望」などについて、綴っていけたらと思います。題して“女の欲望グツグツ”です。

今日は、最初なので、自己紹介もかねて、私の欲望=幸せについてコメントしたいと思います。私の小さな幸せは、今朝、撮りましたこの1枚の写真に表わすことができます。

ベランダで育てている花と緑のブーケです。小さなリキュールグラスに、9種類の草花を挿してみました。毎朝、摘むたびに幸せを感じます。なんて地味な幸せを求める人なんだろう、とお思いになった方、騙されてはいけません。これは最高の贅沢であります。

私がこの小さき花のブーケに、幸せを感じるに至るまでには、結構、時間がかかりました。20代の頃は、やはり大きな花束に幸せを感じていました。時はバブル、まだまだ青い私でした。30代の前半までは、サボテンに話しかけたり、四葉のクローバーばかりがにょきにょき出てくる缶詰にはまったりしていたでしょうか。すがるものを求めていたのかもしれません。しかし、歳をとり家族を持つようになってくると、幸せは、また少し形を変えていったのです。それがこのベランダブーケです。

このブーケの中には、種から育てたものもありますし、枯れそうになって復活させたものもあります。プレゼントされたものを、手入れして咲かせたという充実感も詰まっている。いわば、私の生活が凝縮されている作品と言っても過言ではない。それが、こんなに生き生きとみずみずしく咲いている誇らしさよ。私の幸せをみてよ、と言わんばかりに。小さいけれど、欲望の塊です。ああっ。

「私の幸せは、毎朝、ベランダに咲いた草花を数種類摘んで、小瓶に挿すことです」。
こんな女が身近にいたら、きっとその人は、可憐で控えめな女性ではなく、幸せに対して貪欲な女性と思ったほうがいいでしょう。
さて、あなたの幸せはどんな形をしていますか。

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本日の小さな幸せ1 ベランダに咲いた花を摘んで作る幸せのブーケには物語がびっちり

本日の小さな幸せ2 玄関に植えたベリーの木から次々と実る無農薬ベリー。