島下泰久の世界の車道から – 今週はコレに乗った - 2010年7月11日〜7月17日編 『BMW M3セダン』『スバル レガシィB4 2.5GT』

(2010.11.15)

ここに来ていっぺんに乗る台数が加速してきていないか? などと思う今日この頃。まあ各社予算も少ないので、一度にどーんと集めて試乗イベントをやっているということなのだろう。この週もどーんと乗ってきた。
今回は2010年7月11日〜7月17日編です。

 

BMW M3セダン 7月9〜12日 東京〜木更津周辺

今、実は人気のM3セダン。ポルシェ911にも匹敵する走りを、奥様の買い物の足にも普通に使える実用性と快適性と両立しているのがポイントだ。最新モデルはアイドリングストップシステムが標準に。走りだけでなく、いや走りたいモデルだからこそ環境にも大いに配慮しているというわけ。
それにしてもM3は本当に走りが気持ち良い。クルマが勝手に速く“乗せられている”のではなく、自分で操っているという実感。それはこの時代にクルマに乗る、とても大事な意味だと思う。欲しいな、M3。個人的にはクーペがいいけど!

 

 
BMW135iクーペ / フォルクスワーゲン ゴルフR 7月12日 木更津周辺

ドイツ製のコンパクトスポーツモデル2台を比較試乗。135iクーペは306ps、ゴルフRは256psだから、どちらも速さは一級品だ。
ざっくり言えば、そのうち135iは自分の手でコントロールする楽しさを味わうモデル、ゴルフRはイージーに引き出せるハイパフォーマンスを満喫するモデルと表現でき そう。どちらにもまったく別個の魅力がある。本当は比較なんて無理なのだ。見た目の通り、そもそも2台の個性は全然違うんだから。

 

 

スバル レガシィ アイサイト 7月15日 大磯周辺

テレビCMも話題となった“ぶつからないクルマ”、アイサイト。車両の前方をステレオカメラで検知して、衝突の危険を察知すると自動でブレーキをかけ、およそ30km/h以下の低速時には衝突を回避することができる。約10万円という比較的安価なオプション金額設定もあって、予想を上回る装着率を記録しているという。「安全はお金にならない」という定説が過去の話になったのだとしたら、これは嬉しい話である。

 

スバル エクシーガ2.5i-S アルカンターラセレクション4WD 7月15日 大磯周辺

3列シート7人乗りのモデルを持っていなかったスバルが(先代)レガシィをベースに生み出した初のミニバンがエクシーガ。ベースがレガシィだけに走りっぷりは悪くはないし室内空間も十分な広さと使い勝手を実現している。しかし主義主張の無いコンセプト、素直過ぎて工夫の無いデザインはちょっと…というのが正直なところ。つくり手の熱い思い、みたいなものが見えないのだ。

 

 

スバル インプレッサWRX STI 4ドア 7月15日 大磯周辺

レガシィ2.5GTをベースに、直系チューナーであるSTI(スバルテクニカインターナショナル)製のパーツを組み込んだモデル。とは言え、さすがメーカー直系だけあってそれでも完成度は高く、走りは好バランス。派手さが無いので、玄人向け過ぎるような気はするけれど。

 

 

スバル レガシィB4 2.5GT ts 7月15日 大磯周辺

レガシィ2.5GTをベースに、直系チューナーであるSTI(スバルテクニカインターナショナル)製のパーツを組み込んだモデル。とは言え、さすがメーカー直系だけあってそれでも完成度は高く、走りは好バランス。派手さが無いので、玄人向け過ぎるような気はするけれど。

 

 

スバル インプレッサWRX STI A-Line 4ドア 7月15日 大磯周辺

インプレッサWRX STIが欲しいけれど、家族の都合などもあってMTは買えない、あるいは買いたくない。そんなユーザーを狙って5速ATを組み合わせたのがA-Lineだ。しかし同時にサスペンションの設定なども柔らかめに変更するなどしているため、走りの質はMT仕様に叶わない。ATだからって誰もがいわゆる快適性を望んでいると考えるのは間違いでは? 短絡的に思えて、ちょっと残念。

そんなわけで、スバルの試乗イベントでは5台のクルマに乗ることになった。厳しいことを書いたけれど、それは期待しているから。世界で今やスバルとポルシェしか使っていない水平対向エンジンをはじめ、これほど独自性を貫いているメーカーは、他には無いのだから。